iPhoneクイックスタートのやり直し方|失敗して終わらない時の初期化手順と代替案

iPhoneのクイックスタートは、途中で失敗しても新しいiPhoneを初期化すれば安全にやり直せます。

元のiPhoneのデータが消えることはないので、落ち着いて対処することが大切です。

この記事では、クイックスタートをやり直す具体的な全手順を紹介します。

データ転送が終わらない時の原因と対処法や、iCloud・PCを使う代替案も分かります。

これを読めば、誰でもスムーズにiPhoneのデータ移行を完了させることができます。

目次

iPhoneのクイックスタートをやり直すための全手順

クイックスタートをやり直す前の準備は何が必要?

iPhoneのクイックスタートをやり直すには、いくつか事前に確認しておきたいことがあります。

スムーズにやり直すために、まずはこの4つのポイントをチェックしておきましょう。

  • 安定したWi-Fi環境
  • Apple IDとパスワード
  • 2台のiPhoneの充電
  • Bluetoothがオンになっているか

まず、データ移行には安定したインターネット環境が欠かせません。

できれば自宅のWi-Fiなど、途中で接続が切れる心配のない場所で行うのがおすすめです。

次に、Apple IDとパスワードは絶対に必要なので、忘れてしまった場合は事前に再設定しておいてくださいね。

設定アプリから自分の名前をタップすれば、Apple IDが確認できます。

そして意外と見落としがちなのが、2台のiPhoneの充電です。

データ移行は時間がかかることもあるので、どちらのiPhoneも十分に充電しておくか、充電しながら作業すると安心ですよ。

最低でも50%以上あると良いでしょう。

最後に、クイックスタートはBluetoothを使ってiPhone同士を認識するので、コントロールセンターなどでオンになっているか確認しておきましょう。

これらの準備が整っていれば、やり直しも落ち着いて進められます。

新しいiPhoneを工場出荷状態に初期化する方法

クイックスタートをやり直すには、まず新しいiPhoneを「こんにちは」と表示される最初の画面に戻す必要があります。

この作業を「初期化」または「工場出荷状態に戻す」と言います。

すでに設定を進めてホーム画面が表示されている場合の初期化手順は、以下の通りです。

  1. 新しいiPhoneで「設定」アプリを開きます。
  2. 「一般」をタップします。
  3. 画面を一番下までスクロールして、「転送またはiPhoneをリセット」を選びます。
  4. 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
  5. パスコードの入力が求められたら、入力してください。
  6. 最終確認の画面が表示されるので、「続ける」や「iPhoneを消去」をタップします。

この操作を行うと、新しいiPhoneに保存されているデータはすべて消去されてしまいます。

といっても、やり直しの段階なので、まだ重要なデータは入っていないはずですから、心配しなくて大丈夫です。

初期化が完了すると、iPhoneが再起動して、世界各国の「こんにちは」が表示される最初の画面に戻ります。

これで、もう一度クイックスタートを始められる状態になりました。

古いiPhoneを隣に置くと、再びクイックスタートの案内が表示されるはずです。

途中で中断した場合の再開方法

クイックスタートが途中で止まってしまっても、落ち着いて対処すれば大丈夫です。

基本的には、中断した時点から再開することはできず、もう一度最初からやり直す流れになります。

まずは、なぜ中断してしまったのか、考えられる原因を確認してみましょう。

  • Wi-Fiの接続が切れてしまった
  • 2台のiPhoneが離れすぎてしまった
  • どちらかのiPhoneの充電が切れてしまった
  • 一時的なエラーが発生した

もしWi-Fiが原因なら、ルーターを再起動したり、より電波の安定した場所に移動したりしてみてください。

iPhone同士が離れてしまった場合は、隣り合わせに置くのが基本です。

充電切れなら、2台とも充電ケーブルに接続してからやり直しましょう。

これらの原因に心当たりがない場合でも、一度新しいiPhoneを初期化して、もう一度クイックスタートを試すことで解決することがほとんどです。

初期化の手順は、前の見出しで説明した「新しいiPhoneを工場出荷状態に初期化する方法」を参考にしてくださいね。

焦って何度も操作すると、余計に状況が悪化することもあるので、まずは原因を考えて、一つずつ丁寧に対処していくのが再開への近道です。

クイックスタートができない時の代替案は?

