AirPodsの「探す」で位置情報が更新されないのは、主にiPhoneとの接続が切れていることが原因です。
この記事では、位置情報が止まる仕組みやオフラインと表示される理由を解説します。
バッテリー切れやケースに入っている場合など、状況に応じた原因がわかります。
さらに、iPhone側の必須設定や紛失モードの活用法など、具体的な対処法も紹介します。
この記事を読めば、落ち着いてAirPodsを探すための正しい知識が身につきます。
AirPodsの「探す」で位置情報が更新されない主な原因
- なぜ?「探す」で位置情報が更新されない基本的な仕組み
- オフラインと表示されてしまうのはどんな状況?
- ケースに入っていると探せないと言われる理由
- バッテリーの充電切れで位置情報が止まってしまった場合
- 「サウンドを再生」が保留中になるのはなぜ?
- 最後の場所しか表示されない時の考え方
なぜ?「探す」で位置情報が更新されない基本的な仕組み
AirPodsの「探す」機能で位置情報がリアルタイムに更新されないのは、AirPods自体にGPSが搭載されていないからです。
AirPodsは、ペアリングしているiPhoneとのBluetooth接続を通じて、iPhoneの位置情報を借りて地図上に表示しています。
そのため、iPhoneとAirPodsのBluetooth接続が切れると、その瞬間の場所が「最後に確認された場所」として記録されるだけになります。
例えば、自宅にiPhoneを置いたまま、AirPodsだけを持って近所のカフェに出かけたとします。
もしそのカフェでAirPodsを失くしてしまっても、「探す」アプリに表示されるのは自宅の位置情報のままです。
これは、最後にiPhoneと接続していたのが自宅だったためです。
つまり、AirPodsをなくしたからといって、GPSで追跡するように現在地が動き続けるわけではありません。
この「iPhoneとの接続が切れた時点の場所を示す」という基本的な仕組みを理解しておくことが、落ち着いてAirPodsを探すための第一歩になりますよ。
オフラインと表示されてしまうのはどんな状況?
「探す」アプリでAirPodsが「オフライン」と表示されるのは、お使いのiPhoneがAirPodsと通信できていない状態だからです。
これは故障ではなく、特定の状況下で起こる正常な表示なので、まずは落ち着いて原因を考えてみましょう。
主に、以下のような状況で「オフライン」と表示されます。
- AirPods本体、または充電ケースの充電が完全に切れてしまった時。
- iPhoneのBluetoothが届かない距離(約10m以上)までAirPodsが離れてしまった時。
- AirPodsが充電ケースの中に入っていて、蓋がしっかりと閉まっている時。(一部モデルを除く)
- ペアリングしているiPhone本体のBluetooth設定がオフになっている時。
- iPhoneが機内モードになっている、またはインターネットに接続されていない時。
これらのいずれかに当てはまると、iPhoneはAirPodsの信号をキャッチできなくなり、「オフライン」と表示します。
その場合、地図上には最後にオンラインだった場所が表示されます。
もしAirPodsを失くしてオフラインと表示されたら、まずは最後に接続が切れた場所の周辺を探し始めるのが基本になりますね。
ケースに入っていると探せないと言われる理由
ほとんどのモデルのAirPodsは、充電ケースにしまって蓋を閉じると、探すのが難しくなります。
その理由は、AirPodsがケースの中でスリープ状態に入り、iPhoneとの通信を行うためのBluetooth電波を発しなくなるためです。
ケースの役割はAirPodsを充電するだけでなく、使わない時に電力消費を抑えるためにスリープさせることでもあります。
このスリープ状態では、iPhoneと通信することができないので、「探す」アプリで現在の位置情報を更新することができません。
また、ケースに入っていると「サウンドを再生」機能も使えなくなってしまいます。
そのため、もしケースごとAirPodsを失くしてしまった場合、「探す」アプリで確認できるのは、最後にAirPodsをケースから取り出した場所、あるいはケースにしまう直前の場所までです。
ただし、最近のモデルであるAirPods Pro (第2世代) は例外です。
