スマートフォンのロック画面に天気が表示されない問題は、主に位置情報サービスやウィジェットの設定を見直すことで解決します。
この記事では、まず確認すべき基本的な設定から、iPhoneとAndroidそれぞれの具体的な対処法を分かりやすく紹介します。
また、「現在地と違う」「更新されない」といった、よくある関連トラブルの直し方も解説。
さらに、集中モードや省電力モードといった意外な落とし穴も見落としません。
この記事を読めば、あなたのロック画面に天気が正しく表示されるようになります。
ロック画面に天気が表示されない場合の基本的な確認事項
- 【基本】ロック画面に天気ウィジェットを追加する設定方法
- 最も多い原因:位置情報サービスがオフになっている場合の確認法
- 天気アプリに位置情報の利用を許可する設定
- 集中モードやおやすみモードで非表示になっているケース
- 省電力モード(低電力モード)で更新が止まっていないか
- 通知設定がロック画面での表示を許可しているか
【基本】ロック画面に天気ウィジェットを追加する設定方法
ロック画面に天気が表示されない時、まず最初に確認したいのは、「そもそも天気ウィジェットがロック画面に追加されていますか?」という点です。
OSのアップデート後など、設定がリセットされてしまい、ウィジェットが消えていることがあります。
まずは、ロック画面に天気ウィジェットを追加する基本的な手順を確認してみましょう。
iPhoneの場合 (iOS 16以降):
- ロック画面を顔認証や指紋認証で解除し、そのまま画面を長押しします。
- 壁紙のカスタマイズ画面に切り替わったら、下部にある「カスタマイズ」をタップし、「ロック画面」を選択します。
- 時刻表示の下にある、ウィジェットを追加するための枠をタップしてください。
- 追加できるウィジェットの一覧が表示されるので、その中から「天気」を探してタップします。
- 気温やUV指数、降水確率など、表示したい情報のデザインを選んで、枠の中にドラッグ&ドロップします。
- 最後に右上の「完了」をタップすれば、設定は終わりです。
Androidの場合 (機種により異なります):
- 「設定」アプリを開き、「ロック画面」や「壁紙とスタイル」といった項目を選択します。
- 「ウィジェット」や「ロック画面のカスタマイズ」といったメニューを探します。
- 表示するウィジェットの一覧から「天気」を選び、スイッチをオンにしたり、追加したりします。
この基本的な設定ができていないと、他の設定をいくら見直しても天気は表示されません。
まずはここからチェックしてみてください。
最も多い原因:位置情報サービスがオフになっている場合の確認法
ロック画面に天気を表示するためには、スマートフォンが「あなたが今どこにいるのか」を把握する必要があります。
そのために使われるのが「位置情報サービス(GPS)」です。
この機能がオフになっていると、天気アプリは現在地の情報を取得できず、結果としてロック画面に天気を表示できなくなります。
これは、天気が表示されない原因の中で最も多いケースです。
バッテリーの節約のために、意図せずオフにしてしまっていることもあるので、必ず確認しましょう。
iPhoneの場合:
- 「設定」アプリを開き、「プライバシーとセキュリティ」をタップします。
- 一番上にある「位置情報サービス」を選択してください。
- 画面の一番上にある「位置情報サービス」の総合スイッチが、オン(緑色)になっているかを確認します。
Androidの場合:
- 「設定」アプリを開き、「位置情報」という項目を探してタップします。
- 一番上にある「位置情報を使用」や「現在地情報」といったスイッチが、オンになっているかを確認してください。
- または、画面を上から下にスワイプして表示されるクイック設定パネルの中に、地図のピンのような「位置情報」アイコンがあるので、そこがオンになっているかを確認するのも簡単です。
この全体設定がオフになっていると、どのアプリも位置情報を利用できません。
まずはこの「大元のスイッチ」がオンになっているかを確認するのが、問題解決の第一歩です。
天気アプリに位置情報の利用を許可する設定
スマートフォン全体の「位置情報サービス」がオンになっていても、個別のアプリごとに位置情報の利用を許可・不許可に設定できます。
もし、「天気」アプリ自体が位置情報を使うことを許可されていなければ、当然ながら現在地の天気を表示することはできません。
これも、天気が表示されない非常によくある原因の一つです。
アプリごとの権限設定を、しっかり確認しておきましょう。
iPhoneの場合:
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」と進みます。
- アプリの一覧の中から「天気」を探してタップしてください。
- 「位置情報の利用を許可」の項目で、「常に」または「このAppの使用中」が選択されていることを確認します。ロック画面で常に最新の情報を表示させたい場合は、「常に」に設定するのがおすすめです。
- また、その下にある「正確な位置情報」のスイッチも、必ずオン(緑色)にしておきましょう。