何度試してもクイックスタートがうまくいかない時は、他の方法でデータを移行することもできます。

無理にクイックスタートにこだわらず、別の方法に切り替えるのも賢い選択ですよ。

主な代替案は、iCloudかパソコン(iTunes)を使う2つの方法です。

どちらの方法も、クイックスタートと同じように写真やアプリ、連絡先などのデータをしっかり移行できます。

  1. iCloudバックアップからの復元
    古いiPhoneのデータをあらかじめiCloudにバックアップしておき、新しいiPhoneでそのデータを復元する方法です。
    Wi-Fi環境さえあれば、パソコンがなくてもできるのが一番のメリットですね。
    ただし、iCloudの無料ストレージ(5GB)に収まらない場合は、有料プランへの加入が必要になることもあります。
  2. パソコン(iTunes/Finder)を使った復元
    パソコンに古いiPhoneのデータをバックアップし、それを新しいiPhoneに移行する方法です。
    WindowsのパソコンならiTunes、MacならFinderを使います。
    この方法のメリットは、iCloudの容量を気にしなくて良いことと、インターネットの速度に左右されにくい点です。
    有線で接続するので、比較的安定してデータ移行ができます。

どちらの方法が良いかは、あなたの環境次第です。

パソコンを持っているか、iCloudの容量は十分か、などを考えて選んでみてくださいね。

次の見出しから、それぞれの具体的な手順を説明します。

iCloudバックアップからデータを復元する手順

クイックスタートがうまくいかない時、iCloudを使えばワイヤレスでデータを移行できます。

この方法をとるには、まず古いiPhoneのデータをiCloudにバックアップしておく必要があります。

【古いiPhoneでのバックアップ手順】

  1. 「設定」アプリを開き、一番上の自分の名前をタップします。
  2. 「iCloud」を選びます。
  3. 「iCloudバックアップ」をタップし、「iCloudバックアップ」がオンになっていることを確認します。
  4. 「今すぐバックアップを作成」をタップすると、最新の状態がバックアップされます。

これで準備は完了です。

次に、新しいiPhoneでデータを復元します。

新しいiPhoneの初期設定画面で「Appとデータ」という画面が表示されたら、「iCloudバックアップから復元」を選んでください。

あとは、画面の指示に従ってApple IDでサインインし、先ほど作成したバックアップデータを選択すればOKです。

バックアップの容量にもよりますが、復元には少し時間がかかります。

Wi-Fiに接続したまま、充電しながら気長に待つのがおすすめです。

アプリや写真が少しずつダウンロードされていく様子が確認できますよ。

この方法なら、パソコンがなくてもデータ移行が完了するので、手軽で便利ですね。

パソコン(iTunes)を使ってデータを移行するやり方

パソコンを持っているなら、iTunes(Macの場合はFinder)を使ってデータを移行する方法も確実でおすすめです。

この方法は、インターネット環境が不安定な場合でも安定してデータを移せるのが大きなメリットになります。

まずは、古いiPhoneのデータをパソコンにバックアップしましょう。

【古いiPhoneのデータをパソコンにバックアップする手順】

  1. お使いのパソコンでiTunes(またはFinder)を開きます。
  2. USBケーブルで古いiPhoneとパソコンを接続します。
  3. iPhoneのロックを解除し、パソコンを信頼するかどうか聞かれたら「信頼」をタップします。
  4. iTunes(またはFinder)に表示されたiPhoneのアイコンをクリックします。
  5. 「概要」または「一般」タブの中にある「今すぐバックアップ」をクリックします。
    「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れておくと、パスワードなどの情報も一緒に保存されるのでおすすめです。

バックアップが完了したら、いよいよ新しいiPhoneにデータを移します。

新しいiPhoneを初期設定し、「Appとデータ」の画面まで進んだら、「MacまたはPCから復元」を選択してください。

そして、新しいiPhoneをパソコンに接続し、iTunes(またはFinder)の指示に従って先ほど作成したバックアップデータを選べば、復元が始まります。

iCloudでの復元と同じく、すべてのデータが移るまでには少し時間がかかりますが、完了すれば古いiPhoneとそっくりな状態で新しいiPhoneを使い始められますよ。

iPhoneのクイックスタートのやり直しで失敗しないための注意点

やり直すとデータが消える可能性はある?

