+295の電話はどこの国?ワン切り詐欺の手口と出てしまった時の正しい対処法

「+295」から始まる電話は、西アフリカのトーゴ共和国からかかってくる国際ワン切り詐欺の可能性が非常に高いです。

心当たりのない不審な着信に、どう対応すべきか戸惑うかもしれません。

この記事では、そのような電話の目的や具体的な手口を明らかにします。

万が一電話に出てしまった場合や、かけ直してしまった場合の安全な対処法も分かります。

冷静に対応し、高額請求などの被害に遭わないための知識を身につけましょう。

目次

+295の電話はどこの国から?その目的と手口を解説

 国番号295は西アフリカのトーゴ共和国

「+295」から始まる電話番号は、西アフリカに位置するトーゴ共和国のものです。

トーゴ共和国は、東にベナン、北にブルキナファソ、西にガーナと国境を接しており、南はギニア湾に面しています。

公用語はフランス語で、その他にエウェ語やカビエ語などが使われています。

日本の外務省のデータによると、面積は約5.7万平方キロメートルで、日本の約7分の1ほどの大きさです。

人口は約930万人(2023年時点)で、首都はロメという都市になります。

「トーゴ」という国名は、現地の言葉で「川辺の村」を意味しています。

かつてドイツの植民地だった歴史があり、その後フランスの統治を経て1960年に独立しました。

そのため、今でもフランス語が公用語として使われているのです。

もし、あなたの知り合いにトーゴ共和国の関係者がいないのであれば、この番号からの着信は詐欺の可能性が非常に高いと考えられます。

最近、このような見慣れない国際電話番号を使った「国際ワン切り詐欺」が増えているため、注意が必要です。

国際ワン切り詐欺の目的とは

国際ワン切り詐欺の主な目的は、あなたに電話を折り返させることで、高額な国際通話料を発生させ、その一部を詐欺グループが得ることです。

詐欺グループは、海外の特定の通信事業者と手を組んでいると考えられています。

そして、私たちが折り返し電話をかけることで発生した通話料の一部が、キックバックとして詐欺グループに渡る仕組みになっているのです。

つまり、通話時間が長ければ長いほど、詐欺グループの利益は大きくなります。

この手口は、まず無作為にたくさんの電話番号へ「ワン切り」と呼ばれる、数回だけコールしてすぐに切る電話をかけます。

着信履歴を残すことで、「誰からの電話だろう?」と気になった人が折り返してくるのを待っているのです。

最近では、IP電話(050から始まる番号)の取得に本人確認が厳格化されたため、規制の緩い国際電話番号が詐欺に悪用されるケースが増加しています。

彼らは、自動で大量に電話を発信できるシステムを使っているとみられており、誰にでもかかってくる可能性があります。

考えられる詐欺の具体的な手口

国際ワン切り詐欺には、いくつかの典型的な手口が存在します。

最も一般的なのは、数回だけコール音を鳴らしてすぐに電話を切り、着信履歴を残して折り返しを待つというシンプルなものです。

これは、相手に「重要な電話かもしれない」と思わせて、かけ直させることを狙っています。

もし折り返してしまうと、自動音声が流れてきて、意図的に通話時間を引き延ばされることがあります。

例えば、「しばらくお待ちください」といったアナウンスや、無音の状態が続くなどです。

これは、少しでも長く通話させることで、より高額な通話料を請求するための手口です。

その他にも、架空料金請求詐欺やサポート詐欺に誘導するケースも報告されています。

架空料金請求詐欺では、「有料サイトの未払い料金があります」といった自動音声を流し、金銭をだまし取ろうとします。

サポート詐欺の場合は、「あなたのスマートフォンがウイルスに感染しました」といった偽の警告で不安を煽り、記載された番号に電話をかけさせて金銭を要求する手口です。

いずれの手口も、私たちの不安や好奇心につけ込む巧妙なものなので、注意深く対応する必要があります。

折り返し電話をかけるとどうなる?

