DuckDuckGoは、簡単な設定で日本語の検索環境を整えられるプライバシー重視の検索エンジンです。
Googleとは異なり、ユーザーの検索履歴を保存・追跡しないため、常に公平な検索結果が表示されます。
この記事では、日本語で快適に使うための基本的な設定方法から、気になる検索精度の評判、安全性について詳しく紹介します。
さらに、Googleとの具体的な違いや、便利な検索コマンド「!bang」の使い方まで分かります。
これを読めば、あなたもDuckDuckGoを安心して使いこなせるようになります。
DuckDuckGoを日本語で快適に使うための設定方法
- 言語と地域(リージョン)を日本に固定する設定
- PCブラウザ(Chrome)でデフォルトにする手順
- iPhoneでデフォルト検索エンジンに変更する方法
- Androidでデフォルト検索エンジンに設定する方法
- 便利な検索コマンド「!bang」の基本的な使い方
言語と地域(リージョン)を日本に固定する設定
DuckDuckGoの検索結果を常に日本語にしたい場合、設定画面で「言語」と「地域」を日本に固定するのが一番確実な方法です。
DuckDuckGoは、あなたがどこからアクセスしているかを自動で判断して表示言語を決めようとしますが、これがうまくいかないこともあります。
最初にこの設定を済ませておけば、いつでも日本の情報が優先的に表示されるようになり、使い心地がぐっと良くなりますよ。
設定の手順は以下の通りです。
- まず、DuckDuckGoのトップページを開きます。
- 画面の右上にある、三本線のメニューアイコンをタップまたはクリックします。
- 表示されたメニューから「All Settings」(すべての設定)を選びます。
- 「General」(一般)というタブが開かれていることを確認します。
- 「Language」(言語)という項目を「Japanese」(日本語)に変更してください。
- すぐ下にある「Region」(地域)という項目も「Japan」(日本)に設定します。
- 最後に、ページを一番下までスクロールして「Save and Exit」(保存して終了)ボタンを押せば完了です。
この設定は、お使いのブラウザに「Cookie」という仕組みで保存されます。
そのため、ブラウザの閲覧履歴などを消去すると設定が元に戻ってしまうことがある点だけ、覚えておくと良いかもしれません。
PCブラウザ(Chrome)でデフォルトにする手順
いつも使っているパソコンのChromeブラウザで、検索するたびにDuckDuckGoが自動で使えるようにするには、ブラウザの設定を変更するのがおすすめです。
これを一度設定しておけば、アドレスバーに調べたい言葉を入れるだけで、すぐにDuckDuckGoで検索結果が表示されるようになります。
毎回DuckDuckGoのサイトを開く手間が省けるので、とっても便利ですよ。
設定方法はとても簡単です。
- パソコンでChromeブラウザを開き、画面右上の点が縦に3つ並んだメニューボタンをクリックします。
- 表示されたメニューの中から「設定」を選んでください。
- 左側に表示されるメニューリストから「検索エンジン」をクリックします。
- 「アドレスバーで使用する検索エンジン」という項目の右側にある、下向き矢印のボタンをクリックしましょう。
- 一覧の中から「DuckDuckGo」を選択します。
これで設定は完了です。
もし一覧にDuckDuckGoの名前が見当たらない場合は、一度DuckDuckGoの公式サイト(duckduckgo.com)にアクセスしてみてください。
そうすると、Chromeが自動で認識してリストに追加してくれることがほとんどです。
iPhoneでデフォルト検索エンジンに変更する方法
iPhoneの標準ブラウザであるSafariで検索するとき、いつでもDuckDuckGoを使えるようにするには、「設定」アプリから簡単な変更を行うだけです。
初期設定では、SafariはGoogleで検索するようになっています。
これをDuckDuckGoに変えることで、あなたのプライバシーを守りながら、快適な検索環境を手に入れることができますよ。
設定の手順は以下の通りです。
- iPhoneのホーム画面にある、歯車の形をした「設定」アプリを開きます。
- 画面を指ですーっと下にスクロールさせて、「Safari」という項目を探してタップします。
- 「検索」というカテゴリの中に、「検索エンジン」というメニューがあるので、そこをタップしてください。
- いくつかの検索エンジンがリストアップされるので、その中から「DuckDuckGo」を選んで、チェックマークを付けます。
たったこれだけで設定は終わりです。
この後、Safariのアドレスバーに何か言葉を入れて検索すると、自動的にDuckDuckGoの検索結果が表示されるようになります。
とっても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。
Androidでデフォルト検索エンジンに設定する方法
