iCloudメールは使わないほうがいい?5つの理由とGmailへの移行もわかる対処法

iCloudメールは、セキュリティや容量不足などの理由から使わないほうがいいと言われることがあります。

迷惑メールの多さや、Gmailと比較した際の使いにくさに不満を感じるかもしれません。

しかし、これらの問題には、設定の見直しや他のメールサービスへの移行といった明確な対処法が存在します。

この記事では、iCloudメールを使い続けるかどうかの判断材料と、具体的な解決策を分かりやすくお伝えします。

あなたのメール環境をより快適にするための、最適な方法がきっと見つかりますよ。

目次

iCloud メールは使わないほうがいいと言われる5つの理由

iCloudメールのセキュリティは本当に危険?

iCloudメールのセキュリティは、Appleの高い技術で守られているため、危険性は低いと言えます。

Appleの製品やサービスは、セキュリティが強固なことで知られていますよね。

iCloudメールも例外ではなく、あなたの大切な情報を守るための機能がいくつも備わっています。

例えば、送受信されるメールはすべて暗号化されるため、途中で誰かに盗み見られる心配がありません。

また、「2ファクタ認証」という仕組みも利用できます。

これは、パスワードに加えて、あなたのiPhoneやiPadに送られる確認コードを入力しないとログインできないようにする機能です。

万が一パスワードが誰かに知られてしまっても、この機能があれば不正にログインされるのを防げます。

ただし、どんなにセキュリティが強くても、私たち自身の使い方に問題があると危険にさらされる可能性はあります。

例えば、以下のようなケースには注意が必要です。

  • 推測されやすい簡単なパスワードを使っている
  • 他のサービスと同じパスワードを使い回している
  • 不審なメールに記載されたURLを安易にクリックしてしまう

これらはiCloudメールに限った話ではありませんが、セキュリティを高めるためには大切なポイントです。

Appleが提供するセキュリティ機能を正しく利用し、私たち自身も基本的な注意を怠らなければ、iCloudメールを安全に使い続けることができますよ。

迷惑メールが大量に届くという評判の真相

iCloudメールに迷惑メールがたくさん届くと感じるのは、迷惑メールフィルターが他のサービスに比べて少し弱いと感じる場合があるからです。

「最近、iCloudメールに迷惑メールが増えたな…」と感じている方もいるかもしれませんね。

その原因の一つとして、iCloudメールの迷惑メールフィルターの性能が関係している可能性があります。

もちろん、iCloudメールにも迷惑メールを自動で振り分ける機能は備わっています。

しかし、例えばGmailのフィルターは非常に優秀で、ほとんどの迷惑メールを自動で「迷惑メールフォルダ」に振り分けてくれることが多いです。

それと比較すると、iCloudメールは一部の迷惑メールが通常の受信ボックスに届いてしまうことがあるため、「迷惑メールが多い」という印象につながりやすいのです。

また、メールアドレスがどこかから漏れてしまった場合、どのメールサービスを使っていても迷惑メールは届いてしまいます。

例えば、以下のような経験はありませんか?

  • 信頼性の低いウェブサイトにメールアドレスを登録した
  • 懸賞やアンケートにメールアドレスで応募した
  • 過去に利用していたサービスで個人情報の流出があった

一度漏れてしまったメールアドレスに送られてくる迷惑メールを完全に止めるのは難しいのが現実です。

もし迷惑メールの多さにお困りの場合は、iCloudメール内で迷惑メールの設定を強化したり、より強力なフィルターを持つ他のメールサービスへの乗り換えを検討してみるのも一つの方法ですよ。

iCloudストレージの容量を圧迫する問題点

iCloudメールを使うと、写真やバックアップと同じ保存場所(iCloudストレージ)を使うため、容量不足に陥りやすいという問題点があります。

iCloudのストレージは、無料で5GBまで利用できますよね。

この5GBという容量は、実はメールだけでなく、様々なデータを保存するために共通で使われています。

具体的には、以下のようなデータが同じ場所に保存されます。

  • iPhoneやiPadで撮影した写真やビデオ(iCloud写真)
  • 端末のバックアップデータ
  • iCloud Driveに保存したファイル
  • 連絡先、カレンダー、リマインダーなどのデータ
  • そして、iCloudメールの送受信データ

