「データを入手中です」のエラーが消えない?5つの原因と今すぐ試せる簡単な解決

「データを入手中です。数秒間待ってから、切り取りまたはコピーをもう一度お試しください。」というエラーは、主にパソコンのクリップボードやブラウザの一時ファイルが原因で発生します。

特にWeb版のExcelなど、インターネットに接続しながら使うアプリケーションで起こりやすいメッセージです。

突然この表示が出てコピー&ペーストができず、作業が止まってしまうことがあります。

この記事では、エラーが表示される主な原因と、誰でもすぐに試せる具体的な解決策を手順にそって分かりやすく紹介します。

簡単な対処法から順番に試すことで、ストレスなく問題を解決できます。

目次

「データを入手中です。数秒間待ってから、切り取りまたはコピーをもう一度お試しください。」と表示される原因

このエラーメッセージが表示される主な原因は?

「データを入手中です…」のエラーは、多くの場合、パソコン内でコピーしたデータを一時的に保存しておく「クリップボード」という場所で、軽い混乱が起きていることが原因です。

パソコンは、あなたが「コピー」の操作をすると、そのデータをクリップボードに記憶します。

そして、「貼り付け」の操作をしたときに、記憶していたデータを呼び出して貼り付ける仕組みになっています。

しかし、Web上のExcelなど、常にインターネットサーバーとデータをやり取りしているアプリケーションでは、このデータのやり取りに少し時間がかかることがあります。

コピーの指示を出してから、データが完全にクリップボードに記憶されるまでの間に貼り付けようとすると、「まだ準備できていません!」とパソコンが判断し、このエラーメッセージを表示してしまうのです。

特に、サイズの大きいデータや、複雑な書式設定が含まれるデータをコピーしたときに起こりやすい現象だと言えるでしょう。

ExcelやWordで特にエラーが出やすい理由

このエラーは、特にWeb版のExcelやWordといった、Microsoft 365のアプリケーションを使っているときによく発生します。

その理由は、これらのアプリケーションが常にインターネット上のサーバーとデータを同期しながら動いているためです。

通常のパソコンにインストールされているExcelとは違い、Web版のExcelは、あなたがセルに何かを入力したり、コピーしたりするたびに、その情報をサーバーに送って保存しています。

この「同期」という作業が、エラーの引き金になることがあるのです。

例えば、あなたがWeb版のExcelで範囲を選択してコピーすると、そのデータは一度サーバーと通信を行ってから、あなたのパソコンのクリップボードに保存されます。

この通信に少しでも時間がかかると、データの準備が間に合わず、「データを入手中です」と表示されてしまう、というわけです。

インターネットの接続が不安定だったり、一時的にサーバーが混み合っていたりすると、このエラーが起きやすくなります。

クリップボードのデータ同期が関係している?

Windowsの「クリップボードの同期」機能が、このエラーに関係している可能性があります。

「クリップボードの同期」とは、同じMicrosoftアカウントでサインインしている複数のパソコンやデバイス間で、コピーした内容を共有できる便利な機能です。

例えば、デスクトップパソコンでコピーした文章を、そのままノートパソコンで貼り付ける、といった使い方ができます。

この機能がオンになっていると、あなたが何かをコピーするたびに、そのデータはインターネットを通じてマイクロソフトのサーバーに送られます。

そして、他のデバイスとそのデータを共有しようとします。

このサーバーとのやり取りに時間がかかったり、何らかのトラブルが発生したりすると、「データを入手中です」のエラーを引き起こす一因になることがあるのです。

特に意識せずにこの機能を有効にしている方も多いかもしれません。

もし複数のデバイスで同じアカウントを使っていて、このエラーが頻繁に起こる場合は、一度クリップボードの同期設定を見直してみるのも一つの手です。

ブラウザのキャッシュが影響するケース

ウェブブラウザが一時的に保存している「キャッシュ」というデータが、このエラーの原因になることもあります。

キャッシュとは、一度表示したウェブページの画像やデータなどを、ブラウザがパソコン内にこっそり保存しておく仕組みのことです。

次に同じページを開いたときに、この保存しておいたデータを読み込むことで、表示速度を速くするというメリットがあります。

しかし、このキャッシュが古くなっていたり、何らかの理由でデータが壊れてしまったりすると、Web版のExcelなどのアプリケーションが正常に動作しなくなることがあるのです。

