イーサネットに有効なIP構成がないという表示は、パソコンがインターネットに接続するためのIPアドレスを正しく取得できていないときに現れるエラーです。
この問題は、ルーターやパソコンの設定、ケーブルの不具合など、いくつかの原因が考えられます。
でも大丈夫、ご自身でできる対処法がたくさんあります。
まずは、ルーターの再起動やネットワークトラブルシューティングから試してみましょう。
この記事では、エラーの原因から具体的な解決策まで、誰でも簡単に試せる方法を詳しくご紹介します。
イーサネットに有効なIP構成がないと表示される原因
- このエラーが表示されるのはなぜか?
- イーサネット接続でIPアドレスが取得できない理由
- 識別されていないネットワークと表示されるのはなぜ?
- Wi-Fiは繋がるのにイーサネットが繋がらない原因
- IPアドレスの競合が発生した際の対処法
このエラーが表示されるのはなぜか?
「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーメッセージは、パソコンがインターネットに接続するための住所である「IPアドレス」を正しく受け取れていないときに表示されます。
例えるなら、宅配便が届かないときに「住所が不明です」と表示されるようなものです。
この問題の原因はいくつか考えられます。
例えば、インターネットとパソコンをつなぐルーターやモデムの調子が悪くなっている場合があります。
長時間の使用や一時的な不具合で、IPアドレスの配布がうまくいかなくなることがあるのです。
また、パソコン側のネットワーク設定に問題があるケースも少なくありません。
IPアドレスを自動で取得する設定になっていない、あるいは以前の設定が残っていて新しい情報を受け取れないといったことが原因で、エラーが出てしまうことがあります。
さらに、インターネットのケーブルがきちんと差さっていない、ケーブル自体が壊れているといった物理的な問題も考えられます。
もしケーブルが抜けていたり、断線していたりすれば、当然インターネットにはつながりませんよね。
パソコンのネットワーク機能をつかさどる「ネットワークアダプター」という部品のドライバー(パソコンを動かすためのソフト)が古くなっていたり、壊れていたりすることも、このエラーの原因になります。
ドライバーが最新でないと、正しく通信できないことがあるからです。
このように、エラーの原因は一つではなく、いくつかの可能性が考えられます。
これから一緒に、具体的な解決策を見ていきましょう。
イーサネット接続でIPアドレスが取得できない理由
イーサネット接続でIPアドレスが取得できない主な理由は、DHCP(ディーエイチシーピー)という機能がうまく働いていないからです。
DHCPは、ルーターがパソコンにIPアドレスを自動で割り当てる大切な役割を担っています。
もしDHCPがうまく機能しないと、パソコンはインターネットに接続するための住所であるIPアドレスを受け取れず、途方に暮れてしまう状態になります。
これが、「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーにつながるわけです。
DHCPが働かない原因としては、いくつか考えられます。
まず、ルーター自体に一時的な不具合が起きていることがあります。
ルーターは24時間365日働き続けているので、たまには休憩が必要なことも。
次に、パソコン側のネットワーク設定が手動でIPアドレスを入力する設定になっていたり、DHCPによる自動取得がオフになっていたりするケースです。
自分で設定を変えた覚えがなくても、何かの拍子に設定が変わってしまうこともありますから、確認が必要です。
また、ルーターやパソコンのファームウェア(機器を動かすための基本ソフト)が古くて、DHCPの機能が正常に動作しないこともあります。
古いソフトは、新しいインターネットの規格に対応できないことがあるのです。
さらに、ごく稀にですが、インターネットサービスプロバイダー(ISP)側の設備に問題が発生している可能性もあります。
この場合は、個人で解決するのは難しいので、プロバイダーに問い合わせる必要がありますね。
DHCPがIPアドレスを割り当てられない状態だと、パソコンはインターネットの世界で迷子になってしまうので、このDHCPが正常に動作しているかどうかがとても重要になります。
識別されていないネットワークと表示されるのはなぜ?
