iPhoneの連絡先表示がおかしい問題は、本体の再起動やiCloudの同期設定の見直しで解決することがほとんどです。
この記事では、連絡先の表示順がバラバラになる、着信時に名前が表示されず番号のみになる、登録したはずの連絡先が消えた、同じ名前が重複するといった症状別に、具体的な直し方を解説します。
フリガナの編集や短縮名の見直しといった基本的な設定から、消えた連絡先の復元方法まで網羅しました。
この手順に沿って確認すれば、連絡先の表示に関するトラブルを自分で解決できます。
お困りの症状に合った項目を参考に、問題を解消していきましょう。
iPhoneの連絡先表示がおかしい時にまず試すべき基本的な対処法
- まずはiPhoneを再起動するのが一番の近道
- iCloudの連絡先同期を一度オフにしてから再度オンにする手順
- 「姓」と「名」の表示順を正しく設定する方法
- ニックネームが表示されてしまう時の「短縮名」設定の見直し方
- 表示される連絡先グループを「すべて」に切り替える確認手順
- 最新のiOSへのアップデートで不具合は解消する?
まずはiPhoneを再起動するのが一番の近道
iPhoneの連絡先表示がおかしくなった時、まず最初に試すべきなのは本体の再起動です。
多くの場合、一時的なシステムの不具合が原因なので、再起動するだけであっさり問題が解決することがありますよ。
再起動すると、iPhone内部で動いていたプログラムが一旦リセットされ、メモリの状態もクリアになります。
これにより、表示の乱れや小さなエラーが解消されるというわけです。
電源の切り方は、機種によって少し異なります。
【Face ID搭載モデル (iPhone X以降)】
- サイドボタンと、音量ボタン(上げるか下げるかどちらか)を同時に長押しします。
- 「スライドで電源オフ」と表示されたら、スライダをなぞって電源を切ります。
- 画面が完全に暗くなったら、再度サイドボタンを長押しして電源を入れます。
もし画面がフリーズして通常の再起動ができない場合は、強制再起動を試してみてください。
「音量を上げるボタンを押してすぐ放す」→「音量を下げるボタンを押してすぐ放す」→「サイドボタンをAppleのリンゴマークが表示されるまで長押し」という手順です。
難しい設定をいじる前に、まずはこの簡単な再起動から試してみるのが、トラブル解決への一番の近道です。
iCloudの連絡先同期を一度オフにしてから再度オンにする手順
iCloudとの同期トラブルが原因で連絡先の表示がおかしくなっている場合、同期設定を一度オフにし、再びオンにすることで解消できます。
この操作で、iPhoneとiCloudサーバーの間の情報がリフレッシュされ、表示のズレが修正される効果が期待できます。
設定は「設定」アプリから行いますが、一つだけ注意点がありますよ。
- 「設定」アプリを開き、一番上にある自分の名前(Apple ID)をタップします。
- 次に「iCloud」を選択します。
- 「iCloudを使用しているAPP」の欄にある「すべてを表示」をタップします。
- アプリの一覧から「連絡先」を探し、右側のスイッチをタップしてオフにします。
- ここで「iPhoneに残しますか?」という確認画面が出ます。必ず「iPhoneに残す」を選んでください。これを間違えると連絡先が消えてしまうので要注意です。
- スイッチがオフになったことを確認したら、数秒待ってから、もう一度同じスイッチをタップしてオンに戻します。
これでiCloudとの再同期が始まります。
連絡先の件数によっては少し時間がかかる場合があるので、Wi-Fiに接続された環境で行うのがおすすめです。
再起動の次に試したい、とても有効な手段です。
「姓」と「名」の表示順を正しく設定する方法