特に写真や動画、端末のバックアップは大きな容量を消費します。

そこにメールのデータも加わるため、気づかないうちに無料の5GBを使い切ってしまうことがよくあるのです。

例えば、高画質の写真1枚が約3MBだとすると、1700枚ほどで5GBに達してしまいます。

容量が上限に達すると、新しいメールが受信できなくなったり、iPhoneのバックアップが作成できなくなったりと、様々な不便が生じます。

もちろん、月額料金を支払えばストレージ容量を増やすことは可能です。

しかし、「メールのためだけに追加料金を払うのはちょっと…」と感じる方も少なくないでしょう。

このように、他のデータと保存場所を共有することが、iCloudメールがストレージを圧迫する一番の理由なのです。

メールが届かない・送信できないトラブルの原因

iCloudメールが届かない、または送信できない場合、その原因は主に5つ考えられます。

大切なメールが届かなかったり、送れなかったりすると焦りますよね。

トラブルが起きた時は、まず落ち着いて原因を探ることが大切です。

考えられる原因と、それぞれの確認ポイントをまとめました。

  1. iCloudストレージの容量不足
    これが最もよくある原因の一つです。無料の5GBを使い切っていませんか?
    iPhoneの「設定」アプリから「自分の名前」→「iCloud」と進むと、現在のストレージ使用状況を確認できます。容量が足りない場合は、不要なデータを削除するか、有料プランにアップグレードする必要があります。
  2. インターネット接続の問題
    Wi-Fiやモバイルデータ通信が不安定だと、メールの送受信はできません。
    一度機内モードをオンにしてからオフにする、Wi-Fiルーターを再起動するなど、接続をリフレッシュしてみてください。
  3. Appleのシステム障害
    まれに、Apple側のサーバーで問題が発生していることがあります。
    Appleの「システム状況」ページを確認すれば、iCloudメールに関連する障害が起きていないかチェックできます。もし障害が発生している場合は、復旧を待つしかありません。
  4. メール設定の間違い
    何かの拍子に設定が変わってしまっている可能性も考えられます。
    メールアプリの設定で、iCloudアカウントが正しく有効になっているか、送受信の設定に間違いがないか確認しましょう。
  5. 相手側の問題
    自分に問題がなくても、相手のメールサーバーが受信を拒否していたり、相手のメールボックスが一杯だったりすることもあります。
    他のメールアドレスからなら送信できるか、他の人にも同じ相手に送信できないか試してみると、原因の切り分けができますよ。

Gmailと比較してわかる使い勝手のデメリット

iCloudメールはシンプルさが魅力ですが、Gmailと比較すると機能の豊富さや柔軟性の面でデメリットを感じることがあります。

多くの人が利用しているGmailとiCloudメール、どちらも優れたサービスですが、得意なことが少し違います。

iCloudメールのデメリットを、Gmailと比較しながら具体的に見ていきましょう。

  1. 迷惑メールフィルターの性能
    前にも触れましたが、Gmailの迷惑メールフィルターは非常に強力です。iCloudメールだと受信箱に届いてしまうような巧妙な迷惑メールも、Gmailなら自動で振り分けてくれることが多いです。この差は、日々使う上でストレスの大きさに直結します。
  2. 検索機能の精度
    Gmailの検索機能は、Googleの検索技術が活かされており、非常に高機能です。差出人やキーワードはもちろん、「添付ファイルあり」や期間指定など、複雑な条件でも目的のメールを素早く見つけ出せます。iCloudメールの検索機能は、これに比べると少しシンプルです。
  3. ラベル(フォルダ)機能と自動振り分け
    Gmailでは「ラベル」という機能でメールを分類し、1つのメールに複数のラベルを付けることができます。さらに、「Aさんからのメールは『重要』ラベルを付けて受信トレイをスキップする」といった詳細なルール(フィルタ)を簡単に設定可能です。iCloudメールの「フォルダ」と「ルール」機能でも似たことはできますが、Gmailほどの柔軟性はありません。
  4. ストレージ容量
    Gmailは無料で15GBの容量が使えます。これはiCloudの無料容量5GBの3倍です。GoogleフォトやGoogleドライブと共有ではありますが、メールだけで使うなら十分な容量と言えるでしょう。