「識別されていないネットワーク」という表示は、パソコンがインターネットにはつながっているものの、そのネットワークがどんな種類のもので、どう信頼できるのか判断できていないときに現れます。
例えるなら、見知らぬ場所に到着したけれど、そこがどこなのか分からない、というような状況です。
この表示が出る一番の理由は、パソコンがそのネットワークからIPアドレスを正しく受け取れていないことにあります。
IPアドレスは、ネットワーク上で自分を特定するための重要な情報。
それが分からないと、パソコンはそのネットワークを「識別できない」と判断し、インターネットへの接続を制限してしまうのです。
これは、セキュリティの観点からも重要な機能ではありますが、今回はインターネットにつなぎたいのに邪魔をしてくる困った表示ですね。
具体的には、ルーターやモデムがIPアドレスを配布するDHCPという機能が停止していたり、パソコン側のネットワーク設定が間違っていたりする可能性があります。
例えば、IPアドレスを手動で設定してしまっていて、それが現在のネットワークと合致していない場合などです。
また、ネットワークケーブルがしっかりと差し込まれていなかったり、ケーブル自体が損傷していたりする場合も、通信が不安定になり、ネットワークが識別できなくなることがあります。
目に見えない部分でのトラブルなので、気づきにくいこともありますね。
さらに、パソコンにインストールされているネットワークアダプターのドライバーが古かったり、破損していたりすると、ネットワークを正しく認識できないこともあります。
ドライバーは、パソコンとネットワーク機器の間の通訳のようなものですから、古いままだと会話がスムーズにいかなくなります。
この「識別されていないネットワーク」は、「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーと密接に関係していることが多いので、どちらの表示が出ても、解決策は共通していることが多いですよ。
Wi-Fiは繋がるのにイーサネットが繋がらない原因
Wi-Fiは使えるのにイーサネット(有線LAN)だけが繋がらない場合、原因はWi-Fiとイーサネットのどちらか片方に特化した問題である可能性が高いです。
これは、Wi-Fiとイーサネットがそれぞれ異なる方法でインターネットに接続するからです。
一番多い原因は、イーサネットケーブル自体に問題があるケースです。
ケーブルがルーターやパソコンにしっかり差し込まれていない、ケーブルが途中で断線している、あるいは劣化してしまっていることが考えられます。
試しに別のイーサネットケーブルに変えてみると、あっさり解決することもありますよ。
次に、パソコン側のイーサネットアダプターに問題がある場合です。
ネットワークアダプターは、Wi-Fi用とイーサネット用とで別々の部品が使われていることが多いです。
そのため、Wi-Fiアダプターは正常でも、イーサネットアダプターのドライバーが古かったり、破損していたりすると、イーサネットだけが使えなくなってしまうことがあります。
ルーター側のイーサネットポート(ケーブルを差し込む穴)に不具合がある可能性も考えられます。
ルーターには複数のイーサネットポートがありますが、特定のポートだけが故障していることもあります。
もし可能なら、別のポートにケーブルを差し替えて試してみるのも良いでしょう。
また、パソコンのWindows設定で、イーサネットが無効になっている可能性もゼロではありません。
誤って設定を変更してしまったり、更新プログラムの影響で設定が変わってしまったりすることもあります。
ネットワークの設定画面で、イーサネットが「有効」になっているか確認してみてくださいね。
このように、Wi-Fiとイーサネットは別物として考えることで、原因を絞り込みやすくなります。
Wi-Fiが使えるからといって、イーサネットも問題ないとは限らないので、一つずつ確認していくことが大切です。
IPアドレスの競合が発生した際の対処法
IPアドレスの競合とは、同じネットワーク上で複数の機器が同じIPアドレスを使おうとして、お互いにぶつかってしまう状態のことです。
これは、例えるなら同じ住所に二つの家が建っているようなもので、どちらも正しく認識されなくなってしまいます。
この競合が発生する主な原因は、ルーターがIPアドレスを割り当てるDHCP機能の不具合や、手動でIPアドレスを設定した機器が、すでに使われているIPアドレスと重なってしまった場合です。
通常はDHCPが自動で重複しないようにIPアドレスを割り振ってくれるのですが、まれにエラーが起きることがあります。
競合が起きてしまった時の対処法としては、まずルーターとパソコンの両方を再起動するのが一番手軽で効果的です。
ルーターを再起動することで、DHCP機能がリフレッシュされ、新しいIPアドレスを正しく割り振り直してくれることが期待できます。