Web版のExcelからデータをコピーしようとした際に、古いキャッシュデータが邪魔をして、サーバーとの正しいデータ通信を妨げてしまうケースが考えられます。

その結果、クリップボードへ正しくデータが送られず、「データを入手中です」というエラーメッセージにつながってしまうのです。

もし特定のブラウザでだけこの問題が起こる場合は、キャッシュが原因である可能性が高いと言えるでしょう。

「データを入手中です。数秒間待ってから、切り取りまたはコピーをもう一度お試しください。」というエラーの具体的な解決策

まず試すべき一番簡単な対処法を知りたい

このエラーメッセージが出たときに、まず試してほしい一番簡単な対処法は、焦らずに「もう一度、少し時間をおいて同じ操作をしてみる」ことです。

エラーメッセージを「OK」で閉じた後、コピーしたい部分をもう一度しっかり選択し直します。

そして、「コピー」(Ctrl+C)の操作をしたら、心の中で「いち、に、さん」と3秒ほど数えてみてください。

ほんの少し間をあけてから、「貼り付け」(Ctrl+V)の操作をしてみましょう。

このエラーは、パソコンがデータをコピーする準備が終わる前に、あなたが「貼り付け」の指示をしてしまった時に起こりがちです。

特にインターネット上で動くWeb版のExcelなどは、データのやり取りに少し時間がかかることがあります。

パソコンに少しだけ考える時間を与えてあげるイメージで、ゆっくり操作するだけで、あっさりと問題が解決することが多いですよ。

PCを再起動してクリップボードをリセットする方法

いろいろ試す前に、パソコンを再起動するのが、クリップボードの状態をリセットする最も確実で簡単な方法です。

まず、作業しているExcelやWordなどのファイルは、忘れずにすべて上書き保存して閉じてください。

開いている他のアプリも、すべて終了させましょう。

次に、Windowsの「スタート」メニューから「電源」アイコンをクリックし、「再起動」を選びます。

パソコンが自動的にシャットダウンし、もう一度立ち上がるまで、しばらく待ちます。

再起動が完了したら、先ほどエラーが出たのと同じコピー&ペーストの操作を試してみてください。

パソコンの再起動は、人間が一度眠って頭をスッキリさせるのと同じような効果があります。

クリップボードに溜まっていた見えないゴミデータなどが一掃されるため、エラーの原因が根本から解消されることが多いのです。

何か調子が悪いな、と感じたときの万能薬として覚えておくと便利ですよ。

Windowsでクリップボードの履歴をクリアする手順

Windowsに保存されている過去のコピー履歴をすべて削除(クリア)することで、問題が解決することがあります。

キーボードの「Windows」キーを押しながら「I(アイ)」キーを同時に押して、「設定」画面を開きましょう。

左側のメニューにある「システム」をクリックし、次に出てくる項目の中から「クリップボード」を探して選択します。

画面の中に「クリップボードのデータをクリア」という項目があるので、その横にある「クリア」ボタンを押してください。

これで、これまでにコピーした文字列や画像の履歴がすべて削除され、クリップボードがきれいな状態に戻ります。

この機能は便利な反面、データが溜まりすぎると不具合の原因になることもあるのです。

例えるなら、机の上が散らかってきたので一度リセットするようなイメージですね。

この操作でパソコンの中の大事なファイルが消えることはないので、安心して試してみてください。

Web版Excelでキャッシュを削除するには?

Web版のExcelでエラーが出る場合、お使いのインターネットブラウザが保存している「キャッシュ」という古いデータが原因の可能性があります。

このキャッシュを削除するには、ブラウザの設定から操作を行います。

ここでは、多くの人が使っている「Google Chrome」での手順を紹介しますね。

まず、Chromeの画面右上にある点が三つ縦に並んだマークをクリックします。

メニューから「その他のツール」を選び、「閲覧履歴を消去」に進んでください。

新しい画面が開いたら、「期間」という項目を「全期間」に変更します。

「キャッシュされた画像とファイル」という項目にチェックが入っていることを確認し、他のチェックは外しても大丈夫です。

最後に「データを削除」ボタンをクリックすれば、キャッシュの削除は完了です。

この操作で、ブラウザが最新の情報を読み込み直すようになり、エラーが解消されることがあります。

Officeプログラムに修復が必要な場合の対処法

お使いのOfficeソフト(ExcelやWord)自体に何らかの問題が起きている可能性も考えられます。

その場合は、Officeの「修復」機能を試してみましょう。

まず、Windowsの「スタート」ボタンの上で右クリックし、メニューから「インストールされているアプリ」を選びます。

アプリの一覧から、お使いの「Microsoft 365」や「Microsoft Office」を探し、横にある点のマークをクリックして「変更」を選択してください。

