iPhoneのサイドボタンの設定は、「設定」アプリから自分好みにカスタマイズできます。
この記事では、サイドボタンのダブルクリックでウォレットを起動する設定や、長押しでSiriが起動しないようにする方法を解説します。
また、スクリーンショットの撮り方や電源オフといった基本操作から、クリック速度の変更、3回押しへの機能割り当てまで網羅しました。
サイドボタンが反応しない、効かないといったトラブルの対処法も紹介しています。
この記事を読めば、サイドボタンのあらゆる設定が分かり、iPhoneをより便利に使いこなせます。
iPhoneのサイドボタンで行う基本設定とカスタマイズ
- サイドボタンの基本的な使い方とは?
- Apple Pay(ウォレット)をサイドボタンのダブルクリックで起動する設定
- サイドボタンの長押しでSiriを起動しないようにする設定のやり方
- 音量ボタンと組み合わせてスクリーンショットを撮る方法
- サイドボタンのクリックの速さを自分好みに調整する手順
- アクセシビリティのショートカットを3回押し(トリプルクリック)に割り当てる設定
- サイドボタンの機能を好みに合わせてカスタマイズする全手順
サイドボタンの基本的な使い方とは?
iPhoneのサイドボタンは、スリープやSiriの起動など、日常的によく使う機能が割り当てられた便利なボタンです。
押し方(回数や長さ)によって、様々な操作をすることができますよ。
基本的な使い方は、以下の表の通りです。
操作方法 | 機能 |
---|---|
1回押す | 画面をスリープさせる、またはスリープから復帰させる |
長押し | Siriを起動する |
2回(ダブルクリック) | Apple Pay(ウォレット)を起動する |
3回(トリプルクリック) | アクセシビリティのショートカット機能を起動する |
音量ボタン(上)と同時に長押し | 電源オフのスライダ、メディカルID、緊急SOSを表示する |
これらの機能は、iPhoneを使いこなす上での基本となります。
特に、画面をつけたり消したりする「1回押し」は、誰もが毎日何度も行っている操作ですよね。
また、キャッシュレス決済が当たり前になった今、レジ前でさっと支払い画面を呼び出せる「ダブルクリック」は、覚えておくと非常にスムーズです。
緊急時に役立つ機能も、いざという時のために覚えておくと安心できます。
これらの操作は、特別な設定をしなくても初めから使えるようになっていますが、一部の機能は「設定」アプリから自分好みに変更することも可能です。
まずは、これらの基本操作に慣れるところから始めてみましょう。
Apple Pay(ウォレット)をサイドボタンのダブルクリックで起動する設定
サイドボタンを2回(ダブルクリック)押すだけで、支払い画面(ウォレット)をすぐに呼び出せるように設定できます。
この設定をオンにしておけば、レジ前でアプリを探して慌てることもなくなり、とてもスマートに支払いができますよ。
設定は、「設定」アプリから簡単に行えます。
- iPhoneのホーム画面から「設定」アプリを開きます。
- メニューの中から「ウォレットとApple Pay」を探してタップしてください。
- 画面の中ほどに「サイドボタンをダブルクリック」という項目があります。
- この右側にあるスイッチをオン(緑色)にするだけで、設定は完了です。
ほとんどのiPhoneでは、この設定が最初からオンになっています。
もし、サイドボタンをダブルクリックしてもウォレットが起動しない場合は、この設定がオフになっている可能性が高いので、一度確認してみてください。
この機能を使えば、iPhoneがロックされている状態からでも、すぐに支払い画面にアクセスできます。
もちろん、ダブルクリックした後にFace IDやTouch ID、パスコードでの本人認証が必要なので、セキュリティ面でも安心です。
キャッシュレス決済を頻繁に利用する方にとっては、必須とも言える便利な設定なので、ぜひ活用してくださいね。
サイドボタンの長押しでSiriを起動しないようにする設定のやり方
サイドボタンを長押しした時に、Siriが起動しないように設定を変更することが可能です。