このモデルはケース自体にもスピーカーとU1チップが搭載されているため、ケース単体でも音を鳴らしたり、正確な場所を探したりすることが可能になっています。
お使いのモデルが対応しているかどうかも、探す上で重要なポイントになりますよ。
バッテリーの充電切れで位置情報が止まってしまった場合
AirPods本体や充電ケースのバッテリーが完全に切れてしまうと、その時点から位置情報が更新されることはありません。
AirPodsは電子機器なので、iPhoneと通信するためのBluetooth電波を発信するには電力が必要不可欠です。
バッテリー残量がゼロになると、AirPodsは完全に電源が落ちた状態になり、外部と通信するすべがなくなります。
「探す」アプリの地図上には、バッテリーが切れる直前にiPhoneと接続していた最後の場所が表示され続けます。
例えば、外出先でAirPodsを使っていてバッテリーが切れ、その後にどこかで落としてしまったとします。
この場合、地図にはバッテリーが切れた場所が表示されるため、実際に落とした場所とは異なっている可能性があります。
このように、一度充電が切れてしまうと、「探す」機能を使って見つけ出すのは非常に難しくなります。
そのため、最後に表示された位置情報を頼りに、自分のその後の行動を一生懸命思い出しながら探すしかありません。
日頃からAirPodsのバッテリー残量をこまめにチェックしておくことが、万が一の紛失時に備える最も大切なことだと言えますね。
「サウンドを再生」が保留中になるのはなぜ?
「探す」アプリでAirPodsの「サウンドを再生」を試みた時に、「保留中」と表示されることがあります。
これは、お使いのiPhoneから出された「音を鳴らして」という命令が、まだAirPodsに届いていない状態を示しています。
「サウンドを再生」機能は、iPhoneとAirPodsがBluetoothで正常に接続されている時にだけ使うことができます。
もしAirPodsがBluetoothの圏外にあったり、充電ケースの中でスリープ状態だったり、バッテリーが切れていたりすると、iPhoneからの命令を受け取ることができません。
このような「オフライン」の状態の時に、サウンド再生を試みると「保留中」になるのです。
これは故障ではなく、iPhoneが「AirPodsがオンラインになったら、すぐに音を鳴らしますね」と命令を予約してくれている状態です。
もし誰かがあなたのAirPodsを拾ってケースの蓋を開けたり、Bluetoothの範囲内に戻ってきたりして再接続された瞬間に、予約されていた命令が実行されてサウンドが鳴り始めます。
ですから、「保留中」と表示されても諦めずに、AirPodsがオンラインになる可能性を待つことが大切です。
最後の場所しか表示されない時の考え方
「探す」アプリで表示される「最後の場所」は、AirPodsの現在の位置ではなく、あくまでiPhoneとの通信が途切れた最終地点です。
AirPodsはリアルタイムで追跡できないため、この「最後の場所」の情報が、紛失したAirPodsを探すための最も重要な手がかりになります。
この位置情報は、以下のようなタイミングで記録されたものです。
- AirPodsがiPhoneのBluetooth接続範囲(約10m)から外れた瞬間
- AirPodsのバッテリー残量がゼロになった瞬間
- AirPodsが充電ケースに入れられ、蓋が閉まった瞬間
例えば、地図上に表示された「最後の場所」が自宅の住所になっているとします。
その場合、AirPodsは家の中にある可能性が非常に高いと考えられます。
ソファのクッションの隙間や、昨日着ていた上着のポケットの中、カバンの底などを重点的に探してみましょう。
もし「最後の場所」が最寄り駅だったら、駅のホームのベンチや、構内のどこかに置き忘れてきたのかもしれません。
このように、「最後の場所」を起点として、その後の自分の行動ルートを思い返していくことが、発見への近道になります。
AirPodsの「探す」で位置情報が更新されない時の具体的な対処法
- まず確認すべきiPhone側の必須設定項目一覧
- 「探す」ネットワークをオンにするメリットと設定方法
- リアルタイムで位置情報を更新させるための条件とは
- 紛失モードを有効にする手順とできること
- AirPods Pro (第2世代) ならケースだけでも探せる?