もし、+295のような不審な国際電話に折り返してしまうと、いくつかのリスクに直面する可能性があります。

まず考えられるのが、高額な国際通話料金の請求です。

詐欺グループは、私たちが折り返した電話を意図的に長引かせようとします。

例えば、自動音声ガイダンスを流したり、無音の状態を続けたりすることで、知らず知らずのうちに通話時間が長くなり、高額な料金が発生する仕組みです。

さらに、一度折り返してしまうと、「この電話番号は現在使われていて、反応がある」と詐欺グループに認識されてしまいます。

その結果、あなたの電話番号が「カモリスト」のようなものに登録され、今後さらに多くの迷惑電話や詐欺電話がかかってくるようになる二次被害につながる恐れがあるのです。

実際に、一度折り返したことで、さまざまな国の番号から何度も着信が来るようになったという事例も報告されています。

また、電話口で個人情報を聞かれたり、別の詐欺サイトへ誘導されたりする危険性もゼロではありません。

好奇心からついかけ直してしまう気持ちも分かりますが、その先には様々なリスクが潜んでいることを忘れないでください。

発生しうる高額な国際電話の料金

実際に+295の番号、つまりトーゴ共和国へ国際電話をかけた場合、どのくらいの料金がかかるのでしょうか。

日本の主要な携帯キャリアのウェブサイトで公開されている情報を見ると、その料金は決して安くはありません。

例えば、ある通信会社の料金表では、日本からトーゴへ電話をかけた場合の通話料は、30秒あたり100円以上かかる場合があります。

もし、詐欺グループの手口にはまり、10分間通話し続けたと仮定すると、単純計算で2,000円以上の高額な料金が発生してしまう可能性も考えられます。

詐欺グループは、自動音声などで巧みに通話時間を引き延ばそうとするため、気づいた時には高額になっているというケースも少なくありません。

また、注意したいのは、相手が留守番電話に接続されただけでも通話料が発生する場合があることです。

「誰も出なかったから大丈夫」と安心していると、後から思いがけない請求が来て驚くことになりかねません。

このようなリスクを避けるためにも、心当たりのない国際電話番号には絶対に折り返さないことが最も重要です。

高額な料金を支払うことにならないよう、くれぐれも注意してくださいね。

SMS(ショートメール)が届いた場合の注意点

電話だけでなく、「+295」のような国際電話番号からSMS(ショートメール)が届くケースもあります。

この場合も、電話と同様に細心の注意が必要です。

SMSの本文には、URLが記載されていることがよくあります。

そのURLを安易にクリックしてしまうと、フィッシングサイトに誘導される危険性が非常に高いです。

フィッシングサイトとは、本物の企業やサービスそっくりの偽サイトのことで、あなたの個人情報(ID、パスワード、クレジットカード情報など)を盗み出すことを目的としています。

もし情報を入力してしまうと、不正利用されたり、他の犯罪に悪用されたりする可能性があります。

また、URLをクリックしただけで、スマートフォンがウイルスに感染してしまう「ワンクリック詐欺」の被害に遭うことも考えられます。

ウイルスに感染すると、スマホ内の情報を抜き取られたり、遠隔操作されたりする危険性があります。

不審なSMSが届いた場合の対処法は、とにかく「無視すること」が基本です。

URLは絶対にクリックせず、記載されている電話番号にも連絡しないようにしてください。

そして、メッセージ自体を削除してしまうのが最も安全な対応と言えるでしょう。

トーゴへ国際電話をかける際の正しい方法

もし、詐欺などではなく、本当にトーゴ共和国にいる知人や取引先に用事があり、国際電話をかける必要がある場合は、正しい手順で電話をかけましょう。

日本からトーゴへ国際電話をかけるには、いくつかのダイヤル方法があります。

まず、利用する電話会社の国際電話サービス識別番号(例:001や0033など)をダイヤルします。

次に、国際電話であることを示す「010」を押します。

続いて、トーゴの国番号である「228」を入力してください。

最後に、相手の電話番号をダイヤルしますが、このとき、相手の市外局番の最初の「0」は省略するのが一般的です。

まとめると、以下のようになります。

  1. 電話会社のサービス識別番号
  2. 「010」(国際電話識別番号)
  3. 「228」(トーゴの国番号)
  4. 相手の電話番号(最初の0は除く)