パソコンも再起動することで、古いIPアドレスの情報をクリアし、新しいIPアドレスを受け取りやすくなります。
具体的な再起動の手順は以下の通りです。
- ルーターとモデムの電源をコンセントから抜く(両方ついている場合)。
- 数分間(目安として5分程度)待つ。
- モデムの電源を先に差し込み、ランプが安定するまで待つ。
- 次にルーターの電源を差し込み、ランプが安定するまで待つ。
- 最後にパソコンを再起動する。
もし手動でIPアドレスを設定している場合は、一度「IPアドレスを自動的に取得する」設定に戻してみましょう。
この設定は、Windowsの「ネットワークとインターネット」設定から「アダプターのオプションを変更」に進み、イーサネットのプロパティから確認できます。
これらの手順でIPアドレスの競合が解消され、インターネットに接続できるようになることが多いです。
もしそれでも解決しない場合は、パソコンのネットワーク設定をさらに詳しく確認する必要があるかもしれませんね。
イーサネットに有効なIP構成がない時の対処法
- ネットワークトラブルシューティングを実行する方法
- ネットワークアダプターのリセット方法
- IPアドレスを自動取得に設定するやり方
- DHCPを有効にするにはどうすれば良いか?
- DNSサーバーの設定を変更する方法
- ルーターやモデムの再起動を試す
- ネットワークドライバーの更新手順
- Windows 10/11でのネットワーク設定の確認方法
- コマンドプロンプトを使ったネットワーク設定の修復手順
ネットワークトラブルシューティングを実行する方法
「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが出たとき、まず試してほしいのがWindowsに標準で搭載されている「ネットワークトラブルシューティング」です。
これは、パソコンが自動でネットワークの問題を探して解決してくれる便利な機能ですよ。
この機能は、複雑な設定をいじらなくても簡単に実行できるので、パソコンが苦手な方でも安心して試すことができます。
まるで、パソコン自身が「どこか調子が悪いのかな?」とセルフチェックしてくれるようなイメージですね。
トラブルシューティングの実行手順はとてもシンプルです。
- 画面の右下にあるインターネット接続のアイコンを右クリックします。
- 表示されるメニューの中から「ネットワークとインターネットの設定」を選んでクリックします。
- 設定画面が開いたら、左側のメニューから「状態」をクリックします。
- 「ネットワークの状態」の画面を下の方にスクロールすると、「ネットワークトラブルシューティングツール」という項目があるので、それをクリックします。
- 画面の指示に従って進めていけば、自動的に問題の検出と解決を試みてくれます。
このツールは、IPアドレスの取得に関する問題や、ネットワークアダプターの基本的な設定ミスなどを検出してくれます。
もし、ツールが問題を発見して解決してくれた場合は、「問題が解決しました」といったメッセージが表示されるはずです。
ただし、トラブルシューティングツールが万能というわけではありません。
根本的な原因が別の場所にある場合は、ツールでは解決できないこともあります。
それでも、最初に試すべき有効な手段の一つなので、ぜひ試してみてくださいね。
ネットワークアダプターのリセット方法
ネットワークアダプターのリセットは、イーサネット接続の問題を解決するのにとても効果的な方法の一つです。
これは、ネットワークアダプターの一時的な不具合を解消し、設定を初期の状態に戻すようなイメージですね。
パソコンのネットワークアダプターも、長く使っていると一時的に調子が悪くなることがあります。
まるで、スマートフォンのアプリが固まってしまったときに再起動するのと同じように、ネットワークアダプターも一度リセットすることで、元気を取り戻すことがあるんです。
ネットワークアダプターをリセットする具体的な手順は、以下の通りです。
- Windowsのスタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
- デバイスマネージャーのウィンドウが開いたら、「ネットワークアダプター」という項目を見つけてクリックし、展開します。
- イーサネット接続に使っているネットワークアダプター(例:「Realtek PCIe GbE Family Controller」など、名前に「Ethernet」や「LAN」と入っていることが多いです)を見つけて右クリックします。
- 表示されるメニューから「デバイスのアンインストール」を選択します。
「ドライバーソフトウェアを削除します」というチェックボックスが表示された場合は、チェックを入れずに「アンインストール」をクリックしてください。 - アンインストールが完了したら、パソコンを再起動します。