もちろん、iCloudメールはApple製品との連携がスムーズという大きなメリットがあります。どちらが良いというわけではなく、何を重視するかで選ぶのがおすすめですよ。

ドコモなどキャリアメールとの違いと注意点

iCloudメールはスマホの機種変更をしても使い続けられる一方、キャリアメールは契約している携帯会社を乗り換えると使えなくなるのが一番大きな違いです。

ドコモ(@docomo.ne.jp)やau(@au.com)、ソフトバンク(@softbank.ne.jp)などが提供するキャリアメールと、iCloudメールのようなフリーメールには、いくつかの重要な違いがあります。

まず、一番の違いは「誰が提供しているか」です。

キャリアメールは携帯電話会社が提供しているため、その会社との契約がなくなると、基本的にはそのメールアドレスは使えなくなります。(※現在は有料で持ち運びできるサービスもあります)

一方、iCloudメールはAppleが提供しているので、iPhoneからAndroidスマホに乗り換えても、パソコンを変えても、同じメールアドレスをずっと使い続けることができます。

この違いから、利用する上での注意点も変わってきます。

キャリアメールの注意点:

  • 携帯会社を乗り換えると、登録していたサービスの変更手続きが必要になる。
  • 迷惑メールフィルターが強力なため、相手からのメールが届かないことがある。
  • 基本的にスマホでの利用が前提で、パソコンでは使いにくい場合がある。

iCloudメールの注意点:

  • 誰でも無料で取得できるため、キャリアメールに比べて社会的信用度が少し低いと見なされることがある。(例:一部の金融機関の登録に使えないなど)
  • インターネット環境がないとメールの確認ができない。

どちらのメールにもメリットとデメリットがあります。

例えば、重要なサービスの登録にはキャリアメールを、友人とのやり取りやウェブサービスへの登録にはiCloudメールをと、用途によって使い分けるのが賢い使い方かもしれませんね。

Windowsで使うと不便に感じるポイント

iCloudメールはWindowsパソコンでも使えますが、Apple製品で使う時のようなスムーズさに欠け、不便に感じることがあります。

iCloudメールは本来、iPhoneやMacなどAppleの生態系(エコシステム)の中で使うことを前提に設計されています。

そのため、Windowsのパソコンで使おうとすると、いくつか「ちょっと使いにくいな」と感じるポイントが出てきます。

  1. 専用のアプリがない
    Macには標準で「メール」アプリがあり、iCloudアカウントを簡単に設定して使えます。しかし、WindowsにはiCloudメール専用の公式アプリがありません。そのため、ブラウザを開いてiCloud.comに毎回ログインするか、Outlookのような別のメールソフトに設定して使う必要があります。
  2. 設定が少し面倒
    Windowsのメールソフト(Outlookなど)でiCloudメールを使うには、手動でサーバー情報などを設定する必要があります。また、セキュリティ強化のために「アプリ用パスワード」という特別なパスワードを発行する必要があり、この手順が少し分かりにくいと感じるかもしれません。
  3. 連携機能が使えない
    iPhoneで受け取ったメールの続きをMacで書く、といったApple製品同士のスムーズな連携(Handoff機能など)は、当然ながらWindowsパソコンでは利用できません。Apple製品の連携のスムーズさを知っていると、この点は物足りなく感じるでしょう。
  4. 動作が不安定なことがある
    「iCloud for Windows」というソフトを使えば、ファイルや写真を同期できますが、ユーザーからは「動作が重い」「同期がうまくいかないことがある」といった声も聞かれます。メール機能自体に直接関係はありませんが、iCloudサービス全体のWindowsでの使い勝手に影響します。