- 片耳だけ見つからない時の探し方のコツ
まず確認すべきiPhone側の必須設定項目一覧
AirPodsの「探す」機能がうまく使えない時は、まずペアリングしているiPhone側の設定を確認してみましょう。
「探す」機能は、iPhoneの様々な設定が正しくオンになっていて初めて、その能力を最大限に発揮してくれます。
どれか一つでもオフになっていると、位置情報が更新されなかったり、機能が制限されたりする原因になります。
失くしてしまって焦る気持ちはわかりますが、一度深呼吸して、以下の項目がすべて有効になっているかチェックしてみてください。
- Bluetoothがオンになっているか
「設定」→「Bluetooth」でスイッチがオン(緑色)になっていることを確認します。 - 「iPhoneを探す」がオンになっているか
「設定」→[一番上の自分の名前]→「探す」→「iPhoneを探す」のスイッチがオンになっているか確認します。 - 「“探す”ネットワーク」がオンになっているか
上記と同じ画面にある「“探す”ネットワーク」のスイッチも必ずオンにしておきましょう。 - 位置情報サービスがオンになっているか
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」のスイッチがオンになっていることを確認します。
これらの設定は、AirPodsを探すための生命線です。
万が一の時に備えて、普段からすべてオンにしておくことを強くおすすめしますよ。
「探す」ネットワークをオンにするメリットと設定方法
iPhoneの設定にある「“探す”ネットワーク」は、必ずオンにしておくべき、とても重要な機能です。
これをオンにしておくと、たとえAirPodsがBluetoothの範囲外にあってオフライン状態でも、見つかる可能性がぐんと高まります。
「“探す”ネットワーク」とは、世界中にある数億台のiPhoneやiPad、MacなどのAppleデバイスがお互いに助け合って、なくした持ち物を探してくれる仕組みのことです。
あなたのAirPodsがオフラインでも、近くを通りかかった他人のiPhoneなどがその信号を検知し、位置情報をあなただけに匿名で安全に知らせてくれます。
もちろん、他人の位置情報やあなたのプライバシーは、Appleによって固く守られているので安心してくださいね。
この便利な機能の設定方法は、以下の通りです。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 一番上に表示されている、自分の名前の部分をタップしてください。
- メニューの中から「探す」を選択します。
- 次に、「iPhoneを探す」という項目をタップしましょう。
- 「“探す”ネットワーク」の右側にあるスイッチをタップして、オン(緑色)にします。
特に外出先でAirPodsを失くしてしまった場合に、この機能がオンになっているかどうかが運命の分かれ道になることもあります。
まだ設定していない方は、今すぐにオンにしておきましょう。
リアルタイムで位置情報を更新させるための条件とは
「探す」アプリの地図上で、AirPodsの位置が自分の動きに合わせてリアルタイムで更新されるのには、いくつかの条件があります。
AirPods自体にGPSは入っていないので、常にiPhoneと密に連携している必要があるんです。
家の中でどこに置いたか思い出せない時などに、このリアルタイム追跡ができると非常に便利ですよね。
リアルタイムで位置情報を更新させるためには、以下の条件をすべて満たしている必要があります。
- AirPodsが充電ケースから取り出されていること。
- AirPods本体のバッテリーが十分に充電されていること。
- ペアリングしているiPhoneのBluetooth設定がオンになっていること。
- AirPodsがiPhoneのBluetooth接続が届く範囲内(およそ10メートル以内)にあること。
これらの条件が一つでも欠けていると、リアルタイムでの追跡はできなくなり、最後に接続が切れた場所が表示されるだけになります。
逆に言えば、家の中でAirPodsが見当たらない時に、これらの条件を満たしていれば「サウンドを再生」機能が使えます。
音を鳴らすことで、ソファの隙間やカバンの中など、思わぬ場所から見つけ出すことができますよ。
紛失モードを有効にする手順とできること
もしAirPodsを外出先で失くしてしまい、すぐに見つかりそうにない場合は、「紛失モード」を有効にしましょう。
これは、AirPodsを本格的に失くしてしまった時に使う、いわば最終手段とも言える重要な機能です。
紛失モードを有効にすると、主に3つのことができるようになります。
- 位置情報の更新を通知
あなたのAirPodsが「“探す”ネットワーク」によって発見された際に、あなたのiPhoneに通知が届きます。 - 拾ってくれた人へのメッセージ表示
あなたの電話番号やメッセージを設定しておくと、拾った人がAirPodsを自分のiPhoneに近づけた時に、その情報が相手の画面に表示されます。親切な人が見つけてくれる可能性が高まりますね。 - ペアリングのロック
あなたのApple IDとAirPodsが紐付けられ、他の人が勝手に使おうとしてもペアリングできないようにロックがかかります。
紛失モードを有効にする手順は簡単です。
- iPhoneで「探す」アプリを開きます。
- 画面下の「デバイスを探す」タブを選び、リストからあなたのAirPodsをタップします。
- 下にスクロールして、「紛失としてマーク」の項目にある「有効にする」をタップしてください。
- 画面の指示に従って操作を進め、連絡先などを入力すれば設定完了です。
なくしたと判断したら、悪用を防ぐためにも、すぐにこのモードを有効にすることをおすすめします。
AirPods Pro (第2世代) ならケースだけでも探せる?