スマートフォンの場合は、サービス識別番号や「010」の代わりに、「+」記号を使うことで簡単に国際電話をかけることができます。

キーパッドで「0」を長押しすると「+」が表示されるので、そのあとに国番号「228」と相手の電話番号を続けて入力すれば発信できます。

正しいかけ方を知っておくことで、いざという時に慌てず対応できますね。

+295の電話に出てしまった場合に取るべき正しい対処法

心当たりがない番号への基本的な対応

心当たりのない国際電話番号から着信があった場合、最も基本的で重要な対応は「出ない、かけ直さない、そして無視する」ことです。

特に「+295」のように、普段まったく関わりのない国からの電話は、国際ワン切り詐欺の可能性が非常に高いと考えられます。

まず、電話には出ないでください。

着信音が鳴っても、慌てて応答する必要は全くありません。

もし電話に出てしまっても、すぐに切れば大きな被害につながる可能性は低いです。

次に、着信履歴が残っていても、絶対に折り返しの電話をかけないようにしましょう。

詐欺グループの目的は、あなたに折り返させて高額な通話料を発生させることです。

好奇心や「大事な用件かもしれない」という不安からかけ直してしまうと、相手の思うツボです。

そして、一度かかってきた番号は、しつこく何度もかかってくることがありますが、動じずに無視を貫くことが大切です。

可能であれば、後述する着信拒否の設定をすることも有効な対策となります。

まずは冷静に、「出ない、かけ直さない」を徹底してください。

着信を無視しても問題ない?

はい、心当たりのない「+295」からの着信は、無視しても全く問題ありません。

むしろ、無視することが最も安全で正しい対処法です。

「重要な連絡だったらどうしよう」と不安に思う気持ちも分かりますが、本当に大切な用件であれば、電話以外の方法で連絡が来たり、留守番電話にメッセージを残したりするはずです。

ワン切りで何のメッセージも残さないような相手は、明らかに不審です。

詐欺グループは、無差別に大量の電話番号に発信しているため、あなたが電話に出なくても、すぐに次のターゲットに電話をかけるだけです。

あなたが無視したことで、何か不利益を被ることはまず考えられません。

むしろ、電話に出てしまったり、折り返してしまったりする方が、前述したような高額請求や個人情報流出のリスクにさらされることになります。

迷惑電話や詐欺電話は、相手にしないことが一番の対策です。

着信履歴が残っていても気にせず、冷静に無視を続けてください。

何度もかかってきてしつこい場合は、スマートフォンの着信拒否機能を活用して、その番号からの着信をブロックすると良いでしょう。

電話に出てしまった場合の危険性

もし、うっかり「+295」からの電話に出てしまった場合でも、すぐに電話を切れば高額な料金が発生する可能性は低いです。

日本の携帯電話会社と契約している場合、海外からの電話に日本国内で応答しただけでは、基本的に通話料はかかりません。

通話料は発信者側が負担する仕組みになっているためです。

しかし、電話に出てしまったことによるリスクはゼロではありません。

まず、相手と会話をしてしまうと、詐欺師の巧みな話術に騙されて、個人情報を話してしまったり、金銭をだまし取られたりする危険性があります。

また、応答したことで「この電話番号は現在使われている」と詐欺グループに知られてしまいます。

その結果、あなたの電話番号が詐欺のターゲットリストに載ってしまい、今後、別の番号からも含めて迷惑電話が頻繁にかかってくるようになる可能性があります。

電話に出てしまったら、相手が何か話していても、無言であっても、すぐに通話を終了させることが重要です。

そして、その番号からの着信には二度と出ないようにし、不安であれば着信拒否設定を行いましょう。

iPhoneでの着信拒否をする設定方法

しつこくかかってくる不審な国際電話は、iPhoneの機能を使って着信を拒否することができます。

特定の手順で簡単に設定できるので、ぜひ活用してください。

以下に、特定の電話番号を着信拒否する手順を説明します。

  1. まず、「電話」アプリを開きます。
  2. 画面下部にある「履歴」をタップして、着信履歴の一覧を表示させます。
  3. 着信を拒否したい電話番号の右側にある「i」マーク(インフォメーションマーク)をタップします。
  4. 画面を下にスクロールしていくと、「この発信者を着信拒否」という赤い文字の項目がありますので、これをタップします。
  5. 最後に確認画面が表示されるので、「連絡先を着信拒否」をタップすれば設定完了です。