連絡先に登録した名前が、「山田 太郎」ではなく「太郎 山田」のように、意図しない順番で表示されてしまうことがあります。
これは、連絡先の表示順序の設定が原因なので、簡単な設定変更ですぐに直すことができますよ。
日本語の名前の並びに慣れている私たちにとっては、地味に気になるポイントですよね。
設定は、「設定」アプリから行います。
- iPhoneのホーム画面から「設定」アプリを起動します。
- 下にスクロールして、「連絡先」という項目を探してタップします。
- 「表示順序」という項目をタップします。
- 「姓、名」または「名、姓」のどちらかを選択できるので、「姓、名」にチェックを入れます。
これで、連絡先の一覧や詳細画面での表示が「姓→名」の順番に変わります。
あわせて、その下にある「並べ替え順序」も確認しておきましょう。
こちらも「姓、名」に設定しておくと、連絡先リストが「あいうえお順」で、苗字の頭文字を基準に並ぶようになります。
表示と並び順を両方とも「姓、名」に統一しておくのが、一番自然で見やすい設定だと思います。
ニックネームが表示されてしまう時の「短縮名」設定の見直し方
連絡先の一覧を見たときに、登録した本名ではなくニックネームが表示されていて、「この人誰だっけ?」となってしまうことがあります。
これは、iPhoneの「短縮名」という設定が影響しています。
この設定を見直せば、きちんと本名を表示させることができますよ。
短縮名は、メッセージの通知など、表示スペースが限られている場所で名前を短く表示させるための機能です。
ですが、この設定が連絡先アプリの一覧にも反映されてしまうことがあるのです。
設定の変更手順は、以下の通りです。
- 「設定」アプリを開き、「連絡先」をタップします。
- 「短縮名」という項目を選択してください。
- 一番上にある「短縮名」のスイッチをオフ(白色)にします。
これだけで、連絡先にはニックネームではなく、きちんと登録した姓名が表示されるようになります。
もし、他のアプリでは短縮名を使いたいけど、連絡先の一覧だけは本名にしたい、という場合は少し違った設定をします。
「短縮名」のスイッチはオンのまま、その下にある「ニックネームを優先」のスイッチだけをオフにしてみてください。
これで、ニックネームよりも姓名の表示が優先されるようになりますよ。
表示される連絡先グループを「すべて」に切り替える確認手順
登録したはずの連絡先が一部しか表示されない、という場合、表示する連絡先のグループが絞り込まれている可能性があります。
iPhoneの連絡先アプリは、iCloudやGmailなど、複数のアカウントに保存されている連絡先をまとめて表示できます。
この時、特定のグループだけを表示する設定になっていると、他の連絡先が見えなくなってしまうのです。
確認と設定の変更は、「連絡先」アプリから直接行います。
- まず、「連絡先」アプリを起動します。
- 画面の左上にある「グループ」(またはiOSのバージョンによっては「リスト」)という文字をタップします。
- 現在iPhoneに登録されているアカウント(iCloud、Gmailなど)の一覧が表示されます。
- ここで、表示したいアカウントのグループにチェックが入っているか確認してください。
連絡先が消えたように見える時は、何かの拍子に特定のグループのチェックが外れてしまっていることが多いです。
一番簡単な解決策は、画面下部にある「すべての連絡先を非表示」を一度タップしてから、もう一度「すべての連絡先を表示」をタップすることです。
これで、すべてのアカウントのすべての連絡先が表示される状態にリセットされます。
連絡先が見当たらない時は、まずこのグループ表示を確認してみてください。
最新のiOSへのアップデートで不具合は解消する?
