iPhoneのカメラのタイマーは、カメラ画面で「^」をタップすると表示されるツールバーの中にあります。
秒数は3秒と10秒から選べ、インカメラでのセルフタイマーにも対応しています。
この記事では、タイマーの基本的な使い方から、連続撮影を止める方法、ポートレートモードでの活用法まで解説します。
Apple Watchを使ったリモート撮影や、動画撮影でタイマーを使いたい場合の対処法も分かります。
これを読めば、iPhoneのカメラタイマーを完璧に使いこなせるようになります。
iPhoneのカメラのタイマー設定はどこ?基本的な使い方
- タイマーの設定アイコンはどこにある?表示されない時の対処法
- タイマーの秒数を3秒や10秒に変更する方法
- インカメ(フロントカメラ)でセルフタイマーを使う手順
- 連続撮影(バーストモード)されるのを止める設定は?
- タイマー撮影時のシャッター音やカウントダウン音を消すには?
- Live Photosとタイマーの併用はできる?
タイマーの設定アイコンはどこにある?表示されない時の対処法
iPhoneのカメラでタイマーを使いたい時、設定アイコンはカメラ画面の上部、または画面下からスワイプすると出てくるツールバーの中にあります。
「アイコンが見つからない!」という方は、隠れているツールバーを表示させる操作が必要かもしれません。
【タイマーアイコンの表示方法】
- まず、カメラアプリを起動します。
- 画面の上部中央に、小さな「^」(上向きの矢印)マークがあるので、そこをタップします。
- または、画面の中央あたりを下から上に指でスワイプしてもOKです。
- すると、シャッターボタンの上(iPhoneを横向きにしている場合は横)に、いくつかのアイコンが並んだツールバーが表示されます。
- その中に、時計のような形をしたタイマーのアイコンがあるはずです。
もし、この操作をしてもツールバーが表示されない場合は、写真モードではなく、ビデオモードやシネマティックモードになっていないか確認してみてください。
タイマー機能は、主に「写真」モードや「ポートレート」モードで使うことができます。
以前のiPhone(iOS 13以前)では、タイマーアイコンが常に画面上部に表示されていましたが、最近のバージョンではこのように一段階操作が増えています。
アイコンが見当たらない時は、まず「^」マークをタップする、と覚えておくとスムーズですよ。
タイマーの秒数を3秒や10秒に変更する方法
iPhoneのカメラのタイマーは、「3秒」と「10秒」の2種類から選ぶことができます。
設定の変更は、タイマーアイコンをタップするだけで簡単に行えます。
【タイマーの秒数を変更する手順】
- カメラアプリを起動し、画面上部の「^」マークをタップして、下のツールバーを表示させます。
- ツールバーの中にある、時計の形をしたタイマーアイコンをタップしてください。
- すると、「オフ」「3秒」「10秒」という選択肢が表示されます。
- ここで、あなたが設定したい秒数(3秒または10秒)をタップして選びます。
- 選んだ秒数がタイマーアイコンに表示されたら、設定は完了です。
- あとはシャッターボタンを押すだけで、選んだ秒数のカウントダウンが始まり、自動で写真が撮影されます。
3秒と10秒の使い分けは、シーンによって考えると便利です。
- 3秒:ポーズを少しだけ調整したい時や、手ブレを防ぎたい時におすすめ。
- 10秒:集合写真で撮影者が写るために移動する時など、準備に時間が必要な場合にぴったりです。
一度設定したタイマーの秒数は、次にカメラアプリを起動した時にも引き継がれることが多いので、使い終わったら「オフ」に戻しておくのを忘れないようにしましょう。
インカメ(フロントカメラ)でセルフタイマーを使う手順
インカメラ(自撮り用のフロントカメラ)でも、セルフタイマー機能は全く同じように使うことができます。
自撮り棒がなくても、iPhoneをどこかに立てかけて、自然な表情のセルフィーを撮りたい時にとても便利ですよ。
【インカメラでタイマーを使う手順】
- まず、カメラアプリを起動します。
- 画面の右下(または撮影モードによって右上)にある、カメラが回転しているようなアイコンをタップして、インカメラに切り替えます。
- アウトカメラの時と同じように、画面上部の「^」マークをタップして、ツールバーを表示させましょう。
- ツールバーの中から、時計の形をしたタイマーアイコンをタップします。
- 「3秒」または「10秒」を選びます。
- 構図を決めたら、シャッターボタンをタップします。
シャッターボタンを押すと、画面に大きな数字でカウントダウンが表示されるので、シャッターが切れるタイミングが分かりやすいのが特徴です。
カウントダウンの数字を見ながら、最高の笑顔の準備ができますね。
友達とインカメラで集合写真を撮る時も、みんなでタイミングを合わせやすいので、ぜひ活用してみてください。
連続撮影(バーストモード)されるのを止める設定は?