Androidのスマートフォンで、標準ブラウザのChromeを使って検索するときに、いつでもDuckDuckGoを利用するには、Chromeアプリの中から設定を変更します。
iPhoneと同じように、AndroidのChromeも最初はGoogleで検索するように設定されています。
この設定をDuckDuckGoに変えることで、スマホでもプライバシーを重視した検索が手軽にできるようになりますよ。
設定の手順を説明しますね。
- まず、お使いのAndroidスマホで「Chrome」アプリを起動します。
- 画面の右上にある、点が縦に3つ並んだメニューボタンをタップしてください。
- 出てきたメニューの中から「設定」を選びます。
- 「基本設定」というグループの中にある「検索エンジン」という項目をタップしましょう。
- 利用できる検索エンジンの一覧が表示されるので、「DuckDuckGo」を選んでチェックを入れます。
これで設定は完了です。
これからは、Chromeアプリのアドレスバーから検索すると、DuckDuckGoの結果が表示されるようになります。
お使いの機種によって、メニューの言葉が少しだけ違うこともありますが、基本的な流れは同じです。
便利な検索コマンド「!bang」の基本的な使い方
DuckDuckGoには、「!bang(バン)」と呼ばれる、他のサイト内を直接検索できるユニークで便利な機能があります。
これを使えば、DuckDuckGoの検索窓が、いろいろなウェブサイトへの「検索の近道」に早変わりします。
例えば、Amazonで商品を探したいとき、わざわざAmazonのサイトを開いてから検索窓にキーワードを入力するのは少し面倒ですよね。
!bang機能を使えば、その手間をまるごとショートカットできるんです。
使い方はとってもシンプルです。
検索したい言葉の前に、「!」と、各サイトに割り当てられた短いキーワード(ショートカット)を入れるだけ。
日本語サイトで使える主な!bangの例
| ショートカット | 検索対象サイト | 入力例 |
|---|---|---|
| !a | Amazon.co.jp | !a ワイヤレスイヤホン |
| !wja | Wikipedia(日本語版) | !wja 織田信長 |
| !yt | YouTube | !yt 癒やし 猫 |
| !r | 楽天市場 | !r 母の日 プレゼント |
| !cook | クックパッド | !cook 簡単おつまみ |
例えば、YouTubeで癒やされる猫の動画を探したい時、DuckDuckGoの検索窓に「!yt 癒やし 猫」と入力して検索してみてください。
一瞬でYouTubeのサイトに移動して、猫の動画の検索結果が表示されます。
また、DuckDuckGoの検索結果がちょっと思うようにいかないな、と感じた時に「!g 探したい言葉」と入力すれば、すぐにGoogleで検索し直せるのも、知っておくと便利な使い方の一つです。
DuckDuckGoの日本語検索の精度と評判をGoogleと比較
- Googleと比較してわかる検索結果の違い
- 日本語検索の精度が「弱い」「使えない」と言われる理由
- プライバシー保護という最大のメリット
- 広告が表示される仕組みと安全性
- 危険性に関する誤解と実際の評判
- Microsoftとの関係性とトラッキングの噂
Googleと比較してわかる検索結果の違い
DuckDuckGoとGoogleの検索結果で一番大きく違うのは、結果が「あなたに合わせてカスタマイズされているかどうか」です。
Googleは、あなたが過去に検索したことや訪れたサイト、今いる場所などの情報を使って、あなたが好きそうな情報を優先的に表示します。
一方、DuckDuckGoはあなたの個人情報を一切見ないため、誰がどこで検索しても、基本的に同じ客観的な結果を返してくれるんです。
この違いを、身近な例で見てみましょう。
| 検索キーワード | Googleの検索結果の傾向 | DuckDuckGoの検索結果の傾向 |
|---|---|---|
| 「おすすめのカフェ」 | あなたの現在地近くや、過去の行動履歴から好みそうなカフェを提案する。 | 世間一般で評価の高いカフェのまとめ記事やランキングサイトなどを表示する。 |
| 政治や社会問題 | あなたの考えに近い意見を持つサイトやニュース記事を上位に表示することがある。 | より幅広い視点から、賛成・反対両方の意見を含む多様な情報源を表示する傾向がある。 |
Googleのこの仕組みは、自分に合った情報がすぐに見つかるのでとても便利ですよね。
でも、気づかないうちに自分の見たい情報ばかりに囲まれて、視野が狭くなってしまう「フィルターバブル」という現象に陥る可能性もあります。
その点、DuckDuckGoは常に公平で偏りのない情報を届けてくれるので、物事を客観的に調べたいときには非常に役立ちます。
どちらが良い悪いというわけではなく、目的に合わせて使い分けるのが賢い選択と言えそうです。
日本語検索の精度が「弱い」「使えない」と言われる理由