パソコンが再起動すると、Windowsが自動的にネットワークアダプターのドライバーを再インストールしてくれます。
これにより、アダプターがクリーンな状態で再設定され、IPアドレスを正しく取得できるようになることが多いです。
もし、この方法で解決しない場合は、ドライバーが最新版でない可能性もあります。
その場合は、パソコンメーカーのウェブサイトから最新のドライバーをダウンロードしてインストールすることも検討してみてくださいね。
IPアドレスを自動取得に設定するやり方
「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが出た場合、IPアドレスの設定が手動になっていて、それが原因である可能性があります。
そこで、IPアドレスを自動で取得する設定に戻すことが大切です。
IPアドレスを自動取得に設定すると、ルーターが自動的にパソコンに適切なIPアドレスを割り当ててくれます。
これは、まるでレストランで「おすすめの席をお願いします」と伝えるようなもので、自分で席を選ぶ手間が省けて、確実に座れるようになるイメージです。
IPアドレスを自動取得に設定する手順は、以下の通りです。
- 画面の右下にあるインターネット接続のアイコンを右クリックし、「ネットワークとインターネットの設定」を選んでクリックします。
- 設定画面が開いたら、左側のメニューから「状態」をクリックし、さらに「アダプターのオプションを変更」をクリックします。
- 「ネットワーク接続」のウィンドウが開いたら、イーサネット接続に使っているアイコン(通常は「イーサネット」という名前です)を見つけて右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「イーサネットのプロパティ」ウィンドウが開いたら、「インターネット プロトコル バージョン4 (TCP/IPv4)」という項目を探してクリックし、「プロパティ」ボタンをクリックします。
- 新しいウィンドウが開くので、「IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」の両方にチェックが入っていることを確認し、もし入っていなければチェックを入れます。
- 最後に「OK」ボタンをクリックして、すべてのウィンドウを閉じます。
この設定が完了したら、パソコンを再起動してみてください。
再起動することで、新しい設定がパソコンにしっかりと反映され、IPアドレスを自動で取得できるようになるはずです。
もし手動でIPアドレスを設定していた覚えがなくても、何かの拍子に設定が変わってしまうこともあるので、一度確認してみる価値は十分にありますよ。
DHCPを有効にするにはどうすれば良いか?
DHCP(ディーエイチシーピー)は、ルーターがパソコンなどのネットワーク機器にIPアドレスを自動で割り当てるための大切な機能です。
このDHCPが無効になっていると、パソコンはIPアドレスを受け取れず、「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが表示されてしまいます。
DHCPを有効にするには、主にルーターの設定を確認するか、パソコンのネットワーク設定を見直すかの2つの方法があります。
まず、ルーター側のDHCP設定が有効になっているかを確認する方法です。
これは、ルーターの種類によって操作が異なりますが、一般的には以下の手順で進めます。
- パソコンからウェブブラウザ(Google ChromeやEdgeなど)を開きます。
- アドレスバーにルーターのIPアドレス(例:192.168.1.1 や 192.168.0.1 など。ルーターの裏側に記載されていることが多いです)を入力してアクセスします。
- ルーターのログイン画面が表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力してログインします(これもルーターの裏側に記載されていることが多いです)。
- 設定画面の中から「LAN設定」や「DHCPサーバー」といった項目を探し、DHCP機能が「有効」になっていることを確認します。もし無効になっていたら、「有効」に設定を変更して保存します。
次に、パソコン側のネットワーク設定でDHCPが利用できるようになっているかを確認する方法です。
これは、前の見出し「IPアドレスを自動取得に設定するやり方」で説明した手順とほぼ同じです。
- ネットワークとインターネットの設定から「アダプターのオプションを変更」へ進みます。
- イーサネットのプロパティを開き、「インターネット プロトコル バージョン4 (TCP/IPv4)」のプロパティを開きます。
- 「IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックが入っていることを確認します。これらがチェックされていれば、パソコンはDHCPからIPアドレスを受け取ろうとします。