これらの理由から、もしメインのパソコンがWindowsで、メールをパソコンで頻繁に使うのであれば、GmailやOutlook.comなど、他のメールサービスの方が快適に使えるかもしれません。

iCloud メールを使わないほうがいいと感じた時の対処法

iCloudメールの代わりに使えるおすすめフリーメール一覧

iCloudメールの使いにくさを感じたら、GmailやOutlook.comといった、より多機能で大容量なフリーメールサービスへの乗り換えがおすすめです。

どのメールサービスも無料で始められ、それぞれに魅力的な特徴があります。

あなたの使い方に合ったサービスを見つけるために、代表的な3つのフリーメールを比較してみました。

サービス名無料容量特徴こんな人におすすめ
Gmail15GB・強力な迷惑メールフィルター<br>・高機能な検索<br>・Googleの各種サービスとの連携機能性を重視し、あらゆる場面でメールをフル活用したい人
Outlook.com15GB・ビジネスシーンに馴染むデザイン<br>・WordやExcelなどOfficeアプリとの連携仕事でもプライベートでも使いやすく、特にWindowsユーザーにおすすめ
Yahoo!メール10GB・シンプルな操作性<br>・Yahoo!ショッピングやヤフオク!との連携ネットショッピングなどをよく利用し、分かりやすさを重視する人

表を見てわかる通り、無料容量だけで比較しても、iCloudメールの5GBよりかなり余裕がありますよね。

特にGmailは、迷惑メール対策や検索機能が非常に優れているため、多くの人にとって最も有力な乗り換え先候補になるでしょう。

もしApple製品との連携よりも、メール機能そのものの使いやすさや容量を重視するなら、これらのフリーメールを試してみる価値は十分にありますよ。

今すぐできる迷惑メールのフィルター設定と撃退法

iCloudメールに届く迷惑メールは、公式サイトの「ルール」機能を使うことで、自動的にゴミ箱へ移動させるなど対策ができます。

迷惑メールが受信箱にたくさん表示されると、それだけでストレスに感じてしまいますよね。

受信するたびに手動で削除するのは大変なので、フィルター機能を活用して賢く対処しましょう。

ここでは、パソコンのブラウザから設定する手順をご紹介します。

  1. パソコンのブラウザで「iCloud.com」にアクセスし、Apple IDでサインインします。
  2. メールのアイコンをクリックして、メール画面を開きます。
  3. 画面の左下にある歯車のマークをクリックし、「ルール」を選択します。
  4. 「ルールを追加」というボタンをクリックします。
  5. 「メッセージが次の条件に一致する場合」の欄で、迷惑メールの条件を指定します。例えば、「件名に『未承諾広告』が含まれている」といった設定が可能です。
  6. 次に「処理」の欄で、条件に一致したメールをどうするか選びます。「ゴミ箱に移動する」や、専用の「迷惑メールフォルダに移動する」などが設定できます。
  7. 最後に「完了」をクリックすれば、設定は終わりです。

この「ルール」は複数作成できるので、よく届く迷惑メールの差出人や件名のパターンをいくつか登録しておくと、より効果的です。

また、受信してしまった迷惑メールは、そのまま削除するのではなく、メールを選択して画面上部の旗のマークから「迷惑メールに移動」を選びましょう。

これを繰り返すことで、Appleが迷惑メールのパターンを学習し、フィルターの精度が少しずつ向上していきますよ。

iCloudメールがいらない場合のサインアウト(無効化)手順

iCloudメールの使用をやめたいだけなら、アカウントを削除せず、お使いのデバイスからサインアウト(無効化)するだけで十分です。

「もうiCloudメールは使わない」と思っても、すぐにアカウント削除に走るのは待ってください。

アカウントを完全に削除すると、メール以外のデータも全て消えてしまいます。

まずは、iPhoneやiPadでメールの同期をオフにする「無効化」を試しましょう。

この方法なら、いつでも元に戻すことができます。

手順はとても簡単です。

【iPhone・iPadでの手順】

  1. ホーム画面から「設定」アプリを開きます。
  2. 一番上にある、あなたの名前が表示されている部分をタップします。
  3. 「iCloud」という項目をタップしてください。
  4. アプリの一覧の中から「iCloudメール」を見つけ、右側にあるスイッチをタップしてオフ(白色)にします。
  5. 確認画面が表示されたら、内容を読んで「オフにする」をタップします。

