【スマホの鍵マーク】これって何？iPhone/Android別の意味と消えない時の原因別対処法

2025-09-01

スマホの画面上部に表示される鍵マークは、主にVPN接続を示しており、危険なサインではありません。

通信が保護されている安全な状態ですが、意図せず表示されて不安に感じる方もいます。

この記事では、iPhoneとAndroidそれぞれの鍵マークの意味と、画面回転ロックとの違いを解説します。

鍵マークが常に表示されて消えない原因と、VPNをオフにするなどの安全な対処法も紹介します。

設定を見直して、安心してスマホを使いましょう。

スマホの鍵マークが表示される主な原因とそれぞれの意味

ステータスバーの鍵マークは一体何を示している？

スマホの画面上部（ステータスバー）に表示される鍵マークは、主に「VPNに接続されていること」を示しています。

これは、あなたのスマホがウイルスに感染していたり、ハッキングされていたりする危険なサインではありません。

むしろ、通信の安全性を高めるための機能が作動している証拠なので、基本的には心配する必要はないです。

VPNとは「Virtual Private Network」の略で、インターネット上に仮想的な専用トンネルを作り、通信内容を暗号化する技術のことを指します。

例えば、カフェなどのフリーWi-Fiを使う時にVPNをオンにすると、通信データを盗み見されるリスクを減らすことができます。

この鍵マークは、そのVPN機能が現在オンになっていることを、利用者に分かりやすく伝えるためのアイコンなのです。

ただし、ごくまれにVPN以外の機能で鍵マークが表示されるケースもあります。

iPhoneの「画面縦向きロック」
一部のAndroid端末での通知の非表示設定

これらの場合は、通信の安全性とは関係ありません。

いずれにしても、鍵マークは「何らかの機能が有効になっている」ことを示す印だと覚えておきましょう。

VPN接続で鍵マークが表示される仕組みとは

VPN接続で鍵マークが表示されるのは、スマホの通信が「保護された状態」になっていることを示すためです。

インターネットを利用する時、あなたのスマホは様々なサーバーとデータのやり取りをしています。

通常の通信は、まるでハガキのように、途中で誰かに内容を読まれてしまう可能性があります。

一方、VPNを使うと、通信データが全て暗号化という処理をされて、特別なトンネルの中を通るようになります。

これは、ハガキを鍵のかかった金庫に入れて送るようなイメージです。

もし途中で誰かがデータを盗み見しようとしても、中身は意味不明な文字列になっているため、内容を解読することは非常に困難になります。

この「鍵のかかった金庫で通信していますよ」という状態を、スマホが利用者に知らせるために表示しているのが、あの鍵マークなのです。

セキュリティ対策アプリをインストールした場合や、自分でVPNアプリを設定した場合に、この機能が自動的にオンになることがあります。

鍵マークは、安全な通信が行われている証なので、むやみに怖がる必要はありませんよ。

鍵マークが表示されている時のセキュリティは安全？

鍵マークが表示されている間は、基本的に通信のセキュリティが通常よりも高まっている状態なので安全です。

このマークは、あなたのスマホとインターネットの間に暗号化されたトンネル（VPN）が作られ、通信内容が保護されていることを示しています。

特に、以下のような場面ではVPN接続が非常に役立ちます。

カフェやホテルなどの公共フリーWi-Fiを利用する時
会社のネットワークに外部から安全にアクセスしたい時
海外から日本のサイトやサービスを利用したい時

これらの状況で鍵マークが表示されていれば、第三者による通信の盗み見やデータの改ざんといったリスクを大幅に減らすことができます。

ただし、一つだけ注意点があります。

それは、接続しているVPNサービス自体の信頼性です。

信頼できる会社が提供しているVPNサービスであれば問題ありませんが、提供元が不明な怪しいVPNアプリを使っている場合は注意が必要です。