クイックスタートをやり直しても、基本的にデータが消える心配はありません。

なぜなら、クイックスタートは古いiPhoneにあるデータを新しいiPhoneに「コピー」しているだけだからです。

元のデータは、データ移行が完全に終わるまで古いiPhoneの中にしっかりと残っています。

やり直しの際に初期化するのは、あくまで設定途中の「新しいiPhone」だけです。

ですから、万が一やり直しに何度も失敗してしまったとしても、古いiPhoneさえ手元にあれば、大切な写真や連絡先が消えてしまうことはないのです。

ただし、一つだけ注意してほしい点があります。

それは、新しいiPhoneが問題なく使えることを確認する前に、古いiPhoneを初期化したり、下取りに出したりしないことです。

すべてのデータが新しいiPhoneに移り、いつも使っているアプリも問題なく動くことを確かめてから、古いiPhoneのデータを消去するようにしましょう。

この順番さえ守れば、データ消失のリスクはほぼないので、安心してやり直しの作業を進めてくださいね。

データ転送が終わらない・進まない原因と対処法

データ転送が終わらない、または進まない場合、主な原因はWi-Fi環境やiPhone同士の距離にあります。

クイックスタートは大量のデータをワイヤレスで送受信するため、通信が不安定になると、処理が止まってしまうことがあるんです。

まず試してほしい対処法は、以下の4つです。

  1. Wi-Fi環境を見直す
    ルーターの近くに移動したり、電子レンジなど電波干渉の可能性がある機器の使用をやめたりしてみましょう。
    一度ルーターを再起動するのも効果的です。
  2. iPhone同士を近づける
    データ転送中は、2台のiPhoneを隣り合わせに置いて、作業が終わるまで動かさないようにしてください。
    少し離れただけでも、Bluetooth接続が切れてしまうことがあります。
  3. 時間に余裕を持つ
    写真や動画がたくさんある場合、データ転送に数時間かかることも珍しくありません。
    画面の表示が変わらなくても、内部では処理が進んでいる可能性があるので、充電しながら一晩置いてみるのも一つの手です。
  4. iOSを最新にする
    古いiPhoneのOSが最新でないと、不具合が起きやすくなります。
    事前に「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から最新バージョンに更新しておきましょう。

これらの方法を試しても状況が改善しない場合は、一度中断して、新しいiPhoneを初期化してから再度クイックスタートを試してみてください。

2回目に失敗しないためのチェックリスト

2回目のクイックスタートを成功させるには、事前の準備がとても大切です。

一度失敗した原因のほとんどは、ちょっとした準備不足だったりします。

やり直しを始める前に、以下のチェックリストで万全の状態か確認しておきましょう。

  • 2台のiPhoneは十分に充電されていますか?(できれば充電ケーブルに繋いだままがベスト)
  • 安定したWi-Fiに接続していますか?(公共のWi-Fiは避けるのが無難です)
  • 古いiPhoneのiOSは最新バージョンになっていますか?
  • 古いiPhoneのBluetoothはオンになっていますか?
  • Apple IDとパスワードはすぐにわかりますか?
  • 作業が終わるまでiPhoneを動かさずに置ける場所を確保しましたか?
  • データ移行に数時間かかることを見越して、時間に余裕はありますか?