たったこれだけで、あなたのiPhoneやiPadではiCloudメールの送受信が行われなくなり、メールアプリからもアカウントが非表示になります。

ただし、これはあくまでデバイスごとの設定です。

Macなど他のApple製品でもiCloudメールを使っている場合は、そちらでも同様に設定をオフにする必要があります。

この方法なら、メールアドレス自体は存在したままなので、万が一また必要になった時も、同じ手順でスイッチをオンにするだけで、すぐに利用を再開できますよ。

アカウントを完全に削除するとどうなる?

iCloudメールのアカウントを完全に削除するということは、Apple IDそのものを削除することになり、購入したアプリや音楽、写真など全てのデータにアクセスできなくなります。

iCloudメールが不要だからといって、安易にアカウントの削除手続きを進めてはいけません。

なぜなら、「iCloudメールだけを削除する」という選択肢はなく、「Apple IDの削除」という扱いになるからです。

もしApple IDを削除した場合、具体的には以下のようなことが起こります。

  • iCloudメールの利用停止:メールの送受信はもちろん、過去のメールも全て見られなくなります。
  • iCloudデータの完全消去:iCloudに保存している写真、ビデオ、書類、バックアップなどが全て永久に削除されます。
  • 購入済みコンテンツへのアクセス不可:App StoreやiTunes Storeで購入したアプリ、音楽、映画、ブックなどが利用できなくなります。
  • 各種サービスのサインイン不可:iMessage、FaceTime、Apple Payなど、Apple IDで利用していた全てのサービスが使えなくなります。
  • アカウントの復旧は不可能:一度削除手続きが完了すると、二度とそのApple IDを元に戻したり、データを取り戻したりすることはできません。

このように、アカウントの削除は非常に影響が大きく、取り返しのつかない事態を招きます。

ほとんどの場合、前述した「iCloudメールの無効化」で対応できるはずです。

アカウントの削除は、Appleのサービスを今後一切利用しないと固く決めた場合の、最終手段だと考えてください。

Gmailへ完全に移行するための全手順

iCloudメールからGmailへ完全に移行するには、「メールの転送設定」「過去メールの取り込み」「登録情報の変更」という3つのステップを計画的に進めることが大切です。

せっかく移行するなら、大切なメールを見逃したり、後で困ったりしないように、順序立てて作業を進めましょう。

少し手間はかかりますが、この手順で進めればスムーズに移行できますよ。

ステップ1:Gmailアカウントを作成し、メールを転送する
まずは新しいGmailのアカウントを作成します。
次に、パソコンのブラウザでiCloud.comにサインインし、メールの設定画面から「転送」を選択。新しく作ったGmailアドレスを設定すれば、今後iCloudに届くメールが全てGmailに自動で送られるようになります。

ステップ2:iCloudにある過去のメールをGmailに取り込む
Gmailの機能を使えば、iCloudのサーバーにある過去のメールを根こそぎ取り込むことができます。
Gmailの設定画面を開き、「アカウントとインポート」タブにある「メールと連絡先をインポート」から、指示に従ってiCloudのメールアドレスとパスワード(またはアプリ用パスワード)を入力します。

ステップ3:各種サービスの登録アドレスを変更する
これが最も重要で、時間のかかる作業です。
通販サイト、SNS、銀行、クレジットカード、各種サブスクなど、iCloudメールで登録しているサービスを一つずつリストアップし、登録メールアドレスを新しいGmailアドレスに変更していきましょう。

ステップ4:移行期間を設けて最終確認
全ての作業が終わっても、すぐにiCloudメールを無効化せず、1ヶ月ほどは両方使える状態にしておくのがおすすめです。
転送設定が漏れているサービスがないか、この期間で最終確認します。問題がなければ、iCloudメールを無効化して移行完了です。