悪意のあるVPNサービスの場合、暗号化された通信データが、そのVPNサービスの運営者に筒抜けになってしまう危険性もゼロではないからです。

鍵マークが表示されているからといって100%安全だと過信するのではなく、自分がどのVPNサービスを利用しているかをきちんと把握しておくことが大切ですね。

iPhoneの画面上部に出る鍵マークの正体

iPhoneの画面上部、ステータスバーに表示される鍵マークには、実は2つの種類があります。

一つは、これまで説明してきた「VPN接続」を示す鍵マークです。

もう一つは、「画面の縦向きロック」がかかっていることを示す鍵マークです。

この二つは見た目も意味も違うので、見分けるのは簡単です。

VPN接続の鍵マーク
長方形の箱の中に小さく「VPN」と書かれたアイコンの横に、鍵マークが表示されます。これは通信が保護されている状態を示しています。
画面縦向きロックの鍵マーク
円を描く矢印の真ん中に、鍵のアイコンが表示されます。これは、iPhoneを横に傾けても画面が回転しないように固定している状態を示します。

もし、あなたのiPhoneに鍵マークが表示されていたら、どちらのマークなのかを確認してみてください。

「画面の縦向きロック」の鍵マークは、コントロールセンター（画面の右上隅から下にスワイプ）を開くと、同じアイコンがあるので、オン・オフの切り替えができます。

VPNの鍵マークなのか、それとも画面回転のロックなのかを正しく理解すれば、不要な心配をしなくて済みますよ。

Androidのステータスバーに表示される鍵マークの意味

Androidスマホのステータスバーに表示される鍵マークは、ほとんどの場合「VPNに接続中であること」を意味しています。

これは、セキュリティアプリをインストールしたり、手動でVPNの設定をしたりすると表示されるものです。

通信が暗号化されて保護されている状態なので、基本的には安全な印と考えて大丈夫です。

お使いのAndroidの機種やバージョンによっては、鍵マークのデザインが少し違うこともあります。

例えば、シンプルな鍵のアイコンだけのものもあれば、四角いアイコンの中に鍵が描かれているものもあります。

いずれのデザインであっても、ステータスバーに表示される鍵マークは、VPN機能が作動していることを示していると考えてほぼ間違いありません。

また、一部の古いAndroid端末では、通知を非表示に設定した際に鍵マークが表示されるという特殊なケースもありました。

しかし、現在の主流のAndroidバージョンでは、この意味で使われることはほとんどありません。

もしAndroidスマホに鍵マークが出てきて不安に感じたら、まずは「VPNがオンになっているんだな」と思ってください。

意図せずオンになっている場合は、設定画面からオフにすることも可能です。

画面回転ロックの鍵マークを解除する方法

スマホを横向きにしても画面が回転しない時は、「画面回転ロック」機能がオンになっています。

この機能のオン・オフは、コントロールセンターやクイック設定パネルから簡単に切り替えが可能です。

iPhoneの場合の解除手順はこちらです。

画面の右上隅から下に向かってスワイプし、コントロールセンターを開きます。（ホームボタンのある機種は画面下部から上にスワイプ）
円を描く矢印の中に鍵が描かれたアイコンを探します。
このアイコンが赤色（または白色）で点灯していたら、ロックがかかっている状態です。
アイコンをタップして、色が消えればロックが解除されます。

次に、Androidの場合の解除手順です。
※機種によってアイコンの見た目や名称が少し違うことがあります。

画面の上部から下に向かってスワイプし、クイック設定パネルを開きます。
「自動回転」や「画面回転」、「縦画面」といった名称のアイコンを探します。
多くの場合、鍵のマークや、回転する矢印のついたスマホのアイコンで表示されています。
このアイコンをタップして、オン・オフを切り替えます。

