iPhoneでお友達のスマホやイヤホンを「おすそ分け充電」したいけど、やり方が分からず困っていませんか。
残念ながら2025年現在、iPhone単体でのワイヤレスおすそ分け充電はできません。
しかし、iPhone 15シリーズのUSB-Cポートを使った有線での給電や、MagSafe対応のモバイルバッテリーを使うなど、代替となる方法はあります。
この記事では、なぜiPhoneが非対応なのかという理由から、今すぐ使える具体的な充電方法まで分かりやすく紹介します。
今後のiPhoneにいつから機能が搭載されるのか、その可能性についても触れていきますね。
おすそ分け充電をiPhoneで行うやり方と現在の対応状況
- iPhone単体でのおすそ分け充電はできない?
- iPhoneがおすそ分け充電に非対応な理由
- おすそ分け充電(ワイヤレス逆充電)に対応している機種一覧
- iPhone 15のUSB-Cポートで有線充電をする方法
- Apple WatchやAirPodsへの充電はどうする?
- iPhoneに機能が実装されるのはいつから?
- iPhone 16での新機能搭載の可能性
iPhone単体でのおすそ分け充電はできない?
残念ながら、2025年7月現在、iPhone単体でおすそ分け充電(ワイヤレス逆充電)をすることはできません。
この機能は、スマートフォンのバッテリーを他のデバイスに分け与えるもので、Androidの一部の機種ではすでに搭載されています。
しかし、iPhoneシリーズには、まだこの機能がハードウェア的にもソフトウェア的にも実装されていないのが現状です。
そのため、iPhoneをモバイルバッテリーのように使って、他のスマートフォンやAirPodsなどをワイヤレスで充電することは不可能です。
ただし、iPhone 15シリーズ以降のモデルでは、USB-Cポートが搭載されたことにより、ケーブルを使えば他のデバイスに「有線で」給電することが可能になりました。
これは厳密にはおすそ分け充電とは異なりますが、緊急時には役立つ機能と言えるでしょう。
将来的にワイヤレスでのおすそ分け充電がiPhoneに搭載される可能性はゼロではありませんが、現時点では非対応であると理解しておきましょう。
もし外出先で他のデバイスを充電したい場合は、モバイルバッテリーなどを別途用意する必要があります。
iPhoneがおすそ分け充電に非対応な理由
iPhoneがおすそ分け充電に対応していない明確な理由は、Appleから公式には発表されていません。
しかし、いくつかの理由が考えられています。
最も大きな理由として挙げられるのが、バッテリーへの負荷と発熱の問題です。
おすそ分け充電は、充電する側とされる側の両方のバッテリーに大きな負荷がかかり、特にワイヤレスの場合は熱を持ちやすくなります。
Appleは製品の安全性や寿命を非常に重視するため、これらの課題がクリアされない限り、機能の搭載には慎重になっていると考えられます。
また、ユーザー体験の維持も理由の一つかもしれません。
もしおすそ分け充電を許可した場合、iPhone本体のバッテリーが想定よりも早く減ってしまい、「iPhoneはバッテリー持ちが悪い」という印象を与えかねません。
このような事態を避けるために、あえて機能を制限している可能性が考えられます。
他にも、以下のような理由が推測されています。
- MagSafe関連アクセサリーとの兼ね合い
- 製品内部のスペースの問題
- Apple独自の充電エコシステムを維持するため
これらの理由から、技術的には可能であっても、Appleの基準を満たすレベルでの実装が難しく、現時点では非対応となっているのでしょう。
おすそ分け充電(ワイヤレス逆充電)に対応している機種一覧
iPhoneでは利用できませんが、Androidスマートフォンの中にはおすそ分け充電(ワイヤレス逆充電)に対応しているモデルがいくつか存在します。
この機能を使えば、対応スマートフォンをワイヤレス充電器のようにして、Qi(チー)に対応したイヤホンやスマートウォッチ、他のスマートフォンなどを充電できます。
友人や家族のデバイスのバッテリーが切れそうな時に、さっと充電してあげられる便利な機能です。