DuckDuckGoの日本語検索が、時々「弱い」とか「使えない」と言われてしまうのは、正直なところ、Googleと比べるとまだ発展途上だからです。
Googleは、もう何年もかけて日本のウェブサイトの情報を集め続け、日本語特有のあいまいな表現や話し言葉のニュアンスを学習するための、膨大なデータを持っています。
一方でDuckDuckGoは、まだそのデータの蓄積がGoogleほどではありません。
そのため、特に以下のような検索では、少し物足りなさを感じることがあるかもしれません。
- 複数の言葉を組み合わせた複雑な検索
「渋谷 ランチ 安い おしゃれ」のような、複数の条件で探す場合、Googleの方が意図を正確に汲み取ってくれることが多いです。 - 最新のニュースやトレンドに関する情報
話題になり始めたばかりの出来事などは、Googleの方が素早く情報を反映する傾向があります。 - 地域に密着した情報検索
「近くのパン屋さん」といったローカルな検索では、Googleマップと連携しているGoogleに軍配が上がります。
ただし、これはあくまで「世界トップのGoogleと比較したら」という話です。
一般的な調べ物であれば、DuckDuckGoでも十分役立つ情報を得られます。
もし精度に不満があるときは、検索窓に「!g 」と付け加えるだけで、同じキーワードですぐにGoogle検索に切り替えられるので、それほど不便には感じないかもしれませんよ。
プライバシー保護という最大のメリット
DuckDuckGoが多くの人に選ばれている最大の理由は、なんといっても「あなたのプライバシーを徹底的に守ってくれる」という点にあります。
普段、私たちが何気なく使っている検索エンジンは、実は私たちのたくさんの情報を記録しています。
あなたが何に興味があって、どんなことに悩んでいて、どこによく行くのか、といった情報がデータとして蓄積され、主に広告の表示などに利用されているんです。
でも、DuckDuckGoは全く違います。
「あなたの個人情報は、誰のものでもなく、あなただけのもの」という強い理念を持っていて、プライバシーを守るための仕組みを徹底しています。
- 検索履歴を保存しない
あなたが何を検索したかという記録は、DuckDuckGoのサーバーには一切残りません。 - ユーザーを追跡しない
あなたのIPアドレス(ネット上の住所)を隠してくれるので、どのサイトを見ても「あの時の人がまた来た」と追いかけられることがありません。 - 検索結果が公平
個人データを使わないので、検索結果があなたの思想や興味に合わせて偏ることがなく、いつでも客観的な情報を得られます。
自分の行動が誰かに監視されているような気持ち悪さを感じることなく、安心してインターネットを使える。
これこそが、他の検索エンジンにはない、DuckDuckGoだけの大きな魅力なんです。
広告が表示される仕組みと安全性
「プライバシーを守るって言ってるのに、DuckDuckGoにも広告が表示されるのはなぜ?」と不思議に思うかもしれませんね。
でも安心してください。DuckDuckGoの広告は、あなたの個人情報を一切使わない、とても安全な仕組みで表示されています。
DuckDuckGoの広告が表示される基準は、たった一つ。
それは、あなたが「今、入力した検索キーワード」だけです。
例えば、あなたが「新しい スニーカー」と検索すれば、スニーカーを販売しているお店の広告が表示されるかもしれません。
でも、それはあくまで「スニーカー」という言葉に反応しているだけで、あなたの年齢や性別、過去の行動を分析しているわけではないんです。
Googleの広告との違いは、ここにあります。
Googleの場合、一度スニーカーを検索すると、その後まったく関係のないニュースサイトやSNSを見ているときにも、スニーカーの広告が追いかけてくることがありますよね。
これは、Googleが「この人はスニーカーに興味がある」と記録しているからです。
DuckDuckGoでは、こうした追跡型の広告は一切ありません。
検索を終えれば、そこですべてリセットされます。
このプライバシーに配慮した広告の仕組みで、DuckDuckGoは運営のための収益を得ています。
広告があるから危険、というわけではなく、むしろユーザーのプライバシーを守りながら健全に運営されている証拠なんですよ。
危険性に関する誤解と実際の評判
DuckDuckGoについて調べると、まれに「危険」という言葉を見かけることがありますが、これは多くの場合、誤解に基づいています。
結論から言うと、DuckDuckGoは危険な検索エンジンではなく、むしろプライバシーを守るための非常に安全なツールです。
では、なぜ「危険」という誤解が生まれるのでしょうか。
主な理由は2つ考えられます。
- 「プライバシー保護」という言葉からの連想
「匿名性が高い=何か悪いことをする人が使うのでは?」というイメージから、漠然とした不安を感じる人がいるようです。しかし、これは単なる偏見で、自分の情報を守りたいと考える一般の人がほとんどです。 - 検索結果のフィルターが緩やかだから?