iPhoneのタイマーを使って撮影すると、初期設定では「カシャシャシャ!」と10枚の写真が連続で撮影される「バーストモード」になります。
これは、集合写真などで誰かが目をつぶってしまっても、ベストな一枚を選べるようにという便利な機能ですが、「1枚だけでいいのに」と思うこともありますよね。
この連続撮影を止めたい場合、一番簡単な解決策は「Live Photos(ライブフォト)」機能をオンにすることです。
【バースト撮影を止める手順】
- カメラアプリを開き、タイマーを設定します。
- 画面の右上にある、二重丸の形をした「Live Photos」のアイコンをタップして、オン(黄色い状態)にします。もしアイコンに斜線が入っていたら、それはオフの状態です。
- このLive Photosがオンの状態でタイマー撮影を実行すると、バーストモードにはならず、1枚の写真と、その前後約1.5秒ずつの短い動画が合わさった「Live Photo」として保存されます。
これなら、写真フォルダが連続写真でいっぱいになるのを防げます。
Live Photoとして撮影された写真の中から、ベストな瞬間を「キー写真」として選び、通常の静止画として保存し直すことも可能です。
静止画1枚だけが欲しい、という場合はこの方法が最も手軽で確実ですよ。
タイマー撮影時のシャッター音やカウントダウン音を消すには?
残念ながら、日本国内で販売されているiPhoneでは、タイマー撮影時の最後のシャッター音「カシャッ」という音を、完全に消すことはできません。
これは、盗撮などを防止するための仕様として、法律やマナー上の観点から、シャッター音が鳴るように設計されているからです。
ただし、シャッターが切れるまでの「ピッ、ピッ、ピッ」というカウントダウンの電子音だけなら、消すことが可能です。
【カウントダウン音を消す方法】
iPhone本体の側面についている「着信/消音スイッチ」(マナースイッチ)を、オレンジ色が見える状態に切り替えるだけです。
このマナーモードの状態にしておけば、カウントダウンの電子音は鳴らなくなります。
しかし、カウントダウンが終わって写真が撮影される瞬間のシャッター音だけは、マナーモードにしていても鳴ってしまいます。
静かな場所で撮影する際など、どうしてもシャッター音を小さくしたい場合は、最終手段として、撮影の瞬間にiPhone本体のスピーカー部分を指でグッと塞ぐ、という物理的な方法もあります。
完全に無音にはなりませんが、音量をかなり抑えることができますよ。
Live Photosとタイマーの併用はできる?
はい、もちろんLive Photos(ライブフォト)機能とタイマー機能は、一緒に使うことができます。
むしろ、この二つを併用することで、タイマー撮影がさらに便利で楽しくなりますよ。
【Live Photosとタイマーを併用するメリット】
- 連続撮影(バースト)を防げる
前の見出しでも説明した通り、Live Photosをオンにすると、タイマー撮影が10枚の連続写真になるのを防ぎ、1枚の写真として保存してくれます。 - 撮影前後の瞬間も記録できる
集合写真で、みんながポーズを決めるまでの和やかな雰囲気や、撮り終わった後のホッとした表情など、シャッターが切れる前後1.5秒ずつの動きと音も一緒に記録してくれます。後から見返すと、思い出がより鮮やかによみがえります。 - ベストショットを選べる
誰かが目をつぶってしまったり、変な顔になってしまったりしても大丈夫。「写真」アプリの編集機能で、Live Photoの中から一番写りの良い瞬間を探して、それを「キー写真」として設定することができます。
【併用の手順】
カメラ画面の右上でLive Photosのアイコンをオンにし、ツールバーからタイマーを設定するだけ。
いつものタイマー撮影と同じ手順で、より豊かな思い出を残すことができるので、ぜひ試してみてくださいね。
iPhoneのカメラでタイマーを使いこなす応用テクニック
- ポートレートモードでタイマー撮影するやり方
- 動画撮影にタイマー機能はある?