これまで紹介した方法を試しても連絡先の表示がおかしい問題が直らない場合、iPhoneのOS自体に原因があるかもしれません。
そんな時は、iOSを最新のバージョンにアップデートすることで、不具合が解消される可能性があります。
Appleは、定期的にiOSのアップデートを配信しており、その中には新機能の追加だけでなく、様々なバグ(プログラムの欠陥)の修正も含まれています。
連絡先の表示に関する不具合も、過去のアップデートで修正されたことがあります。
お使いのiOSが古いバージョンのままだと、既知の問題を抱えたまま使い続けることになってしまいます。
アップデートの手順は、以下の通りです。
- 「設定」アプリを開き、「一般」をタップします。
- 「ソフトウェアアップデート」を選択します。
- 新しいバージョンのiOSがあれば、ここに表示されます。「ダウンロードしてインストール」をタップして、アップデートを開始します。
アップデートを行う前には、いくつか注意点があります。
- 万が一に備え、iCloudやパソコンにiPhoneのデータをバックアップしておきましょう。
- 大容量のデータをダウンロードするため、Wi-Fi環境が必須です。
- アップデートの途中で電源が切れないよう、十分なバッテリー残量があるか、充電しながら行うようにしてください。
最後の手段として、iOSのアップデートを検討してみる価値は十分にあります。
iPhoneの連絡先表示がおかしい原因別の詳しい解決策
- 着信時に名前が表示されず電話番号だけになる場合の直し方
- 登録したはずの連絡先が一部消えた・表示されない時の復元方法
- 同じ連絡先が大量にダブる重複問題の解消手順
- フリガナの表示がおかしくて正しく並ばない時の編集方法
- Gmailなど他のアカウントとの連絡先同期がうまくいかない時の確認点
着信時に名前が表示されず電話番号だけになる場合の直し方
連絡先にきちんと登録しているはずなのに、電話がかかってきた時に名前が表示されず、電話番号だけが出てしまうことがあります。
この現象は、多くの場合、iCloudの連絡先同期に関する一時的な不具合や、他社アプリとの連携が原因で起こります。
いくつかの簡単な対処法で改善することが多いので、試してみてください。
まず最初に試したいのが、iCloudの連絡先同期のオン・オフです。
「設定」→「自分の名前」→「iCloud」→「連絡先」のスイッチを一度オフにし、「iPhoneに残す」を選択してから、再度オンに戻します。
これで連絡先データがリフレッシュされ、正常に表示されるようになることがあります。
次に、iPhoneの再起動も有効な手段です。
ソフトウェアの一時的なエラーが解消され、問題が解決する可能性があります。
それでも直らない場合は、「+81」のような国番号が、登録した電話番号に意図せず付加されていないか確認してみてください。
一部のアプリが連絡先と連携する際に、日本の国番号である「+81」を自動で付けてしまうことがあり、これが原因でiPhoneが同一人物と認識できなくなるのです。
該当する連絡先を見つけたら、番号から「+81」を削除し、先頭を「0」に戻して保存し直してください。
また、念のため「設定」→「電話」→「着信拒否設定と着信ID」の項目を確認し、知らないアプリに許可が与えられていないかチェックするのも良いでしょう。
登録したはずの連絡先が一部消えた・表示されない時の復元方法
登録したはずの連絡先が突然消えてしまったように見える場合、データが本当に削除されたわけではなく、非表示になっているだけの可能性が高いです。
落ち着いて、以下の手順で復元を試みてください。
最もよくある原因は、表示する連絡先グループが限定されていることです。
「連絡先」アプリを開き、左上の「グループ」をタップして、「すべての連絡先を表示」を選択してみてください。
これだけで、見えなくなっていた連絡先が再び現れることがよくあります。
それでも表示されない場合は、iCloudとの同期がうまくいっていない可能性があります。
「設定」からiCloudの連絡先同期を一度オフにし、「iPhoneに残す」を選んでから再度オンにする操作を試しましょう。
もし、誤って連絡先を削除してしまった場合でも、iCloud.comからなら復元できる可能性があります。
パソコンでiCloud.comにサインインし、「アカウント設定」を開きます。
画面の下の方に「詳細設定」という項目があり、その中に「連絡先の復元」という機能があります。
ここから、過去の特定の時点のバックアップ(アーカイブ)を選んで復元することが可能です。
ただし、復元するとその時点以降に登録した連絡先は消えてしまうので、実行する際は注意が必要です。
同じ連絡先が大量にダブる重複問題の解消手順
気づいたら、同じ人の連絡先が2つも3つも重複して表示されている、ということがあります。
これは、iCloudやGmailなど、複数のアカウントで連絡先の同期をオンにしている場合に起こりやすい現象です。