何かの拍子にボタンを長く押してしまって、意図せずSiriが立ち上がってしまうのが煩わしい、と感じている方におすすめの設定ですよ。
設定の変更は、「設定」アプリの2つの項目を操作します。
【手順1:Siriの起動方法の変更】
- 「設定」アプリを開き、「Siriと検索」をタップします。
- 「Siriに頼む」という項目の中にある、「サイドボタンでSiriを使用」のスイッチをオフ(白色)にします。
【手順2:クラシックな音声コントロールへの切り替え防止】
上記の手順だけだと、今度は代わりに「音声コントロール」という別の機能が長押しで起動してしまいます。
これも無効にしたい場合は、以下の設定も行いましょう。
- 「設定」アプリに戻り、「アクセシビリティ」をタップします。
- 「サイドボタン」を選択します。
- 「長押しして放す」の項目で、「Siri」「音声コントロール」「オフ」の中から、「オフ」にチェックを入れます。
この2つの手順を行うことで、サイドボタンを長押ししても何も反応しないように設定できます。
Siriを「Hey Siri」の音声でしか使わない方や、まったく利用しない方にとっては、誤操作を防ぐための便利なカスタマイズです。
音量ボタンと組み合わせてスクリーンショットを撮る方法
Face IDが搭載されているiPhone(iPhone X以降のモデル)では、サイドボタンと音量ボタンを同時に押すことでスクリーンショットを撮影します。
これは、ホームボタンがなくなったことによる仕様変更で、覚えてしまえばとても簡単な操作ですよ。
具体的な撮影方法は、以下の通りです。
- スクリーンショットを撮りたい画面を表示させます。
- iPhoneの右側にある「サイドボタン」と、左側にある「音量を上げるボタン」を同時に押して、すぐに指を離します。
ポイントは、「同時に」「短く」押すことです。
どちらかのボタンを長く押しすぎてしまうと、電源オフのスライダーが表示されたり、Siriが起動したりしてしまうので注意してください。
カシャッというシャッター音と共に画面が光れば、撮影は成功です。
撮影された画像は、画面の左下に小さなサムネイルとして一時的に表示されます。
このサムネイルをタップすると、すぐに画像の切り抜き(トリミング)や文字の書き込みなどの編集ができます。
編集が必要ない場合は、サムネイルを左にスワイプして消すか、数秒待てば自動的に「写真」アプリに保存されます。
ホームボタンのある機種から乗り換えたばかりの方は、最初は少し戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れるはずです。
サイドボタンのクリックの速さを自分好みに調整する手順
サイドボタンを2回や3回クリックする時の速さが自分に合わないと感じる場合、その認識速度を調整することが可能です。
「速すぎてうまく反応しない」あるいは「ゆっくり押したい」という方は、この設定を見直してみるのがおすすめです。
クリックの速さは、「設定」アプリのアクセシビリティから変更できます。
- iPhoneの「設定」アプリを起動します。
- 下にスクロールして、「アクセシビリティ」の項目をタップします。
- 物理的および身体的機能のカテゴリー内にある「サイドボタン」を選択します。
- 「クリックの速さ」という項目で、「デフォルト」「遅く」「最も遅く」の3段階から選ぶことができます。
デフォルトが標準の速さです。
ダブルクリックが苦手な方は、まずは「遅く」に設定してみて、実際にサイドボタンを2回押して試してみてください。
それでもまだ速いと感じるなら、「最も遅く」を選ぶと、かなりゆっくりとした間隔でもダブルクリックとして認識してくれるようになります。
この設定は、Apple Payの起動(ダブルクリック)や、アクセシビリティショートカット(トリプルクリック)の使いやすさに直接影響します。
自分の指の動きに合った速さにカスタマイズすることで、これらの機能をよりストレスなく使えるようになりますよ。
アクセシビリティのショートカットを3回押し(トリプルクリック)に割り当てる設定