Androidの場合:
- 「設定」→「アプリ」→「天気」(お使いの天気アプリ)と進みます。
- 「権限」や「アプリの権限」という項目をタップしてください。
- 「位置情報」を選択し、「常に許可」または「アプリの使用中のみ許可」が選択されていることを確認します。
「許可しない」になっている場合は、天気アプリはあなたの現在地を知ることができません。
ここを正しく設定し直すことで、問題が解決する可能性は非常に高いですよ。
集中モードやおやすみモードで非表示になっているケース
「普段は天気が表示されるのに、夜寝る前になると消えてしまう」「仕事中は表示されない」といった、特定の状況でだけ天気が表示されない場合、その原因は「集中モード」や「おやすみモード」かもしれません。
これらの機能は、あなたが設定した状況に合わせて、不要な通知や情報を非表示にして、集中やリラックスを促すためのものです。
この機能によって、ロック画面のウィジェット表示も制限されてしまうことがあるのです。
iPhoneの場合:
「設定」→「集中モード」と進み、「睡眠」や「仕事」など、設定しているモードをタップします。
「画面をカスタマイズ」という項目で、そのモード専用のロック画面が設定されていると、通常の天気ウィジェットが表示されなくなることがあります。
また、コントロールセンター(画面右上からスワイプ)を開き、三日月のアイコンなどがオンになっていないかも確認しましょう。
Androidの場合:
「設定」→「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」などの中に、「おやすみ時間モード」や「フォーカスモード」といった項目があります。
これらのモードが、意図しないスケジュールでオンになっていないか確認してください。
もし、これらのモードが有効になっていたら、一度オフにしてみて、ロック画面に天気が表示されるようになるかを確認してみましょう。
省電力モード(低電力モード)で更新が止まっていないか
スマートフォンのバッテリー残量が少なくなった時に、自動または手動でオンにする「省電力モード(iPhoneでは低電力モード)」。
これはバッテリーを長持ちさせるための非常に便利な機能ですが、その代償として、一部の機能のパフォーマンスを意図的に落としています。
そして、その制限される機能の中に、「アプリのバックグラウンド更新」や「一部の視覚効果」が含まれているのです。
ロック画面の天気ウィジェットは、常にバックグラウンドで最新の天気情報を取得し、表示を更新し続けています。
省電力モードがオンになると、このバックグラウンドでの更新作業が停止、または頻度が大幅に低下してしまいます。
その結果、天気が表示されなくなったり、古い情報のまま更新されなくなったりするのです。
確認方法は簡単です。
iPhoneの場合は、画面右上のバッテリーアイコンが「黄色」になっていたら、低電力モードがオンになっている証拠です。
Androidの場合も、バッテリーアイコンの表示が変わったり、通知が出たりします。
コントロールセンターやクイック設定パネルから、このモードをオフに切り替えれば、ウィジェットの更新はすぐに再開されるはずです。
もしバッテリー残量が気になる場合は、充電してから再度確認してみてください。
通知設定がロック画面での表示を許可しているか
ロック画面の天気表示は、厳密には「ウィジェット」ですが、システム上は「通知」の一種として扱われることがあります。
そのため、プライバシー保護のために「ロック画面では、通知の内容を一切表示しない」という設定にしていると、天気ウィジェットの情報も非表示になってしまう場合があるのです。
特に、仕事用のスマートフォンなどで、セキュリティを厳しく設定している方は、この点を確認してみてください。
iPhoneの場合:
- 「設定」アプリを開き、「通知」をタップします。
- 一番上にある「プレビューを表示」という項目を選択してください。
- ここで「しない」が選択されていると、ロック画面では全ての通知の内容が隠されます。
- 天気を表示させたい場合は、「常に」または「ロックされていない時のみ」に変更する必要があります。
Androidの場合 (機種により異なります):
- 「設定」アプリを開き、「通知」→「ロック画面の通知」といった項目に進みます。
- 「通知内容をすべて表示する」「通知内容を非表示にする」「通知は表示するが、内容は非表示」といった選択肢があります。
- ここで「通知内容を非表示にする」が選択されていると、天気が表示されない可能性があります。
この設定は、メッセージの内容などが他人に見られるのを防ぐためのものですが、天気表示にも影響が及ぶことがある、と覚えておきましょう。
ロック画面に天気が表示されない原因別の詳細な対処法
- 【iPhone】ロック画面のカスタマイズで天気を再設定する方法
- 【Android】常時表示ディスプレイ(AOD)で天気が消える時の設定
- 現在地と違う場所の天気が表示される・更新されない時の直し方
- ウィジェット自体が「消えた」場合の復元ステップ
- ロック画面に「—」と表示される不具合の解決策