「自動回転」がオンになっていれば、スマホの向きに合わせて画面が回転するようになります。

動画を見たい時などに画面が横にならなくて困ったら、この方法を試してみてください。

ロック画面の鍵アイコンとの違い

スマホの画面上部に表示される鍵マークと、ロック画面に表示される鍵アイコンは、全く別のものを指しています。

この二つを混同しないように、それぞれの役割を整理しておきましょう。

まず、ロック画面の鍵アイコンについてです。
これは、スマホ本体が「ロックされている状態」か「ロックが解除された状態」かを示しています。

例えば、Face ID（顔認証）を搭載したiPhoneの場合、画面をのぞき込むと、画面上部の鍵アイコンが「閉じた状態」から「開いた状態」に変わります。

これは、「あなたの顔を認識して、ロックを解除しましたよ」という合図です。
この鍵アイコンは、スマホのセキュリティそのものに関わる重要な表示といえます。

一方、この記事で主に取り上げているステータスバーの鍵マークは、前述の通り「VPN接続」や「画面回転ロック」といった、特定の機能がオンになっていることを示しています。

スマホ本体のロック状態とは直接関係ありません。

表にまとめると、以下のようになります。

アイコンの種類	表示される場所	意味
ロック画面の鍵アイコン	ロック画面の中央上部など	スマホ本体のロック状態
ステータスバーの鍵マーク	画面最上部のステータスバー	VPN接続や画面回転ロックなどの機能の状態

それぞれの意味を正しく理解することで、アイコンが表示されても慌てずに対処できますね。

スマホの鍵マークが消えない時の原因別の対処法

VPNをオフにして鍵マークを消す基本的な手順

VPN接続を示す鍵マークは、簡単な設定でオフにすることができます。

自分でVPNをオンにした覚えがないのに鍵マークが表示されている場合は、以下の手順で設定を見直してみてください。

iPhoneの場合の手順はこちらです。

「設定」アプリを開きます。
「一般」をタップします。
下にスクロールして「VPNとデバイス管理」を選択します。
「VPN」をタップします。
接続中のVPN設定の横にある「状況」という項目のスイッチをオフ（緑色から白色へ）にします。

これでVPN接続が切れ、ステータスバーの鍵マークが消えるはずです。

次に、Androidの場合の手順です。
※お使いの機種によって、メニューの名称が少し異なる場合があります。

「設定」アプリを開きます。
「ネットワークとインターネット」または「接続」といった項目をタップします。
「VPN」を選択します。
現在接続しているVPNサービスの横にある歯車マークや設定アイコンをタップします。
「VPNを削除」または「切断」といったボタンを押します。