代表的な対応機種は以下の通りです。
メーカー | シリーズ | 機能の名称 |
---|---|---|
Samsung | Galaxy Sシリーズ、Z Flip/Foldシリーズ | ワイヤレスパワーシェア |
Google Pixelシリーズ | バッテリーシェア | |
SONY | Xperia 1シリーズ、5シリーズ | いたわり充電 |
SHARP | AQUOS Rシリーズ | – |
HUAWEI | Mateシリーズ、Pシリーズ | ワイヤレスリバースチャージ |
これらの機種では、設定画面から簡単な操作で機能をオンにすることができます。
ただし、メーカーや機種によって機能の名称や操作方法が少しずつ異なります。
また、おすそ分け充電中は、充電する側のスマートフォンのバッテリーも消費される点には注意が必要です。
自分のスマートフォンのバッテリー残量に余裕がある時に、緊急用の手段として使うのがおすすめです。
iPhone 15のUSB-Cポートで有線充電をする方法
iPhone 15シリーズからは、従来のLightningポートに代わってUSB-Cポートが採用されました。
これにより、iPhone 15から他のデバイスへ、ケーブルを使って有線で給電することが可能になっています。
これはワイヤレスではありませんが、一種のおすそ分け充電として緊急時に役立ちます。
手順はとてもかんたんです。
- 適切なケーブルを用意します。両端がUSB-Cのケーブルか、片方がUSB-Cでもう片方が相手の端子に合うケーブル(Lightningなど)を準備してください。
- iPhone 15と充電したいデバイスをケーブルで接続します。
- 接続するだけで、自動的にiPhone 15から相手のデバイスへの給電が始まります。
この機能を使えば、以下のようなデバイスを充電できます。
- AirPods Pro (第2世代、USB-C対応ケース)
- Apple Watch
- 他のiPhone(Lightningポート搭載モデルも含む)
- Androidスマートフォンなど
ただし、iPhone 15からの給電能力は最大で4.5Wと、通常の充電器に比べるとかなり低めです。
そのため、充電スピードは遅く、あくまで応急処置的な使い方になります。
大きなバッテリーを持つスマートフォンなどを満充電にするのは難しいですが、電源が落ちてしまったデバイスを起動させたり、少しだけバッテリーを回復させたりするには十分使える機能ですよ。
Apple WatchやAirPodsへの充電はどうする?
外出先でApple WatchやAirPodsの充電が切れてしまった場合、iPhoneから直接ワイヤレスでおすそ分け充電はできません。
しかし、いくつかの代替方法で充電することが可能です。
最も手軽なのは、iPhone 15以降のモデルをお持ちの場合、USB-Cケーブルを使って有線で充電する方法です。
USB-C端子が付いたApple Watchの充電ケーブルや、AirPodsの充電ケースを直接iPhone 15に接続すれば、iPhoneのバッテリーを使って充電できます。
iPhone 14以前のモデルをお使いの場合や、ワイヤレスでスマートに充電したい場合には、専用のアクセサリーを使いましょう。
おすすめの充電方法は以下の通りです。
- MagSafe対応モバイルバッテリー:iPhoneと重ねるだけで充電できるバッテリーです。製品によってはApple WatchやAirPodsも同時に充電できるものがあります。
- Apple Watch専用モバイルバッテリー:キーホルダーサイズの小型なものが多く、持ち運びに便利です。
- MagSafeデュアル充電パッド:iPhoneとApple Watchを同時に充電できるApple純正のアクセサリーです。コンパクトに折りたためます。
これらのアクセサリーを一つ持っておくと、iPhone本体のバッテリーを気にすることなく、いつでもどこでもApple WatchやAirPodsを充電できるので安心感が違いますよ。
iPhoneに機能が実装されるのはいつから?