- ショートカットアプリで15秒や1分タイマーを作る方法
- Apple Watchをリモートシャッターとして使う裏技
- タイマー設定を常にオンにしておくことは可能?
ポートレートモードでタイマー撮影するやり方
背景をきれいにぼかして、被写体が際立つおしゃれな写真が撮れる「ポートレートモード」。
このポートレートモードでも、もちろんタイマー機能を使って撮影することができます。
三脚にiPhoneを固定して、プロが撮ったような本格的なセルフポートレートを撮りたい時に、非常に役立つ機能ですよ。
【ポートレートモードでタイマーを使う手順】
- まず、カメラアプリを起動します。
- シャッターボタンの上にある撮影モードのメニューをスワイプして、「ポートレート」に合わせます。
- ポートレートモードの画面になったら、アウトカメラ(背面カメラ)の時と同じ手順で、画面上部の「^」マークをタップしてツールバーを表示させます。
- ツールバーの中から、時計の形をしたタイマーアイコンをタップしてください。
- 「3秒」または「10秒」を選びます。
- 画面に「自然光」や「スタジオ照明」などのライティングエフェクトが表示されるので、好みのものを選び、構図を決めてシャッターボタンをタップします。
これで、設定した秒数のカウントダウン後に、背景がボケた素敵なポートレート写真が撮影されます。
インカメラに切り替えて、セルフポートレートを撮ることももちろん可能です。
一人旅の記念写真など、誰かに撮ってもらったかのようなクオリティの高い自撮りに挑戦してみてくださいね。
動画撮影にタイマー機能はある?
残念ながら、iPhoneの標準カメラアプリの「ビデオ」モードや「シネマティック」モードには、写真モードのようなカウントダウン式のタイマー機能は搭載されていません。
シャッターボタンを押すと、即座に録画が開始される仕様になっています。
そのため、「録画開始を数秒遅らせたい」という場合は、少し工夫が必要です。
【対処法1:録画開始後に不要な部分をカットする】
一番手軽で現実的な方法です。
- まず、iPhoneを三脚などに固定し、構図を決めます。
- 録画開始ボタンを押し、急いでカメラの前に移動して、話したり演技をしたりします。
- 撮影が終わったら、「写真」アプリで今撮った動画を開きます。
- 右上の「編集」をタップし、動画編集画面で、冒頭の不要な部分(カメラの前に移動しているシーンなど)をトリミング(カット)して保存します。
【対処法2:ショートカットアプリを利用する(上級者向け)】
少し専門的になりますが、「ショートカット」アプリを使えば、「〇秒待ってからビデオ撮影を開始する」という命令を自作することも一応可能です。
ただ、設定が複雑なので、手軽に使える方法とは言えません。
今のところ、動画撮影でタイマーを使いたい場合は、録画後に編集でカットするのが最もシンプルな解決策と言えるでしょう。
ショートカットアプリで15秒や1分タイマーを作る方法
iPhoneの標準カメラのタイマーは「3秒」と「10秒」しか選べませんが、「もっと長い時間のタイマーが欲しい!」と思うこともありますよね。
そんな願いを叶えてくれるのが、Apple純正の「ショートカット」アプリです。
これを使えば、例えば「15秒後」や「1分後」に自動でシャッターを切る、といった自分だけのカスタムタイマーを作ることができます。
【カスタムタイマーの作成手順(簡単な例)】
- まず、「ショートカット」アプリを開き、右上の「+」ボタンをタップして新規ショートカットを作成します。
- 「アクションを追加」ボタンをタップします。
- 検索窓に「待機」と入力し、出てきた「待機」アクションを選択します。ここで、タイマーの秒数を好きな時間(例:15秒)に設定します。
- 次に、もう一度「アクションを追加」をタップし、「写真を撮る」と検索してアクションを追加します。
- 必要に応じて、使用するカメラ(フロント/バック)や、シャッター音を鳴らすかどうかなどの詳細設定も調整できます。
- 最後に、ショートカットに分かりやすい名前(例:「15秒タイマー」)をつけて保存します。