Googleは不適切・有害なサイトを積極的に排除しますが、DuckDuckGoは「検閲をしない」という姿勢から、そのフィルターが少し緩やかだと言われることがあります。そのため「危険なサイトにたどり着きやすいのでは?」という心配の声があります。
しかし、DuckDuckGoも明らかな違法サイトやウイルスサイトは検索結果から除外しています。
どの検索エンジンを使っていても、最終的にサイトの安全性を判断するのは自分自身です。
実際の評判を見てみると、プライバシーを重視する人々やIT技術に詳しい人たちからは、「安全で信頼できる」という声が圧倒的に多いです。
「危険」という噂は気にせず、安心して使って大丈夫ですよ。
Microsoftとの関係性とトラッキングの噂
DuckDuckGoは、広告を表示するために、実はMicrosoft社とパートナー関係を結んでいます。
このことから、「Microsoftにデータが渡っているのでは?」「追跡されているのでは?」という噂が立ったことがありました。
この点について、正しく理解しておくことが大切です。
DuckDuckGoは、検索結果に連動した広告を表示するために、Microsoftの広告ネットワークを利用しています。
ただし、その際にあなたの個人情報がMicrosoftに渡ることはありません。
DuckDuckGoは、あなたが検索したキーワードだけをMicrosoftに送り、その際、あなたのIPアドレスなど個人を特定できる情報はすべて取り除かれる、という厳格な契約を結んでいます。
つまり、Microsoft側から見ても「誰かがこのキーワードで検索した」ということは分かりますが、「その誰かが、あなたである」ということは全く分からない仕組みになっているんです。
過去に一度だけ、DuckDuckGoが提供する専用ブラウザにおいて、Microsoft傘下の一部のサイトで追跡プログラムのブロックが不十分だった、と指摘されたことがありました。
これは契約上の問題だったそうですが、ユーザーからの批判を受け、DuckDuckGoはすぐさまポリシーを強化し、現在ではMicrosoftのものも含めて、あらゆる追跡プログラムをブロックするように改善されています。
このように、DuckDuckGoは透明性を保ちながら、ユーザーのプライバシーを最優先に対応してくれています。
Microsoftとの関係は、あくまでプライバシーを守るルールの上で成り立っているものなので、安心して利用できますよ。
DuckDuckGoの日本語まとめ
- 設定画面で言語と地域(リージョン)を「日本」に固定すれば、快適に日本語検索ができます。
- iPhoneやAndroid、PCブラウザのデフォルト検索エンジンに設定すると、さらに便利に使えます。
- 最大のメリットは検索履歴を保存せず、ユーザーを追跡しない高いプライバシー保護性能です。
- 日本語の検索精度はGoogleに及ばない面もありますが、一般的な調べ物には十分使えます。
- Googleと違い、検索結果がパーソナライズされないため、客観的な情報を得やすいのが特徴です。
- 広告は表示されますが個人情報を利用しない仕組みで、危険性はなく安全な検索エンジンと評判です。
- 便利なコマンド「!bang」を使えば、WikipediaやAmazonなど他サイト内を直接検索できます。