お使いのモデルがAirPods Pro (第2世代) であれば、充電ケース単体でも「探す」機能を使って見つけることが可能です。
これは、他のモデルにはない、AirPods Pro (第2世代)だけの特別な機能なんですよ。
従来のモデルでは、AirPodsがケースに入っていると探すのが非常に困難でしたが、このモデルではその弱点が大きく改善されました。
その秘密は、充電ケースに搭載された「U1チップ」と「内蔵スピーカー」にあります。
このおかげで、以下のような探し方ができるようになりました。
- 正確な場所を見つける
U1チップを内蔵したiPhone(iPhone 11以降)を使っている場合、「探す」アプリでケースまでの正確な方向と距離を矢印で示してくれます。まるで宝探しのように、ケースに近づいていくことができますよ。 - ケースから音を鳴らす
ケースに内蔵されたスピーカーから音を鳴らすことができます。カバンの中や部屋のどこかにある場合でも、音を頼りに場所を特定しやすくなります。
もしケースごとAirPodsを失くしてしまっても、この機能があれば見つけられる可能性がぐんと上がります。
AirPods Pro (第2世代)をお使いの方は、この強力な機能をぜひ覚えておいてくださいね。
片耳だけ見つからない時の探し方のコツ
「ケースはあるのに、片耳だけが見当たらない…」そんな時も、落ち着いて探せば大丈夫です。
「探す」アプリには、左右のイヤホンをそれぞれ個別に探すための、とても便利な機能が備わっています。
片耳だけをなくしてしまった時は、まず手元に残っている方のイヤホンを、一度充電ケースの中に戻して蓋を閉じてください。
こうすることで、なくした方のイヤホンだけにターゲットを絞って、効率的に探すことができます。
具体的な探し方のコツは、以下の手順です。
- iPhoneで「探す」アプリを起動します。
- 下のメニューから「デバイスを探す」を選び、リストから自分のAirPodsをタップしてください。
- 地図が表示されたら、「サウンドを再生」のボタンをタップします。
- すると、画面の右下に「L」(左)と「R」(右)というボタンが表示されるはずです。
- なくしてしまった方のボタン(例えば左耳なら「L」)をタップしましょう。
これで、なくした方のイヤホンからだけ「ピピピッ」という電子音が鳴り始めます。
音はそれほど大きくないので、テレビなどを消して部屋を静かにし、耳を澄ませながら音のする方へ近づいていくのがポイントです。
ソファのクッションの下やベッドの隙間など、思わぬところから音が聞こえてくるかもしれませんよ。
AirPodsの「探す」で位置情報が更新されない時のまとめ
- 位置情報が更新されないのは、AirPodsがiPhoneとの接続が切れた最後の場所を示しているためです。
- オフラインと表示されるのは、充電切れやBluetooth圏外が主な原因です。
- 多くのモデルはケースに入っていると探せませんが、AirPods Pro (第2世代)は例外です。
- iPhone側の「“探す”ネットワーク」をオンにしておくと、見つかる可能性が上がります。
- リアルタイムで位置情報を更新させるには、AirPodsがBluetooth圏内にある必要があります。
- すぐに見つからない時は、他の人が使えないように「紛失モード」を有効にしましょう。
- 片耳だけ見つからない時は、「サウンドを再生」機能で左右個別に探せます。