作成したショートカットは、ホーム画面にアイコンとして追加しておくことができます。
そのアイコンをタップするだけで、設定した秒数後に自動でカメラが起動し、写真を撮ってくれるようになります。
設定は少しだけ手間ですが、一度作ってしまえばとても便利ですよ。
Apple Watchをリモートシャッターとして使う裏技
iPhoneのカメラタイマーの究極の形とも言えるのが、Apple Watchをリモコンとして使う方法です。
これを使えば、単に数秒後にシャッターが切れるだけでなく、Apple Watchの画面でiPhoneのカメラが映している映像をリアルタイムで確認しながら、好きなタイミングでシャッターを切ることができます。
集合写真などで、構図やみんなの表情を確認しながら撮影できるので、失敗が格段に減りますよ。
【Apple Watchをリモコンにする手順】
- まず、iPhoneを三脚などで撮影したい場所に固定します。
- Apple Watchのデジタルクラウン(竜頭)を押して、アプリ一覧画面を表示させます。
- その中から、カメラのアイコンが描かれた「カメラリモート」アプリを探してタップします。
- すると、Apple Watchの画面に、今iPhoneのカメラが映しているのと同じ映像が表示されます。
- 構図を確認し、全員の準備ができたら、Apple Watchの画面中央にあるシャッターボタンをタップします。
これだけで、iPhoneが遠隔操作で写真を撮影してくれます。
さらに、Apple Watchの画面右下にある「…」メニューをタップすれば、3秒タイマーを設定したり、インカメラとアウトカメラを切り替えたり、フラッシュの設定をしたりと、様々な遠隔操作が可能です。
Apple Watchをお持ちの方は、ぜひこの便利な機能を試してみてください。
タイマー設定を常にオンにしておくことは可能?
「タイマーをよく使うから、毎回設定するのが面倒。常にオンの状態にしておきたい」と思う方もいるかもしれません。
iPhoneのカメラには、前回使った設定(モード、フィルタ、Live Photosなど)を記憶しておく「設定を保持」という機能がありますが、残念ながら、タイマーの秒数設定はこの対象外となっています。
つまり、一度カメラアプリを完全に終了させてしまうと、タイマーの設定は自動的に「オフ」に戻ってしまう仕様なんです。
ただし、カメラアプリを完全に終了させず、ホーム画面に戻るだけなら、タイマーの設定は保持されます。
【設定が保持されるケースとリセットされるケース】
- 保持される:カメラアプリを開いたまま、ホーム画面に戻り、またカメラアプリを開く。
- リセットされる:マルチタスク画面で、カメラアプリを上にスワイプして完全に終了させ、その後もう一度アプリを開く。
この仕様は、ユーザーがタイマーを使ったことを忘れて、次の撮影時に意図せずカウントダウンが始まってしまうのを防ぐための、親切な設計とも言えます。
少し面倒ではありますが、タイマーを使う時はその都度設定する、と覚えておくのが良さそうですね。
もし、どうしても設定を固定したい場合は、「設定を保持」機能で「クリエイティブコントロール」をオンにしておくと、フィルタなどの設定と一緒に、タイマー設定も保持されやすくなることがあるようです。
iPhoneカメラのタイマー設定まとめ
- iPhoneカメラのタイマーは、画面の「^」をタップしてツールバー内に表示させます。
- 秒数は3秒と10秒から選べ、インカメラ(自撮り)でも同じ手順で使えます。
- タイマー撮影時の連続撮影(バースト)は、Live Photosをオンにすると防げます。
- シャッター音は消せませんが、マナーモードにすればカウントダウン音は鳴りません。
- ポートレートモードでもタイマーは利用可能で、本格的なセルフポートレートが撮れます。
- 動画撮影にタイマー機能はありませんが、録画後に不要部分を編集でカットするのが簡単です。
- Apple Watchをリモートシャッターとして使えば、手元の画面で確認しながら撮影できます。