DHCPが正しく機能していれば、パソコンは自動でIPアドレスを取得し、インターネットに接続できるようになります。
もしルーターの設定をいじった覚えがなくても、何かの拍子に変わってしまっている可能性もあるので、一度確認してみるのがおすすめです。
DNSサーバーの設定を変更する方法
DNSサーバーは、インターネット上のウェブサイトのアドレス(例:www.google.com)を、パソコンが理解できるIPアドレス(例:172.217.160.142)に変換してくれる役割を持っています。
例えるなら、電話帳のようなもので、名前から電話番号を調べてくれるわけです。
「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが出た場合、DNSサーバーの設定が正しくないために、インターネット接続がうまくいかないことがあります。
DNSサーバーの設定を手動で変更することで、この問題を解決できることがありますよ。
DNSサーバーの設定を変更する手順は以下の通りです。
- 画面の右下にあるインターネット接続のアイコンを右クリックし、「ネットワークとインターネットの設定」を選んでクリックします。
- 設定画面が開いたら、左側のメニューから「状態」をクリックし、さらに「アダプターのオプションを変更」をクリックします。
- 「ネットワーク接続」のウィンドウが開いたら、イーサネット接続に使っているアイコン(通常は「イーサネット」という名前です)を見つけて右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「イーサネットのプロパティ」ウィンドウが開いたら、「インターネット プロトコル バージョン4 (TCP/IPv4)」という項目を探してクリックし、「プロパティ」ボタンをクリックします。
- 新しいウィンドウが開くので、「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」のチェックを外し、「次のDNSサーバーのアドレスを使う」にチェックを入れます。
- 優先DNSサーバーと代替DNSサーバーのアドレスを入力します。
一般的には、Googleが無料で提供しているパブリックDNSがよく利用されます。- 優先DNSサーバー:8.8.8.8
- 代替DNSサーバー:8.8.4.4
- 入力が終わったら「OK」ボタンをクリックして、すべてのウィンドウを閉じます。
この設定変更後、パソコンを再起動してみてください。
再起動することで、新しい設定がパソコンにしっかりと反映され、IPアドレスを自動で取得できるようになるはずです。
もし手動でIPアドレスを設定していた覚えがなくても、何かの拍子に設定が変わってしまうこともあるので、一度確認してみる価値は十分にありますよ。
DHCPを有効にするにはどうすれば良いか?
DHCP(ディーエイチシーピー)は、ルーターがパソコンなどのネットワーク機器にIPアドレスを自動で割り当てるための大切な機能です。
このDHCPが無効になっていると、パソコンはIPアドレスを受け取れず、「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが表示されてしまいます。
DHCPを有効にするには、主にルーターの設定を確認するか、パソコンのネットワーク設定を見直すかの2つの方法があります。
まず、ルーター側のDHCP設定が有効になっているかを確認する方法です。
これは、ルーターの種類によって操作が異なりますが、一般的には以下の手順で進めます。
この設定変更後、パソコンを再起動してみてください。
新しいDNSサーバーの情報が反映され、ウェブサイトが見られるようになることがあります。
もし、もともと「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックが入っていた場合は、一旦手動で設定し、問題が解決したら元に戻してみるのも一つの手です。
ルーターやモデムの再起動を試す
インターネット接続の問題が発生した際、最も手軽で、それでいて効果的な解決策の一つがルーターやモデムの再起動です。
「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが出たときも、まずこれを試してみてください。
ルーターやモデムも、私たちと同じように長時間働き続けると、一時的に処理が滞ったり、内部で小さな不具合が起きたりすることがあります。
まるで、疲れて動きが鈍くなった時に、一度休憩してリフレッシュするようなものですね。
再起動によって、ルーターやモデムの内部メモリがクリアされ、DHCP機能(IPアドレスを割り当てる機能)も正常な状態に戻ることが期待できます。