特に、iOSのバージョンは見落としやすいポイントです。

「設定」アプリの「一般」から「ソフトウェアアップデート」を開いて、必ず最新の状態にしておきましょう。

このリストを一つずつ確認するだけで、失敗のリスクをぐっと減らすことができます。

準備さえしっかりしておけば、今度こそ落ち着いてスムーズにデータ移行を完了させられるはずですよ。

古いiPhoneで事前に確認しておくべき設定項目

クイックスタートを始める前に、古いiPhoneでいくつか設定を確認しておくと、移行後の「困った!」を防げます。

特に、毎日使うようなアプリやサービスの設定は、自動で移行されないことがあるので注意が必要です。

新しいiPhoneですぐに快適なスマホライフをスタートするために、以下の4つの項目は必ずチェックしておきましょう。

  1. Apple Watchのペアリング解除
    Apple Watchをお使いなら、古いiPhoneとのペアリングを解除しておきましょう。
    解除する際に自動でバックアップが作られるので、新しいiPhoneとのペアリングがとてもスムーズになります。
  2. SuicaやPASMOなどの準備
    Walletアプリに入っている交通系ICカードは、一度サーバーに預ける作業が必要です。
    古いiPhoneのWalletアプリでカード情報を開き、「このカードを削除」を選んでください。データは消えずにサーバーに保管され、新しいiPhoneで再設定できます。
  3. LINEのアカウント引き継ぎ設定
    これを忘れるとトーク履歴が消えてしまう可能性があるので最重要です。
    LINEアプリの「設定(歯車マーク)」から「アカウント引き継ぎ」を選び、スイッチをオンにしておきましょう。
  4. ゲームアプリのデータ連携
    遊んでいるゲームによっては、アプリごとに引き継ぎコードを発行したり、アカウント連携をしたりする必要があります。
    各ゲームのヘルプなどを確認して、引き継ぎの準備を済ませておいてくださいね。

少し手間に感じるかもしれませんが、この一手間が後々の安心に繋がります。

クイックスタートをキャンセルするタイミング

クイックスタートをやめたいと思った時、キャンセルするならデータ転送が本格的に始まる前がおすすめです。

もしキャンセルするなら、できるだけ早い段階の方が、やり直しもスムーズに進みます。

【キャンセルしても大丈夫なタイミング】

  • 古いiPhoneに「新しいiPhoneを設定」と表示された段階
  • 新しいiPhoneに青いモヤモヤのアニメーションが表示されている段階
  • パスコードの入力や設定の選択を求められている段階

これらのタイミングであれば、特に難しい操作は必要ありません。

2台のiPhoneを離してしまったり、サイドボタン(電源ボタン)を押して画面をオフにしたりするだけで、クイックスタートのプロセスは中断されます。

一方で、データ転送が始まってからのキャンセルは少し注意が必要です。

「データを転送中」や「残り〇分」といった表示が出ている時に強制的に電源を切るなどの操作をすると、新しいiPhoneのシステムが不安定になる可能性があります。

もし転送が終わらないなどのトラブルでどうしても中断したい場合は、まず新しいiPhoneを強制再起動してみてください。

その後、設定アプリから本体を初期化するのが一番安全な手順です。

何らかの理由でやり直すと決めたら、なるべくデータ転送が始まる前に判断するのが賢明ですよ。

クイックスタートで移行されるデータとされないデータ一覧

クイックスタートは非常に便利ですが、実はすべてのデータが自動で移行されるわけではありません。

セキュリティ上の理由やアプリの仕様によって、新しいiPhoneで手動の再設定が必要になるものがあります。

何が移行されて、何が自分でやらなければいけないのか、事前に知っておくと移行後も慌てずにすみますよ。

以下に代表的な例をまとめてみました。

移行されるデータの例移行されない・再設定が必要なデータの例
写真やビデオLINEのアカウント引き継ぎ(事前の設定が必須)
連絡先、カレンダー銀行系アプリやSNSなどの再ログイン
ホーム画面の配置や壁紙SuicaやPASMOなどの交通系ICカード
Wi-Fiの設定Apple Payに登録したクレジットカード情報
メモやリマインダーFace IDやTouch IDなどの生体認証情報
インストール済みのアプリ本体Bluetooth機器とのペアリング情報

このように見てみると、特にログインが必要なアプリや、お金に関わる大切な情報は、安全のために手動での再設定が求められることが多いです。

クイックスタートが完了したら、まずはLINE、決済アプリ、銀行アプリなどが正常に使えるかを確認するのをおすすめします。

移行されるもの、されないものをしっかり把握して、スムーズな機種変更を完了させましょう。

iPhone クイックスタート やり直し まとめ

  • iPhoneのクイックスタートをやり直すには、まず新しいiPhoneを初期化します。
  • やり直し作業をしても、古いiPhoneに入っているデータが消える心配はありません。
  • データ転送が終わらない・進まない原因の多くは、Wi-Fi環境かiPhone同士の距離です。
  • クイックスタートができない時は、iCloudやパソコンを使った代替案でデータ移行が可能です。
  • 2回目に失敗しないために、iOSのアップデートや十分な充電などの事前準備が重要です。
  • LINEやSuica、ゲームアプリは、データ移行後に新しいiPhoneで個別の引き継ぎ作業が必要です。
  • クイックスタートをキャンセルする場合は、データ転送が本格的に始まる前が最適なタイミングです。
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