iPhoneにワイヤレスのおすそ分け充電機能がいつ搭載されるのか、その正式な時期はAppleから一切発表されていません。
そのため、現時点では「未定」というのが正直な答えになります。
実は、この機能については、何年も前から噂が飛び交っていました。
iPhone 11の時代から、分解すると関連するハードウェアが見つかったという報告もあり、技術的には搭載できる状態にあるのではないかと言われ続けてきたのです。
特に、iPhone 12でMagSafeが導入された際には、多くの人が「ついにおすそ分け充電が実装されるのでは?」と期待しました。
しかし、結果として現在まで、この機能が有効になることはありませんでした。
Appleが新機能を発表するタイミングは、いつもWWDC(世界開発者会議)や秋の新製品発表会です。
もし実装されるとすれば、そういった大きなイベントでサプライズとして発表される可能性が高いでしょう。
ただ、Appleはユーザー体験を非常に重視する会社です。
バッテリーの消耗、発熱、充電効率といった課題が、Appleの厳しい基準をクリアしない限りは、安易に機能を搭載することはないと考えられます。
ファンとしては一日も早い実装を期待してしまいますが、気長に公式発表を待つしかなさそうですね。
iPhone 16での新機能搭載の可能性
iPhone 16シリーズで、待望のおすそ分け充電機能が搭載される可能性は、現時点では五分五分といったところでしょう。
搭載を期待する声が多いのには、いくつかの理由があります。
まず、競合であるAndroidのハイエンドモデルでは、ワイヤレス逆充電はもはや標準的な機能となりつつあります。
ユーザーの利便性を考えると、Appleがこれ以上対応しないままでいるとは考えにくい、という見方です。
また、iPhone 15でUSB-Cポートが採用され、有線での給電が可能になったことは、Appleがデバイス間の電力共有に前向きであることを示しているともとれます。
この流れをさらに推し進め、iPhone 16でワイヤレス対応を果たす、というシナリオは十分に考えられます。
一方で、搭載はまだ先になるという意見もあります。
主な懸念点は、やはり発熱とエネルギー効率の問題です。
MagSafe充電でも少し熱を持つことがあるように、ワイヤレスでの電力伝送はエネルギーロスが大きく、発熱しやすいという課題があります。
Appleがこの問題を解決し、ユーザーが満足できるレベルの体験を提供できると判断しない限り、機能の搭載は見送られるでしょう。
毎年、新型iPhoneの発表前には様々なリーク情報や噂が流れますが、おすそ分け充電に関する確度の高い情報はまだ出てきていません。
最終的には、2025年秋のApple公式発表を待つ必要があります。
iPhoneでおすそ分け充電ができない時の代替となるやり方
- 【代替案①】MagSafeバッテリーパックでの充電方法
- 【代替案②】Qi対応モバイルバッテリーでの充電
- 【代替案③】Android端末でのおすそ分け充電の設定
- 友達のスマホを充電したい時の具体的な解決策
- おすそ分け充電のメリットは何?
- 知っておきたいデメリットと注意点
- バッテリーの寿命への影響は?