これにより、パソコンがインターネットに接続するためのIPアドレスを正しく受け取れるようになることが多いです。
ルーターやモデムを再起動する具体的な手順は以下の通りです。
- まず、パソコンをシャットダウンします。
- 次に、ルーターとモデムの電源ケーブルをコンセントから抜きます。
もし、モデムとルーターが別々の機器としてある場合は、両方の電源を抜いてください。
一体型の機器の場合は、その機器の電源を抜きます。 - 電源ケーブルを抜いたまま、数分間(目安として3〜5分程度)待ちます。
この待ち時間が、機器の内部メモリを完全にクリアするために重要です。 - 時間が経ったら、まずモデムの電源ケーブルをコンセントに差し込みます。
モデムのランプが点灯し、安定するまで待ちます(通常、数分かかります)。 - モデムが安定したら、次にルーターの電源ケーブルをコンセントに差し込みます。
ルーターのランプも点灯し、安定するまで待ちます。 - 最後に、パソコンの電源を入れて、インターネットに接続できるか確認します。
このシンプルな手順で、多くのネットワーク接続の問題が解決することがあります。
複雑な設定変更の前に、ぜひ一度試してみてほしい方法です。
ネットワークドライバーの更新手順
「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが表示される原因の一つに、ネットワークアダプターのドライバーが古くなっていることや、破損していることがあります。
ドライバーは、パソコンとネットワーク機器が正しく会話するための翻訳ソフトのようなものです。
ドライバーが最新でなかったり、何かの拍子に壊れてしまったりすると、パソコンはネットワークとスムーズに通信できなくなり、IPアドレスを正しく取得できなくなることがあります。
そこで、ネットワークドライバーを更新することが、この問題を解決する有効な手段となります。
ネットワークドライバーを更新する手順は以下の通りです。
- Windowsのスタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
- デバイスマネージャーのウィンドウが開いたら、「ネットワークアダプター」という項目を見つけてクリックし、展開します。
- イーサネット接続に使っているネットワークアダプター(例:「Realtek PCIe GbE Family Controller」など、名前に「Ethernet」や「LAN」と入っていることが多いです)を見つけて右クリックします。
- 表示されるメニューから「ドライバーの更新」を選択します。
- 新しいウィンドウが開くので、「ドライバーを自動的に検索」を選択します。
これでWindowsが最新のドライバーを自動で探し、インストールを試みてくれます。 - もし、Windowsが最新のドライバーを見つけられなかった場合や、自動更新で解決しない場合は、パソコンのメーカーのウェブサイトから手動でドライバーをダウンロードしてインストールする方法もあります。
その場合は、ご自身のパソコンの正確なモデル名とOS(Windows 10やWindows11など)を確認し、メーカーのサポートページから最新のイーサネットドライバーを探してダウンロードしてください。
ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、画面の指示に従ってインストールを進めます。
ドライバーの更新が完了したら、パソコンを再起動することをおすすめします。
再起動によって、新しいドライバーがシステムにしっかりと適用され、イーサネット接続が正常に戻ることが期待できます。
Windows 10/11でのネットワーク設定の確認方法
Windows 10やWindows11で「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが出た場合、パソコンのネットワーク設定が正しく行われているかを確認することがとても重要です。
設定のどこかに間違いがあると、インターネットに接続できませんからね。
ここでは、基本的なネットワーク設定がどうなっているかを確認する方法をご紹介します。
これは、まるで自分の家の住所が正しく登録されているか、役所で確認するようなイメージです。
主な確認項目は、以下の3点です。
- イーサネットが有効になっているか?
- 画面の右下にあるインターネット接続のアイコンを右クリックし、「ネットワークとインターネットの設定」を開きます。
- 「アダプターのオプションを変更」をクリックします。
- 「ネットワーク接続」のウィンドウが開いたら、「イーサネット」のアイコンを見つけて、それが「有効」になっているか確認します。もし「無効」になっていたら、右クリックして「有効にする」を選択してください。
- IPアドレスが自動取得になっているか?