それでも使い続けるべき人の特徴とメリット

Apple製品を複数使っていて、シンプルな操作性を好む人にとっては、iCloudメールは依然として使い続けるメリットが大きいサービスです。

iCloudメールにはいくつかのデメリットがある一方で、それを上回る魅力があるのも事実です。

特に、以下のような特徴に当てはまる人にとっては、iCloudメールは最高のパートナーになり得ます。

【iCloudメールを使い続けるべき人の特徴】

  • iPhone、iPad、Macを日常的に使っている人
    Apple製品間の連携は、iCloudメールの最大の強みです。iPhoneで書きかけたメールの続きを、Macでシームレスに再開できる「Handoff」機能などは、一度体験すると手放せなくなります。
  • 難しい設定や多機能は求めていない人
    Gmailのように多機能ではない分、iCloudメールの画面は非常にシンプルで直感的です。メールの送受信という基本的なことだけを、迷わず手軽に行いたい人には最適です。
  • 広告が表示されるのが苦手な人
    多くのフリーメールサービスでは、画面上に広告が表示されますが、iCloudメールにはそれがありません。スッキリした画面で、メールのやりとりに集中できます。
  • Appleのサービスをよく利用する人
    iCloud写真やカレンダー、リマインダーなどを普段から活用している場合、メールもiCloudで統一することで、Appleのエコシステムを最大限に活かすことができます。

もしあなたがこれらの特徴に当てはまるなら、他のサービスに乗り換える必要はないかもしれません。デメリットを理解した上で、iCloudメールの持つメリットを活かしていくのが良いでしょう。

メインアドレスとして使わない方がいい理由

将来的なスマホの乗り換えや、予期せぬ容量不足のリスクを考えると、iCloudメールを生活の基盤となるメインアドレスとして使うのは避けた方が賢明です。

メインのメールアドレスは、友人との連絡だけでなく、金融機関や公的な手続きなど、非常に重要な役割を担います。

だからこそ、特定の会社の製品に縛られず、長く安定して使えるものを選ぶべきなのです。

iCloudメールをメインにしない方が良い理由は、主に3つあります。

  1. Apple製品への強い依存
    今はiPhoneユーザーでも、将来的にAndroidスマホの魅力的な機種に乗り換えたくなる可能性はゼロではありません。その際、iCloudメールはWindowsパソコンと同様に使い勝手が悪くなり、移行の手間が発生してしまいます。
  2. ストレージ容量が少ない
    無料で使える5GBのiCloudストレージは、写真やバックアップですぐにいっぱいになってしまいます。容量が上限に達すると、メインアドレスであるはずのiCloudメールが突然受信できなくなる、という致命的な事態に陥るリスクを常に抱えることになります。
  3. 機能の汎用性が低い
    Gmailであれば、Googleカレンダーへの予定自動登録や、Googleドライブとのスムーズな連携など、メール以外のサービスとの連携機能が豊富です。メインアドレスとして使うなら、こうした拡張性の高さも重要になります。

これらの理由から、iCloudメールはApple ID専用のアドレスとして、あるいはプライベートな友人とのやり取り用など、あくまで「サブアドレス」として使うのがおすすめです。

そしてメインアドレスには、Gmailのような汎用性と安定性の高いサービスを選ぶことを強く推奨します。

iCloud メール 使わないほうがいいまとめ

  • iCloudメールのセキュリティはAppleの技術で守られていますが、パスワード管理など自己対策も重要です。
  • 迷惑メールが多いと感じる原因はフィルター性能にあり、公式サイトの「ルール」設定で対策できます。
  • 無料のiCloudストレージ5GBは写真やバックアップと共有のため、メールで容量を圧迫しがちです。
  • メールが届かない・送信できないトラブルは、容量不足や通信環境が主な原因として考えられます。
  • Gmailと比較すると、検索機能や容量面でデメリットがあり、Windowsでの使い勝手も劣ります。
  • iCloudメールがいらない場合はアカウント削除ではなく、設定から無効化(サインアウト)するのが安全です。
  • メインアドレスとしては使わず、Gmailなど他のフリーメールへ計画的に移行することをおすすめします。
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