- 緊急時に役立つおすすめのモバイルバッテリー
【代替案①】MagSafeバッテリーパックでの充電方法
iPhone 12以降のモデルをお使いなら、MagSafeバッテリーパックが最もスマートな解決策になります。
これは、iPhoneの背面に磁石でピタッとくっつく、Apple純正のワイヤレスバッテリーです。
ケーブルが不要なので、充電しながらでもiPhoneを快適に操作できるのが最大の魅力ですね。
使い方はとってもかんたんです。
- MagSafeバッテリーパック本体をあらかじめ充電しておきます。
- 充電したい時に、iPhoneの背面に近づけるだけです。
- 磁石で正しい位置に吸着し、自動的にワイヤレス充電が始まります。
ロック画面やウィジェットで、iPhone本体とバッテリーパック両方のバッテリー残量を確認できるのも便利なポイントです。
Apple純正品の安心感は大きいですが、Ankerなどサードパーティからも多くのMagSafe対応バッテリーが発売されています。
サードパーティ製品を選ぶ際は、以下の点に注目すると良いでしょう。
- バッテリー容量:純正品よりも大容量のものが多いです。
- 充電速度:製品によって異なります。
- 付加機能:スタンド機能付きのものや、パススルー充電に対応しているものもあります。
MagSafeバッテリーパックは、iPhoneのためだけに設計されたアクセサリーなので、一体感が非常に高いのが特徴です。
カバンの中に一つ入れておけば、外出先でのバッテリー切れの不安から解放されますよ。
【代替案②】Qi対応モバイルバッテリーでの充電
お使いのiPhoneがワイヤレス充電に対応しているモデル(iPhone 8以降)であれば、Qi(チー)規格に対応したモバイルバッテリーを使うのも良い方法です。
Qiはワイヤレス充電の国際標準規格なので、Apple製品だけでなく、さまざまなデバイスで利用できます。
MagSafeのような磁石での吸着機能はありませんが、バッテリーの上にiPhoneを置くだけで手軽に充電を開始できます。
Qi対応モバイルバッテリーの選び方のポイントは以下の通りです。
- バッテリー容量:スマートフォンの充電回数に直結します。iPhoneを2〜3回フル充電できる10,000mAh以上のものが人気です。
- 出力(W数):ワット数が大きいほど、速く充電できます。iPhoneのワイヤレス充電は最大7.5Wに対応しているので、それ以上の出力を持つ製品を選ぶと効率的です。
- 形状とサイズ:持ち運びやすさを重視するなら、薄型や軽量のモデルがおすすめです。
- ポートの種類と数:ワイヤレス充電だけでなく、有線で他のデバイスも同時に充電したい場合は、USBポートの数や種類も確認しましょう。
最近では、ワイヤレス充電エリアが分かりやすいように印が付いていたり、滑り止め加工が施されていたりする製品も増えています。
MagSafe対応機種でなくてもワイヤレス充電の恩恵を受けられるのが、Qi対応モバイルバッテリーの大きなメリットです。
価格帯も幅広く、デザインも豊富なので、自分の使い方に合った一台を見つけやすいですよ。
【代替案③】Android端末でのおすそ分け充電の設定
もし、あなたや一緒にいる友人がおすそ分け充電(ワイヤレス逆充電)に対応したAndroidスマートフォンを持っているなら、そのスマホからiPhoneを充電するという方法があります。
Android端末を、まるでワイヤレス充電器のように使うわけです。
設定方法はメーカーによって多少異なりますが、おおむね以下の手順でかんたんに行えます。
ここでは代表的なGoogle PixelとGalaxyの例を紹介します。
Google Pixelの場合(バッテリーシェア)
- 画面を上から下にスワイプして、クイック設定パネルを開きます。
- 「バッテリーシェア」のタイルを探してタップします。(見つからない場合は編集から追加してください)
- 機能がオンになったら、Pixel本体の背面中央あたりに、充電したいiPhoneを重ねます。
Galaxyの場合(ワイヤレスパワーシェア)
- 画面を上から下にスワイプして、クイック設定パネルを開きます。
- 「ワイヤレスパワーシェア」のアイコンをタップします。
- 機能がオンになったことを確認し、Galaxy本体の背面にiPhoneを置きます。
この機能を使う際の注意点として、Android端末側のバッテリーが一定以下(一般的に30%前後)になると、自動的に機能がオフになることが多いです。
あくまで緊急用の手段であり、充電スピードも速くはありませんが、いざという時に知っておくと非常に役立つ知識ですよ。
友達のスマホを充電したい時の具体的な解決策
友達のスマートフォンのバッテリーが目の前で切れそうになった時、iPhoneから直接おすそ分け充電はできませんが、スマートに助けてあげられる方法はたくさんあります。
慌てずに、状況に合わせて最適な解決策を提案してあげましょう。
具体的な解決策は以下の通りです。
- 自分のモバイルバッテリーを貸す
これが最もシンプルで確実な方法です。日頃からモバイルバッテリーを持ち歩く習慣をつけておくと、自分だけでなく周りの人も助けられます。相手の機種に合うケーブルも持っていると、さらに親切ですね。 - iPhone 15以降なら有線で給電する
もしあなたがiPhone 15シリーズ以降のモデルをお使いなら、USB-Cケーブルを使って友達のスマートフォンに直接給電できます。相手がiPhoneでもAndroidでも、対応するケーブルさえあればOKです。 - カフェなどの充電スポットを探す
最近は、コンセントやUSBポートを自由に使えるカフェや施設が増えています。少し休憩しながら、一緒に充電する時間にするのも良いでしょう。充電器やケーブルを貸し出してくれるお店もありますよ。 - コンビニでモバイルバッテリーをレンタル・購入する
「ChargeSPOT」のようなモバイルバッテリーのレンタルサービスは、主要なコンビニや駅に設置されていて非常に便利です。もし手持ちがない場合は、これを探すのが一番早い解決策かもしれません。
いざという時にさっとこれらの方法を提案できれば、あなたの評価もぐっと上がるはずです。
おすそ分け充電のメリットは何?