- 上記の手順で「イーサネット」のアイコンを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「インターネット プロトコル バージョン4 (TCP/IPv4)」を選択して「プロパティ」ボタンをクリックします。
- 「IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」の両方にチェックが入っているか確認します。入っていなければチェックを入れてください。
- ネットワークのプロファイル設定
- Windowsのスタートボタンをクリックし、「設定」を開きます。
- 「ネットワークとインターネット」を選び、左側のメニューから「イーサネット」をクリックします。
- 右側に表示されるネットワーク接続の名前(通常は「ネットワーク」や「Network 2」など)をクリックします。
- 「ネットワーク プロファイル」の項目で、「プライベート」が選択されていることを確認します。
「パブリック」になっていると、セキュリティが強化されすぎて、インターネットへの接続が制限されることがあります。
これらの設定を確認し、必要に応じて修正することで、イーサネットの問題が解決することがあります。
特に、誤って設定を変えてしまったり、Windowsの更新で設定がリセットされたりすることがあるので、定期的に確認してみるのも良いでしょう。
コマンドプロンプトを使ったネットワーク設定の修復手順
「イーサネットには有効なIP構成がありません」というエラーが出たとき、Windowsの標準機能やルーターの再起動でも解決しない場合があります。
そんな時に役立つのが、「コマンドプロンプト」という、パソコンに直接命令を打ち込むツールを使ったネットワーク設定の修復です。
これは、普段あまり使うことのない、少し専門的な方法に感じるかもしれませんが、いくつかの簡単なコマンドを入力するだけで、ネットワークの内部的な設定をリフレッシュし、問題を解決できることがあります。
例えるなら、パソコンのOSの深い部分にある掃除をするようなイメージです。
コマンドプロンプトを使ったネットワーク設定の修復手順は以下の通りです。
- Windowsの検索バーに「cmd」と入力します。
- 表示される「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
(「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と聞かれたら「はい」をクリックしてください。) - 黒い画面(コマンドプロンプト)が表示されたら、以下のコマンドを一つずつ入力し、それぞれのコマンドの後でEnterキーを押します。
(半角英数字で正確に入力してくださいね。)- IPアドレスを解放するコマンド:
ipconfig /release
(現在のIPアドレス情報を一度手放します) - 新しいIPアドレスを取得するコマンド:
ipconfig /renew
(DHCPサーバーから新しいIPアドレスを要求し、取得します) - DNSキャッシュをクリアするコマンド:
ipconfig /flushdns
(DNSサーバーの情報が一時的に保存されているキャッシュを削除し、最新の情報を取得できるようにします) - NetBIOSをリセットするコマンド:
nbtstat -R
(NetBIOSのキャッシュをクリアします) - Winsockカタログをリセットするコマンド:
netsh winsock reset
(ネットワーク通信の基本となるWinsockの設定を初期状態に戻します。これが原因でエラーが出ることが多いです) - TCP/IPプロトコルをリセットするコマンド:
netsh int ip reset
(TCP/IPプロトコルスタックの設定を初期状態に戻します。これもネットワーク問題の解決に非常に効果的です)
- IPアドレスを解放するコマンド:
- すべてのコマンドを入力し終えたら、コマンドプロンプトを閉じて、パソコンを再起動します。
これらのコマンドを実行し再起動することで、ネットワークの設定がクリーンな状態になり、IPアドレスが正しく取得できるようになることが多いです。
もし他の方法で解決しなかった場合は、ぜひこのコマンドプロンプトを使った方法を試してみてくださいね。
イーサネットには有効なIP構成がありませんの対処用まとめ
- 「イーサネットには有効なIP構成がありません」は、IPアドレスが取得できないネットワーク接続の問題です。
- 主な原因は、DHCP機能の不具合、ネットワークアダプターの設定ミス、ケーブルの問題などが考えられます。
- まず、ルーターやモデムの電源を抜き、数分待ってから再起動すると解決することが多いです。
- Windowsの「ネットワークトラブルシューティング」ツールは、自動で問題を検出し解決を試みてくれます。
- ネットワークアダプターのドライバーが古かったり破損している場合は、ドライバーを更新しましょう。
- IPアドレスの設定が自動取得になっているか確認し、DHCPが有効になっているかもルーター設定で確認が大切です。
- コマンドプロンプトを使って、ipconfig /releaseやipconfig /renewなどのコマンドでネットワーク設定をリセットすることも有効な解決策です。