セキュリティアプリが自動でVPNをオンにしている場合は、そのアプリ自体の設定画面からVPN機能をオフにする必要があるかもしれません。

普段、特に公共のWi-Fiを使わないのであれば、VPNはオフにしておいても問題ありませんよ。

鍵マークが常に表示される場合に考えられること

VPNをオフにしたはずなのに鍵マークが消えない、または常に表示されるという場合、いくつかの原因が考えられます。

最も可能性が高いのは、セキュリティアプリがスマホを保護するために、自動でVPN接続を維持しているケースです。

ウイルス対策ソフトや広告ブロックアプリの中には、通信の安全性を確保するために、常にVPNをオンにする機能が組み込まれているものがあります。

この場合、スマホ本体の設定でVPNをオフにしても、アプリがすぐに再接続してしまうため、鍵マークが消えません。

そのアプリの設定画面を開き、「常時接続VPN」や「Web保護」といった機能がないか確認し、そこからオフにする必要があります。

もう一つの可能性として、会社のネットワークに接続するためのプロファイルがインストールされている場合も考えられます。

会社のスマホや、業務で使うアプリをインストールしている場合に、セキュリティポリシーによってVPN接続が必須になっていることがあります。

この場合は、システム管理者に確認しないと、設定を勝手に変更できないことが多いです。

まれに、VPNアプリ自体の不具合で、切断したのにアイコンだけが残ってしまうというケースもあります。

その場合は、一度スマホを再起動してみると、表示がリセットされて消えることがあるので試してみてください。

セキュリティアプリの設定で鍵マークが消えない時の確認点

セキュリティアプリが原因で鍵マークが消えない場合、アプリ内の設定を直接見直す必要があります。

多くのセキュリティアプリには、Webサイトの安全性をチェックしたり、危険な通信からスマホを守ったりするために、VPNの技術が利用されています。

ここでは、確認すべき設定のポイントをいくつか紹介します。

まず、アプリの設定メニューを開いて、以下のような名前の機能がないか探してみてください。

Web保護 / Webシールド
危険サイト対策
セーフブラウジング
常時接続VPN
プライバシー保護

これらの機能がオンになっていると、アプリは常にVPN接続を維持しようとします。

もし鍵マークを消したいのであれば、これらの機能のスイッチを一時的にオフにしてみましょう。

例えば、ウイルスバスターの場合、「Web脅威対策」という機能がこれに該当します。

ノートン360の場合は、「セキュアVPN」という項目で設定できます。

ただし、これらの機能をオフにすると、その分セキュリティレベルが低下することになるので注意が必要です。

なぜ鍵マークが表示されているのか、その理由がセキュリティアプリの保護機能によるものだと分かれば、無理に消さずにそのままにしておくのが最も安全な選択とも言えます。

もし操作方法が分からなければ、利用しているセキュリティアプリの名前で検索すると、詳しい使い方が見つかりますよ。

通知バーの鍵マークを非表示にする設定

Androidスマホの一部の機種では、VPN接続中であることを示す鍵マークを、通知バーから非表示にできる場合があります。

VPN接続自体は維持したまま、アイコンの表示だけを消したい、という時に使える方法です。

ただし、この設定ができるかどうかは、お使いのAndroidのバージョンやメーカーによって異なります。

一般的な設定手順は以下の通りです。

ステータスバーから下にスワイプして、通知パネルを開きます。
VPNが接続中であることを示す通知（「VPNが有効になりました」など）を探します。
その通知を左に少しスワイプするか、長押しします。
歯車の設定アイコンが表示されるので、それをタップします。
通知の設定画面が開くので、「通知をミュート」や「サイレント」を選択するか、「通知の表示」スイッチをオフにします。

これにより、VPN接続に関する通知が非表示になり、それに伴ってステータスバーの鍵マークも消えることがあります。

ただし、この方法は根本的な解決策ではありません。

あくまでアイコンを見えなくしているだけなので、VPN接続はバックグラウンドで継続しています。

また、重要なセキュリティ通知まで見逃してしまう可能性もあるため、設定を変更する際は慎重に行ってください。

全ての機種でこの方法が使えるわけではない、という点も覚えておきましょう。

試しても鍵マークが消えない時の最終チェックリスト

いろいろ試したけれど、どうしても鍵マークが消えない…。

そんな時に最終的に確認してほしい項目をリストにまとめました。

上から順番にチェックしてみてください。

スマホの再起動は試しましたか？
一時的なシステムの不具合であれば、再起動するだけであっさり解決することがよくあります。最も簡単で効果的な方法です。
問題のアプリを特定できていますか？
「設定」→「VPN」の画面で、どのアプリがVPN接続を使用しているか名前を確認しましょう。そのアプリの設定を見直すのが基本です。
アプリを一度アンインストール（削除）してみる
原因となっているアプリが特定できているなら、一度そのアプリを削除してみるのも一つの手です。鍵マークが消えたら、そのアプリが原因だったと確定できます。必要であれば再インストールしてください。
ネットワーク設定をリセットする
これは少し上級者向けの方法です。スマホの「設定」からネットワーク設定のリセットを行うと、VPNの構成情報も削除されます。ただし、保存していたWi-Fiのパスワードなども全て消えてしまうので、実行する際は注意が必要です。
会社のプロファイルが入っていませんか？
仕事用のスマホの場合、会社のセキュリティポリシーでVPN接続が強制されている可能性があります。この場合は、情報システム部門の担当者に相談してください。

これらのいずれにも当てはまらない場合は、スマホ本体の故障も考えられるため、契約している携帯電話会社に相談することをおすすめします。