iPhoneは賢いので、同じ名前と電話番号の連絡先は自動で一つにまとめて「リンク」してくれます。
しかし、このリンクがうまく機能しないと、重複して表示されてしまうのです。
iOS 16以降をお使いの場合、この重複問題を解消する簡単な公式機能が備わっています。
- 「連絡先」アプリを開きます。
- もし重複している連絡先が存在する場合、リストの一番上に「○件の重複が見つかりました」という表示が出ます。
- これをタップし、「すべての重複項目を結合」を選択するだけで、自動で重複した連絡先を一つにまとめてくれます。
もしこの表示が出ない場合や、手動で整理したい場合は、重複している連絡先の一つを開き、「編集」をタップします。
一番下までスクロールし、「連絡先をリンク…」を選んで、まとめたいもう一方の連絡先を選択することで、手動で結合することも可能です。
また、根本的な解決策として、「設定」→「連絡先」→「アカウント」から、同期する必要のないアカウント(例えば、普段使わないGmailなど)の連絡先同期をオフにするのも一つの手です。
フリガナの表示がおかしくて正しく並ばない時の編集方法
連絡先が「あいうえお順」で正しく並ばない場合、その原因はフリガナが正しく入力されていないことにあります。
iPhoneは、連絡先の「並べ替え順序」で設定されたフリガナを基準にリストを並べるため、ここが間違っていると順番がおかしくなってしまうのです。
例えば、「山田(やまだ)」さんのフリガナが空欄だったり、間違って「やまた」と入力されていたりすると、意図した場所に表示されません。
フリガナの確認と編集は、個別の連絡先から行います。
- 「連絡先」アプリで、順番がおかしい連絡先を探してタップします。
- 画面右上の「編集」をタップします。
- 名前の欄の下に「フリガナ」の入力欄があります。ここが空欄または間違っていないか確認してください。
- 多くの場合、名前を入力すると自動でフリガナが振られますが、珍しい読み方の名前などの場合は手動で正しいフリガナを入力し直す必要があります。
- 正しいフリガナを入力したら、右上の「完了」をタップして保存します。
この作業を順番がおかしい連絡先すべてに対して行うことで、きれいな「あいうえお順」のリストに整えることができます。
少し地道な作業ですが、連絡先を探しやすくなるので、気になった時にまとめて修正しておくのがおすすめですよ。
Gmailなど他のアカウントとの連絡先同期がうまくいかない時の確認点
iPhoneではiCloudだけでなく、GmailやYahoo!メールなどのアカウントに保存されている連絡先も同期して表示させることができます。
しかし、この同期がうまくいかず、Gmailの連絡先が表示されない、といったトラブルが起きることがあります。
そんな時は、まずiPhoneのアカウント設定を確認してみてください。
- 「設定」アプリを開き、「連絡先」→「アカウント」の順にタップします。
- 同期したいアカウント(例:Gmail)がリストにあるか、そしてそれをタップした際に「連絡先」のスイッチがオンになっているか確認します。
もしオフになっていたら、オンに切り替えてください。
アカウント自体が登録されていない場合は、「アカウントを追加」から画面の指示に従ってGmailなどの情報を入力し、アカウントを追加する必要があります。
設定に問題がないのに表示がおかしい場合は、iCloudの時と同じように、一度そのアカウントの連絡先同期をオフにしてから、再度オンに戻す操作が有効です。
それでも解決しない場合は、GoogleやYahoo!といったサービス側で一時的な障害が発生している可能性も考えられます。
少し時間を置いてから再度試してみるか、各サービスの障害情報を公式サイトなどで確認してみるのも一つの手です。
また、会社のExchangeアカウントなどを利用している場合は、組織のセキュリティポリシーによって同期が制限されているケースもあります。
iPhone 連絡先 表示 おかしいまとめ
- iPhoneの連絡先表示がおかしいと感じたら、まずはiPhone本体を再起動するのが基本の対処法です。
- iCloudとの同期が原因の場合、連絡先設定を一度オフにしてから再度オンにすると不具合が直ることがあります。
- 連絡先の表示順や並び順がおかしい時は、「設定」で姓・名の順番や、各連絡先のフリガナを見直しましょう。
- 着信時に名前が表示されず番号のみになる問題は、iCloudの再同期や連絡先に登録された国番号の確認で対処します。
- 連絡先が消えたように見えても、「グループ」設定で非表示になっているだけかもしれないので、表示設定を確認してください。
- 連絡先の重複は、iOS 16以降なら「重複項目を結合」機能を使うと簡単に解消できます。
- これらの方法で解決しない場合は、最新のiOSへのアップデートで不具合が修正されることもあります。