iPhoneで撮影した動画は、特別なアプリなしで、標準の「写真」アプリだけで簡単に左右反転できます。
インカメラで撮った鏡文字の修正はもちろん、インスタのストーリーやリール用の動画編集にも役立ちます。
この記事では、iPhoneの標準機能を使った基本的な反転方法から、無料アプリ「CapCut」を使った応用テクニックまで、分かりやすく手順を解説します。
画質を落とさずに保存するコツや、反転できない時の対処法も紹介。
動画の一部分だけを反転させるといった、一歩進んだ編集方法もわかります。
iPhoneで動画を反転させる方法はアプリなしの標準機能でできる
- 標準の「写真」アプリだけで左右反転する手順
- インカメラで撮影した鏡文字を直す設定方法
- 動画を上下反転させる場合の操作
- 反転させた動画を画質を落とさずに保存するには
- 標準機能で動画を反転できない時の確認事項
標準の「写真」アプリだけで左右反転する手順
iPhoneに入っている動画は、特別なアプリをインストールしなくても、元々ある「写真」アプリの機能だけで簡単に左右反転させることができます。
インカメラで撮影した動画が、鏡に映したように左右逆になってしまうのを直したい時などにとても便利ですよ。
操作はとてもシンプルなので、すぐに試せます。
具体的な手順は、以下の通りです。
- まず、iPhoneのホーム画面から「写真」アプリを開きます。
- アルバムの中から、左右を反転させたい動画を選んでタップしてください。
- 動画が表示されたら、画面の右上にある「編集」という文字をタップします。
- 編集画面に切り替わったら、画面の下に並んでいるアイコンの中から、一番右にある「切り取り」アイコン(四角形に矢印がついたような形)を選びましょう。
- すると、画面の左上に新しいアイコンが2つ表示されます。そのうちの左側、三角形が左右に向かい合っているようなアイコンが「左右反転」ボタンです。これをタップしてください。
- 動画の左右がパッと入れ替わったら、画面右下にある黄色いチェックマークの「完了」ボタンを押して保存します。
この方法なら、いつでも元の状態に戻せるので安心です。
もし間違えてしまっても、もう一度編集画面を開いて「元に戻す」をタップすれば、すぐにオリジナル動画の状態に戻せます。
インカメラで撮影した鏡文字を直す設定方法
iPhoneのインカメラ(内側のカメラ)で自撮り動画を撮ると、背景にある文字が逆さまに映ってしまう「鏡文字」の状態になりますよね。
実はこれ、撮影した後に編集で直すだけでなく、撮影する前の設定を変えておくだけで解決できるんです。
あらかじめ設定しておけば、これからの自撮りは自動で正しい向きで保存されるようになりますよ。
設定方法は、以下の通りとても簡単です。
- iPhoneのホーム画面にある「設定」アプリ(歯車のアイコン)を開きます。
- メニューを下にスクロールしていき、「カメラ」という項目を探してタップします。
- カメラの設定画面が表示されたら、「構図」という欄にある「前面カメラを左右反転」というスイッチを見つけてください。
- このスイッチをタップして、オン(緑色)の状態にします。
たったこれだけの設定で、今後はインカメラで撮影しても、保存される動画は自動的に左右が補正され、他の人から見た時と同じ正しい向きになります。
ただし、すでに撮影してしまった動画にはこの設定は適用されないので、その場合は前に紹介した「写真」アプリの編集機能を使って手動で反転させてくださいね。
ダンスの振り付けの確認など、鏡のままの映像を見たい場合は、この設定をオフにしておくと便利です。
動画を上下反転させる場合の操作
動画の左右を反転させるのはiPhoneの標準機能でできますが、「上下反転」させたい場合は少し話が違ってきます。
結論から言うと、iPhoneに元から入っている「写真」アプリの機能だけでは、動画を上下にひっくり返すことはできません。
この操作をしたい場合は、無料の動画編集アプリの力を借りる必要があります。
「写真」アプリの編集画面にあるのは、90度ずつ回転させるボタンと、左右を反転させるボタンだけなのです。
もし、厳密な上下反転ではなく、動画をぐるっと180度回転させたいだけであれば、標準機能でも対応できます。