この設定を行うと、その電話番号からの電話、メッセージ(SMS/MMS)、FaceTimeの着信がすべて拒否されます。

相手には、話し中のような状態が続くか、留守番電話に接続されますが、あなたのiPhoneに着信通知が来ることはありません。

何度もかかってくる迷惑な番号は、この方法でブロックしてしまいましょう。

Androidでの着信拒否をする設定方法

Androidのスマートフォンでも、もちろん着信拒否の設定が可能です。

機種によって若干操作方法が異なる場合がありますが、基本的な流れは同じです。

ここでは、一般的な設定手順を紹介します。

  1. まず、「電話」アプリ(通話アプリ)を起動します。
  2. 着信履歴の画面を開き、拒否したい電話番号を探します。
  3. その電話番号を長押しするか、番号の横にあるメニューアイコン(点が縦に3つ並んだアイコンなど)をタップします。
  4. 表示されたメニューの中から「ブロック」や「着信拒否」、「迷惑電話として報告」といった項目を選択します。
  5. 確認メッセージが表示されたら、「ブロック」や「OK」をタップして完了です。

また、電話アプリの設定メニューから、より詳細な設定ができる場合もあります。

例えば、「設定」から「ブロック中の電話番号」や「通話のブロック」といった項目に進み、「不明な発信者」からの着信をすべて一括で拒否する設定も可能です。

お使いのスマートフォンの取扱説明書などを確認し、迷惑な国際電話をシャットアウトしてしまいましょう。

迷惑電話対策アプリを利用するのも一つの有効な手段です。

警察の相談窓口(#9110)への連絡

もし、不審な電話によって金銭的な被害に遭ってしまったり、しつこい着信に身の危険を感じたりするなど、不安な状況が続く場合は、一人で抱え込まずに専門の窓口に相談することが大切です。

警察では、緊急の事件や事故対応の「110番」とは別に、相談専用の窓口として「#9110」という全国共通の電話番号を設けています。

「#9110」に電話をかけると、その地域を管轄する警察本部の相談窓口につながり、専門の相談員が対応してくれます。

国際電話詐欺の手口について情報提供したり、今後の対応についてアドバイスをもらったりすることができます。

相談内容によっては、消費生活センターや法テラスなど、より専門的な機関を紹介してもらうことも可能です。

通話料はかかりますが、受付時間は平日の日中(午前8時30分~午後5時15分など、各都道府県警察で異なる)に設定されていることが多いです。

詐欺の被害は、迅速な相談が解決への第一歩です。

少しでも不安を感じたら、ためらわずに「#9110」へ電話をかけてみましょう。

不審な国際電話を未然に防ぐための対策

不審な国際電話による被害を未然に防ぐためには、日頃からいくつかの対策を意識しておくことが重要です。

まず最も効果的なのは、海外と電話でやり取りする用事がなければ、お使いの通信キャリアに連絡して「国際電話の発着信休止」を申し込むことです。 これにより、海外からの電話がかかってこなくなり、誤って高額な通話料が発生するリスクを根本から断つことができます。

次に、スマートフォンの設定を見直しましょう。 知らない番号からの着信を通知しないように設定したり、迷惑電話を自動でブロックしてくれるアプリを導入したりするのも非常に有効です。

また、インターネット上のサービスに安易に電話番号を登録しないことも大切です。 懸賞サイトやよく知らないアプリに個人情報を入力すると、その情報が流出し、迷惑電話のリストに載ってしまう可能性があります。

日頃から、自分の個人情報を守る意識を持つことが、結果的に詐欺被害を防ぐことにつながります。

これらの対策を組み合わせることで、不審な国際電話のリスクを大幅に減らすことができますので、ぜひ実践してみてください。

+295の電話まとめ

  • 「+295」は西アフリカに位置するトーゴ共和国からの電話を示す国番号です。
  • 着信の目的は、折り返し電話を狙った「国際ワン切り詐欺」がほとんどです。
  • 心当たりのない不審な電話は「無視する」「かけ直さない」が基本的な対処法となります。
  • もし電話に出てしまっても、すぐに切れば高額な通話料金は発生しにくいです。
  • 折り返し電話をすると、詐欺目的で設定された高額な国際通話料金を請求されます。
  • しつこい着信には、iPhoneやAndroidの「着信拒否」機能で対応するのが有効です。
  • 不審なSMSや、被害に遭った場合の相談は警察相談専用電話「#9110」へ連絡しましょう。
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