サイドボタンを3回連続で押す(トリプルクリック)ことで、特定の補助機能(アクセシビリティ)を瞬時に呼び出すことができます。
例えば、画面を白黒表示にしたり、拡大鏡を起動したりといった機能を、毎回「設定」アプリを開くことなく使える便利なショートカットです。
設定方法は、以下の通りです。
- 「設定」アプリを開き、「アクセシビリティ」をタップします。
- 一番下までスクロールし、「ショートカット」という項目を選択します。
- ショートカットとして呼び出したい機能のリストが表示されるので、割り当てたいものにチェックを入れます。複数選択も可能です。
(例:AssistiveTouch、カラーフィルタ、拡大鏡など)
設定はこれだけで完了です。
以降は、サイドボタンを素早く3回押すと、設定した機能が起動します。
もし複数の機能をショートカットに設定した場合は、トリプルクリックすると画面下部にメニューが表示され、どの機能を使うか選ぶ形になります。
よく使うアクセシビリティ機能がある方にとっては、操作の手間を大幅に減らせる非常に便利な設定です。
例えば、一時的に画面を暗くしたい時に「ホワイトポイントを下げる」を割り当てておくと、就寝前などにさっと起動できて役立ちます。
自分が使いやすいように、ぜひカスタマイズしてみてください。
サイドボタンの機能を好みに合わせてカスタマイズする全手順
iPhoneのサイドボタンは、設定を変更することで、より自分の使い方に合った便利なボタンに変えることができます。
カスタマイズできる項目は、主に「設定」アプリの「Siriと検索」と「アクセシビリティ」に集まっています。
ここでは、サイドボタンに関する主なカスタマイズ項目をまとめて紹介します。
【Siriの起動設定】
「設定」→「Siriと検索」
- 「サイドボタンでSiriを使用」をオフにすると、長押しでSiriが起動しなくなります。
【クリック速度の調整】
「設定」→「アクセシビリティ」→「サイドボタン」
- 「クリックの速さ」を「デフォルト」「遅く」「最も遅く」から選べます。ダブルクリックが苦手な方におすすめです。
【長押し時の動作変更】
「設定」→「アクセシビリティ」→「サイドボタン」
- 「長押しして放す」の項目で、Siri、音声コントロール、オフのいずれかを選択できます。誤操作を防ぎたい場合は「オフ」にします。
【ショートカット機能の割り当て】
「設定」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」
- サイドボタンの3回押し(トリプルクリック)で起動したい機能を選べます。拡大鏡やカラーフィルタなどを設定すると便利です。
【Apple Payの起動設定】
「設定」→「ウォレットとApple Pay」
- 「サイドボタンをダブルクリック」をオン/オフできます。キャッシュレス決済を使わない場合はオフにすることも可能です。
これらの設定を見直すことで、意図しないSiriの起動を防いだり、支払いや特定の機能をより素早く呼び出したりと、日々のiPhone操作をさらに快適にできますよ。
iPhoneのサイドボタン設定に関するトラブルと応用
サイドボタン操作で電源オフ(システム終了)させる方法
Face IDを搭載したiPhoneの電源を完全に切るには、サイドボタンと音量ボタンの長押し操作が必要です。
iPhoneの調子が悪い時や、長期間使わない時に行う正規のシステム終了方法ですよ。
操作の手順は、以下の通りです。
- iPhoneの右側にある「サイドボタン」と、左側にある「音量を上げるボタン」または「音量を下げるボタン」のどちらか片方を、同時に押し続けます。
- 画面が切り替わり、「スライドで電源オフ」というスライダが表示されたら、押しているボタンから指を離してください。
- 画面に表示されたスライダを、左から右へスライドします。
これでiPhoneの電源が完全にオフになります。
この操作は、画面がフリーズしてしまった時に行う「強制再起動」とは違い、あくまで正常に動作しているiPhoneの電源を切るためのものです。
もしボタンを押し続けても画面が切り替わらない場合は、ソフトウェアが固まっている可能性があるので、強制再起動を試してみてください。