iPhoneにはまだ搭載されていませんが、おすそ分け充電(ワイヤレス逆充電)には、知っておくと便利なメリットがいくつかあります。
将来iPhoneに搭載された時のためにも、どんな良いことがあるのかを知っておきましょう。
最大のメリットは、何と言ってもその手軽さです。
ケーブルや専用の充電器がなくても、スマートフォンさえあれば他のデバイスを充電できるため、荷物を減らすことができます。
具体的なメリットをリストアップしてみましょう。
- 荷物の削減
モバイルバッテリーや複数の充電ケーブルを持ち歩く必要がなくなります。特に、旅行や出張の際に荷物をコンパクトにまとめたい時に便利です。 - 緊急時の対応力
友人や家族のスマートフォンのバッテリーが切れてしまった時に、さっと充電してあげられます。コンセントがない場所でも対応できるため、安心感が格段に上がります。 - 周辺機器の充電
ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなど、Qiに対応した小さなデバイスの充電に最適です。これらのデバイスはバッテリー容量が小さいものが多く、おすそ分け充電でも十分に充電できます。 - ケーブルレスの快適さ
充電のためにケーブルを探したり、絡まったりするストレスから解放されます。デバイスを重ねるだけで充電が始まるのは、想像以上に快適ですよ。
これらのメリットから、おすそ分け充電は多くのユーザーに求められている機能の一つなのです。
知っておきたいデメリットと注意点
便利なことばかりに見えるおすそ分け充電ですが、実際に使う際には知っておくべきデメリットや注意点も存在します。
良い面だけでなく、課題も理解しておくことが大切です。
最も大きなデメリットは、充電する側のスマートフォンのバッテリーが減ってしまうことです。
自分のスマホのバッテリーを使って相手を充電するので、当然ながら自分の使える時間は短くなります。
その他にも、以下のような点に注意が必要です。
- 充電効率が低い
ワイヤレス充電は有線充電に比べてエネルギーのロスが大きく、充電に時間がかかります。また、おすそ分け充電で送られる電力は通常のワイヤレス充電器よりも低いことが多いため、充電スピードはかなり遅いと感じるでしょう。 - 発熱しやすい
電力のロスは熱に変わるため、充電する側とされる側の両方のデバイスが温かくなります。特にケースをつけたままだったり、気温が高い場所で使ったりすると、高温で充電が停止してしまうこともあります。 - 位置合わせがシビア
デバイスの充電コイル同士をぴったり合わせないと、充電が始まらなかったり、途中で止まってしまったりします。少しのズレで効率が大きく落ちることもあるため、安定した場所に置いて使う必要があります。 - 充電中はスマホが使いにくい
2台のデバイスを重ねた状態になるため、充電しながらスマートフォンを操作するのは困難です。
これらのデメリットから、おすそ分け充電はあくまで「緊急用の機能」と捉えておくのが良いでしょう。
バッテリーの寿命への影響は?