- 何をしても直らない時の最終手段:デバイスの再起動
【iPhone】ロック画面のカスタマイズで天気を再設定する方法
iOS 16以降のiPhoneでは、ロック画面を複数作成し、壁紙やウィジェット、集中モードなどを自由に組み合わせることができるようになりました。
この便利な機能が、逆に「設定したはずの天気が表示されない」という混乱の原因になることがあります。
例えば、「仕事」の集中モードには天気ウィジェットがないロック画面を、「プライベート」の集中モードには天気ウィジェットがあるロック画面を、それぞれ紐付けている場合などです。
もし、特定の状況でだけ天気が表示されない場合は、現在適用されているロック画面のカスタマイズ設定を、もう一度見直してみるのが効果的です。
手順は以下の通りです。
- まず、ロック画面を顔認証などで解除し、そのまま画面を長押しします。
- 現在設定されているロック画面のコレクションが、左右にスワイプできる形で表示されます。
- 天気が表示されなくて困っているロック画面をタップし、画面下部の「カスタマイズ」ボタンを押します。
- 「ロック画面」を選択し、編集画面に入ります。
- ここで、本当に天気ウィジェットが正しく設定されているかを確認します。もし設定されていなければ、ウィジェットの枠をタップして、再度「天気」ウィジェットを追加してください。
- もし、すでに天気ウィジェットがあるのに表示されない場合は、一度そのウィジェットをタップし、左上の「ー」(マイナス)ボタンで削除してから、もう一度追加し直してみてください。
この「再設定」の操作で、ウィジェットの情報がリフレッシュされ、正しく表示されるようになることがよくあります。
【Android】常時表示ディスプレイ(AOD)で天気が消える時の設定
多くのAndroidスマートフォンに搭載されている「常-時表示ディスプレイ(Always On Display, AOD)」は、画面がオフの状態でも、時計や通知などを常に薄く表示してくれる便利な機能です。
しかし、「時計は表示されるのに、天気だけが表示されない、またはすぐに消えてしまう」という問題がよく起こります。
これは、バッテリー消費を抑えるために、AODに表示する項目が制限されていることが原因です。
この設定は、お使いのスマートフォンの機種によってメニューの場所が異なりますが、一般的には以下の手順で確認・変更できます。
- 「設定」アプリを開き、「ロック画面」や「ディスプレイ」といった項目を探します。
- その中に、「Always On Display」や「常時表示ディスプレイ」といったメニューがあるので、タップします。
- AODの設定画面が開くので、「表示するコンテンツ」や「時計のスタイル」といった項目を探してください。
- ここで、時計と一緒に表示する情報として、「天気」や「気象情報」にチェックが入っているか、または選択されているかを確認します。
- もしオフになっていたら、オンに切り替えるか、天気が表示される時計のスタイルを選び直してください。
また、AODの設定で「タップして表示」が選択されていると、画面をタップしない限り、天気は表示されません。
常に表示させておきたい場合は、「常に表示」などのオプションを選ぶ必要があります。
お使いの機種のAOD設定を一度詳しく見直してみると、解決のヒントが見つかるはずです。
現在地と違う場所の天気が表示される・更新されない時の直し方
ロック画面に天気は表示されるものの、「なぜかいつも東京の天気が表示される」「昨日の天気のまま更新されない」といった、情報が正しくないケースがあります。
この問題は、天気アプリがあなたの現在地を正しく認識できていないか、データの更新がうまくいっていないことが原因です。
以下の手順で、設定を見直してみましょう。
- 天気アプリの地域設定を確認する:
まず、iPhoneやAndroidの「天気」アプリを直接開きます。
画面に表示されている地名が、あなたの現在地になっているかを確認してください。
もし、手動で追加した別の都市(例えば、旅行先の東京など)が一番上に表示されていると、その場所の天気が優先的にウィジェットに表示されてしまうことがあります。
右下のリストボタンから、現在地の天気を一番上に持ってくるか、不要な都市を削除してみてください。 - データの強制的な更新:
天気アプリを開いた状態で、画面を上から下にスワイプすると、データを手動で最新の情報に更新することができます。
これを試した後に、ロック画面の表示も更新されるかを確認してみましょう。 - 位置情報サービスの設定再確認:
やはり最も重要なのは、位置情報の設定です。
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→「天気」で、「常に」と「正確な位置情報」がオンになっているかを、もう一度確認してください。
これらの設定を見直すことで、ウィジェットはあなたの「今いる場所」の「今の天気」を、正しく表示してくれるようになります。
ウィジェット自体が「消えた」場合の復元ステップ