また、ボタンが物理的に壊れてしまって押せない、という緊急時には、「設定」アプリからも電源をオフにすることが可能です。
「設定」から「一般」を開き、一番下までスクロールすると「システム終了」という項目があるので、そこからでも同じ操作ができますよ。
サイドボタンが反応しない・効かない時の4つの対処法
iPhoneのサイドボタンが急に反応しなくなると、スリープもできず焦りますよね。
故障を疑う前に、自分で試せる対処法が4つあります。
簡単なものから順番に確認してみてください。
- iPhoneを再起動する
一時的なソフトウェアの不具合が原因の場合、再起動だけで直ることが非常に多いです。
「設定」→「一般」→「システム終了」から一度電源を切り、再度電源を入れ直してみましょう。
もし画面操作もできない場合は、「音量を上げるボタンを押してすぐ放す」→「音量を下げるボタンを押してすぐ放す」→「サイドボタンをAppleロゴが出るまで長押し」という強制再起動を試してください。 - iPhoneケースを外してみる
装着しているケースによっては、ボタンがうまく押し込めていない可能性があります。
一度ケースを外した状態で、サイドボタンが正常にカチッと押せるか確認してみてください。 - ボタン周りを掃除する
ボタンの隙間にホコリやゴミが詰まって、反応が悪くなっていることも考えられます。
電源を切った状態で、乾いた柔らかい布や、毛先の柔らかいブラシなどで優しく掃除してみましょう。 - クリック速度の設定を確認する
意図せずクリック速度の設定が変わってしまっている可能性もあります。
「設定」→「アクセシビリティ」→「サイドボタン」を開き、「クリックの速さ」が「デフォルト」になっているか確認してください。
これらをすべて試しても改善しない場合は、ボタン自体の物理的な故障が考えられるため、Appleサポートや修理専門店に相談することをおすすめします。
サイドボタンのダブルクリック設定を無効にすることはできる?
はい、サイドボタンを2回押した時にApple Pay(ウォレット)が起動する設定は、簡単に無効にできます。
キャッシュレス決済を全く使わない方や、ポケットの中などで誤って起動してしまうのを防ぎたい場合に便利な設定です。
設定をオフにする手順は、とてもシンプルですよ。
- iPhoneのホーム画面から「設定」アプリを開きます。
- メニューの中から「ウォレットとApple Pay」をタップします。
- 「サイドボタンをダブルクリック」という項目の右側にある、緑色のスイッチをタップします。
スイッチが白色に変われば、設定は無効になっています。
これ以降は、サイドボタンをダブルクリックしても、支払い画面は表示されなくなります。
この設定をオフにするデメリットは、いざApple Payを使いたいと思った時に、ホーム画面からウォレットアプリを探して起動する必要があり、少し手間がかかる点です。
もちろん、設定はいつでも元に戻せます。
また使いたくなったら、同じ手順でスイッチをオンにするだけで、すぐにダブルクリックで呼び出せるようになります。
自分のライフスタイルに合わせて、この機能を使うか使わないか、自由に選んでみてくださいね。
iPhone のサイドボタン設定まとめ
- iPhoneのサイドボタンは、1回押しでスリープ、長押しでSiri、2回押しでウォレットが基本的な使い方です。
- Apple Payの起動は、「ウォレットとApple Pay」設定でサイドボタンの2回押し(ダブルクリック)を有効にします。
- 長押しでSiriを起動しない設定や、クリックの速さの調整は「アクセシビリティ」からカスタマイズ可能です。
- スクリーンショットを撮るには、サイドボタンと音量を上げるボタンを同時に押します。
- サイドボタンの3回押し(トリプルクリック)には、アクセシビリティのショートカット機能を割り当てることができます。
- サイドボタン操作で電源オフするには、音量ボタンのどちらかと同時に長押ししてスライダを表示させます。
- サイドボタンが反応しない・効かない時は、まず再起動やiPhoneケースを外して確認してみましょう。