「このアプリを変更しますか?」と表示されたら、「はい」をクリックします。

すると、「クイック修復」と「オンライン修復」という2つの選択肢が出てきます。

まずはインターネット接続が不要で、短時間で終わる「クイック修復」から試すのがおすすめです。

これで直らない場合に、より徹底的に修復を行う「オンライン修復」を試してみましょう。こちらは少し時間がかかります。

Officeプログラムのファイルが一部壊れてしまっている場合でも、この修復機能を使えば正しい状態に戻してくれることが期待できます。

問題を引き起こすアドインを無効化するやり方

ExcelやWordの機能を便利にするために追加した「アドイン」というプログラムが、まれにエラーの原因になることがあります。

これを確かめるために、一度アドインをすべて無効にしてみましょう。

まず、Excel(またはWord)を開き、左上の「ファイル」タブをクリックします。

メニューの一番下にある「オプション」を選んでください。

表示された画面の左側メニューから「アドイン」をクリックします。

画面の下の方にある「管理」という項目の右側が「COM アドイン」になっていることを確認し、「設定」ボタンを押してください。

現在有効になっているアドインの一覧が表示されるので、チェックボックスのチェックを一旦すべて外します。

「OK」ボタンで画面を閉じてからExcelを再起動し、エラーが再現するかどうかを確認してみてください。

もしエラーが出なくなれば、無効にしたアドインのどれかが原因です。一つずつチェックを戻していき、原因となっているアドインを特定しましょう。

コピーしてから一呼吸おくことで回避できる?

コピーの操作をしてから貼り付けるまでの間に、ほんの少しだけ「間」を置くことを意識するだけで、このエラーはかなり防げます。

具体的なやり方はとても簡単です。

まず、いつも通りにコピーしたいデータを選択して、「コピー」の操作(Ctrl + Cなど)をします。

ここで焦ってすぐに貼り付けずに、心の中で「いち、に」と2秒ほど数えてみてください。

この一呼吸おいた後に、貼り付けたい場所で「貼り付け」の操作(Ctrl + Vなど)を行います。

このエラーは、パソコンがデータを準備するスピードに、あなたの操作が追いついていない「すれ違い」のような状態で起こります。

特にWeb上のアプリでは、目に見えない通信に少し時間がかかっているのです。

たった数秒待つという、とても地道な方法に思えるかもしれませんが、これが驚くほど効果的なんですよ。

急いでいるときほど、この「コピーしたら一呼吸」を思い出してみてください。

何度試してもエラーが消えない時の確認事項

これまで紹介した方法を全部試してもエラーが解決しない場合は、もう少し根本的な部分に原因があるかもしれません。

以下の点を確認してみてください。

まず一つ目は、Windowsが最新の状態になっているかです。

「設定」から「Windows Update」を確認し、利用できる更新プログラムがあれば適用しましょう。

二つ目は、Officeソフト自体のアップデートです。

Excelなどの「ファイル」タブから「アカウント」を選び、「更新オプション」で最新の状態にしてください。

三つ目は、セキュリティソフトが邪魔をしていないかの確認です。

一時的にソフトを無効にしてエラーが出るか試してみるのも一つの手です。

(試した後は必ず有効に戻してくださいね)

四つ目は、パソコンのメモリ不足です。

特に大きなファイルを扱っている場合は、タスクマネージャー(Ctrl + Shift + Escキーで起動)を開き、メモリの使用率が高すぎないか確認してみましょう。

これらの項目をチェックすることで、自分では気づかなかった問題の原因が見つかることがあります。

このメッセージを今後表示させないための予防策

このエラーメッセージを100%表示させないようにするのは難しいですが、発生する頻度をぐっと減らすための予防策はあります。

最も簡単で効果的なのは、これまでもお伝えしてきた「コピーしたら一呼吸おく」という習慣を身につけることです。

次に、Windowsのクリップボードの履歴(「Windows」キー + Vで表示)を、こまめにクリアするのも有効です。

不要なデータが溜まるのを防ぎ、動作を軽く保つことができます。

また、WindowsやOfficeのアップデートを常に最新の状態に保つことも重要です。

不具合を修正するプログラムが含まれていることが多いので、自動更新をオンにしておくと安心ですね。

もし、パソコンにインストールされているデスクトップ版のOfficeアプリがあるなら、そちらを使うのも良い方法です。

Web版と比べて、サーバーとの通信がない分、エラーは格段に起こりにくくなります。

これらのちょっとした心がけで、エラーに悩まされる時間を減らし、もっとスムーズに作業を進めることができますよ。

データを入手中ですエラーのまとめ

  • 「データを入手中です」エラーの主な原因は、コピーした情報を一時保存するクリップボードの不具合です。
  • 特にWeb版のExcelやWordでは、サーバーとのデータ同期に時間がかかることでエラーが出やすくなります。
  • 一番簡単な対処法は、コピーの操作後、2〜3秒ほど待ってから貼り付けを実行することです。
  • パソコンを再起動するとクリップボードがリセットされ、根本的な解決につながることがあります。
  • Windowsの設定画面からクリップボードの履歴をクリアしたり、ブラウザのキャッシュを削除したりするのも有効な手段です。
  • Officeプログラム自体の問題が疑われる場合は、「クイック修復」や「オンライン修復」を試してください。
  • 何度試してもエラーが消えない時は、Windows UpdateやOfficeの更新を確認しましょう。
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