おすそ分け充電が、スマートフォンのバッテリー寿命に与える影響はゼロではありません。
バッテリーは消耗品であり、充放電を繰り返すことで少しずつ劣化していきます。
おすそ分け充電は、通常の利用に加えて「放電」の機会を増やすことになるため、理論上はバッテリーの劣化を早める可能性があります。
特に注意したいのが「熱」の問題です。
リチウムイオンバッテリーは熱に非常に弱く、高温の状態が続くと化学反応が促進され、バッテリー内部の劣化が早まってしまいます。
おすそ分け充電は発熱を伴いやすいため、頻繁に使用するとバッテリーへの負担が大きくなる可能性があります。
ただし、スマートフォンに搭載されているバッテリー管理システム(BMS)は非常に優秀です。
以下のような保護機能によって、バッテリーへのダメージを最小限に抑えるように設計されています。
- 過充電・過放電の防止
- 温度監視による充電制御
- 出力の自動調整
これらの機能があるため、たまに緊急用としておすそ分け充電を使う程度であれば、バッテリー寿命を過度に心配する必要はないでしょう。
しかし、日常的にメインの充電方法として使うのは避けた方が賢明です。
バッテリーを長持ちさせるためには、発熱を感じたら一度中断するなど、デバイスをいたわりながら使うことを心がけてください。
緊急時に役立つおすすめのモバイルバッテリー
iPhoneから直接おすそ分け充電ができない以上、緊急時に最も頼りになるのはやはりモバイルバッテリーです。
最近は様々な特徴を持った製品が登場しているので、自分のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
ここでは、具体的な利用シーンと合わせておすすめのタイプを紹介します。
とにかく身軽にいたい人向け:スティック型・カード型
- 特徴:リップスティックほどのサイズや、財布にも入る薄型タイプ。
- 容量:3,000mAh〜5,000mAh程度のものが多く、iPhoneを1回フル充電するには少し足りない場合もありますが、緊急用としては十分です。
- おすすめポイント:カバンのポケットやポーチに気軽に入れておけるので、持ち運びの負担になりません。
ケーブルを持ち歩きたくない人向け:ケーブル内蔵型・MagSafe対応
- 特徴:バッテリー本体にLightningやUSB-Cケーブルが収納されているタイプや、iPhoneに磁石でくっつくMagSafe対応タイプ。
- 容量:5,000mAh〜10,000mAhのものが主流です。
- おすすめポイント:別にケーブルを用意する必要がないため、思い立った時にすぐ充電できます。荷物がごちゃごちゃしないのが嬉しいですね。
旅行や出張が多い人向け:大容量・急速充電対応
- 特徴:20,000mAh以上の大容量で、PCも充電できる高出力なモデル。
- 容量:20,000mAh以上。iPhoneなら4〜5回充電可能です。
- おすすめポイント:スマートフォンだけでなく、タブレットやノートPCなど複数のデバイスをまとめて充電できます。コンセント付きのモデルなら、バッテリー自体の充電もかんたんです。
これらのモバイルバッテリーを一つ用意しておけば、iPhoneのおすそ分け充電機能がなくても、バッテリー切れの心配なく安心して過ごせますよ。
おすそ分け充電をiPhoneで行うやり方まとめ
- 現時点では、iPhone単体でワイヤレスの「おすそ分け充電」をするやり方はありません。
- iPhoneがおすそ分け充電に非対応なのは、発熱やバッテリーへの負荷が理由と考えられています。
- 代替案として、iPhone 15以降のモデルならUSB-Cケーブルで有線充電が可能です。
- iPhone 12以降のモデルでは、MagSafe対応のモバイルバッテリーを使うのが手軽な方法です。
- お友達のAndroidスマホなど、対応機種からiPhoneをワイヤレス充電することはできます。
- iPhone 16などの新機種にいつから機能が実装されるか、公式な発表はまだありません。
- 外出先での急なバッテリー切れには、モバイルバッテリーの用意やレンタルサービスも有効です。