「ロック画面のカスタマイズ画面を開いたのに、追加できるウィジェットのリストの中に、天気アプリ自体が見当たらない!」という、少し深刻な状況に陥ることがあります。
これは、OSのアップデートの不具合や、何らかの操作ミスで、天気アプリのデータが破損してしまった場合に起こる可能性があります。
そんな時は、天気アプリ自体を一度リセットすることで、ウィジェットの選択肢に復活させることができます。
iPhoneの場合、標準の天気アプリはアンインストール(削除)が可能です。
以下の手順を試してみてください。
- まず、ホーム画面やAppライブラリから「天気」アプリのアイコンを探し、長押しします。
- メニューから「Appを削除」→「Appを削除」を選択して、一度アプリを完全に削除します。
- 次に、ホーム画面から「App Store」を開きます。
- 検索タブで「天気」と検索すると、Apple純正の天気アプリが見つかるので、雲のマークをタップして再インストールします。
- 再インストールが完了したら、iPhoneを一度再起動します。
再起動後、改めてロック画面のカスタマイズ画面を開き、ウィジェットの選択リストに「天気」が復活しているかを確認してみてください。
アプリを再インストールすることで、関連するデータがクリーンな状態になり、ウィジェットの機能も正常に戻ることが期待できます。
ロック画面に「—」と表示される不具合の解決策
天気ウィジェットを追加したのに、気温や天気のアイコンが表示されるべき場所に、ただ「—」(横線)とだけ表示されてしまう不具合が起こることがあります。
これは、ウィジェットが天気情報を正常に取得できていない状態を示しています。
この「—」表示になってしまう主な原因と、その解決策は以下の通りです。
- 原因1:インターネットに接続されていない
最も基本的な原因です。天気情報を取得するには、Wi-Fiまたはモバイルデータ通信が必要です。
機内モードがオンになっていないか、通信が安定している場所かを確認してください。 - 原因2:位置情報サービスが一時的に機能していない
位置情報の設定は正しいはずなのに、一時的な不具合で現在地が取得できていない可能性があります。
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」のスイッチを一度オフにし、数秒待ってから再度オンにしてみてください。
これで、位置情報サービスがリフレッシュされます。 - 原因3:天気アプリの一時的な不具合
天気アプリ自体が、一時的にフリーズしているような状態かもしれません。
マルチタスク画面(アプリスイッチャー)から天気アプリを完全に終了させ、再度起動し直してみてください。 - 原因4:システムのバグ
上記のいずれでも解決しない場合、OSの一時的な不具合も考えられます。
この場合は、スマートフォン本体を再起動するのが最も効果的です。
多くの場合、通信環境や位置情報サービスをリフレッシュすることで、「—」表示は正しい天気情報に切り替わるはずです。
何をしても直らない時の最終手段:デバイスの再起動
これまで紹介してきた、位置情報サービスの設定、アプリの権限、集中モードの確認、ウィジェットの再設定など、あらゆる対処法を試してみても、どうしてもロック画面に天気が表示されない…。
そんな時の、シンプルかつ強力な最終手段が「デバイスの再起動」です。
スマートフォンは、長時間使い続けていると、目には見えない小さなエラーや、システム上の矛盾が少しずつ蓄積されていくことがあります。
これが原因で、特定の機能(今回の場合はロック画面のウィジェット表示)だけが、うまく動作しなくなってしまうのです。
再起動を行うと、こうしたシステム上の一時的な問題が全てクリアされ、OSがまっさらな状態で再スタートします。
これにより、設定は何も変えていないのに、これまで解決しなかった問題が、嘘のように直ってしまうことが非常によくあります。
- iPhoneの場合は、サイドボタンと音量ボタンを長押しして、一度電源を完全にオフにし、Appleのロゴが表示されるまで再びサイドボタンを長押しします。
- Androidの場合も、電源ボタンを長押しして、メニューから「再起動」を選択します。
「何か調子が悪かったら、まず再起動」。
これは、あらゆるスマートフォントラブルにおける、基本中の基本であり、最も効果的な解決策の一つです。
複雑な設定に悩む前に、ぜひ一度試してみてください。
ロック画面に天気が表示されない時のまとめ
- ロック画面に天気が表示されない一番の原因は、位置情報サービスの設定です。
- まず、ロック画面に天気ウィジェットが正しく追加されているかを確認しましょう。
- 天気アプリ自体に、位置情報の利用が「常に」許可されているかを見直すことが重要です。
- 集中モード(おやすみモード)や省電力モードが、意図せず天気ウィジェットの表示を妨げていることがあります。
- iPhoneではロック画面のカスタマイズ、Androidでは常時表示ディスプレイ(AOD)の設定が原因の場合もあります。
- 現在地と違う天気が表示される時は、天気アプリ内の地域設定を更新してみてください。
- あらゆる設定を確認しても直らない場合、スマートフォン本体の再起動が有効な最終手段です。