その手順はこちらです。
- 「写真」アプリで動画を選び、「編集」→「切り取り」アイコンの順にタップします。
- 画面の左上にある、四角形に回転矢印がついた「回転」ボタンを2回タップしてください。
1回タップすると90度、もう1回タップすると180度回転し、動画の上下が逆さまの状態になります。
これで十分な場合も多いかもしれません。
しかし、鏡のように上下を入れ替えたい場合は、「CapCut」や「VLLO」といった無料の動画編集アプリをApp Storeからダウンロードして使うのがおすすめです。
これらのアプリなら、ボタン一つで簡単に上下反転ができますよ。
反転させた動画を画質を落とさずに保存するには
せっかく撮ったきれいな動画、編集で画質が悪くなってしまったらショックですよね。
iPhoneに標準で入っている「写真」アプリを使って反転させた場合、画質の心配はほとんどいりません。
元の動画のクオリティを保ったまま、きれいに保存されるように作られています。
Appleの純正アプリは、編集しても画質が劣化しにくいように設計されているので安心してください。
しかも、いつでも元の状態に戻せる「非破壊編集」という方式なので、気軽に試すことができますよ。
一方で、App Storeからダウンロードする無料の動画編集アプリを使う場合は、少し注意が必要です。
アプリによっては、無料で保存できる動画の画質に上限が決められていることがあります。
例えば、「720p」という画質までしか無料で書き出せず、それ以上の高画質(1080pや4Kなど)で保存するには有料プランへの登録が必要、といったケースです。
もし無料アプリで編集する際は、動画を保存(書き出し)する時の設定画面をよく確認しましょう。
「解像度」や「フレームレート」といった項目があれば、できるだけ元の動画と同じ数値を選ぶのが、画質を落とさないコツです。
画質の劣化が心配な方は、まずはiPhone標準の「写真」アプリで反転編集を試してみるのが、一番手軽で確実な方法と言えます。
標準機能で動画を反転できない時の確認事項
iPhoneの「写真」アプリで動画を反転させようとしても、なぜかうまくいかないことがあります。
その場合、考えられる原因は主に2つです。お使いのiPhoneのiOSバージョンが古いか、動画ファイルそのものに何か問題があるのかもしれません。
まず確認してほしいのが、iOSのバージョンです。
実は、動画の反転機能は「iOS 13」というバージョンから追加された機能なのです。
そのため、お使いのiPhoneがそれより古いバージョンのままだと、編集画面に反転させるためのボタン自体が表示されません。
バージョンは以下の手順で確認できます。
- 「設定」アプリを開き、「一般」→「情報」の順にタップします。
- 「システムバージョン」の数字が「13.0」より小さい場合は、アップデートが必要です。
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から、最新のバージョンに更新しましょう。
もしiOSが最新なのに反転できない場合は、動画ファイルが原因かもしれません。
他の動画なら問題なく編集できるか試してみてください。
特定の動画だけがうまくいかないなら、そのファイルが破損している可能性があります。
また、LINEなど他のアプリから保存した動画だと、うまく編集できないケースも稀にあります。
そんな時は、一度iPhoneを再起動してみるのもおすすめです。システムの一時的な不具合が解消されて、あっさり直ることもありますよ。
iPhoneで動画を反転させる方法として便利な無料アプリと応用テクニック
- 無料アプリ「CapCut」を使った反転編集の手順
- Apple純正の「iMovie」での反転のやり方
- 動画内の文字も一緒に反転させる際の注意点
- インスタのストーリーやリール用に動画を反転させるテクニック
- TikTokに投稿する動画を反転させるには
- スローモーション動画を反転させる場合のポイント
- 動画の一部分だけを反転させる編集は可能?
無料アプリ「CapCut」を使った反転編集の手順
iPhoneの標準機能だけではできない「上下反転」や、より細かい編集をしたい時には、無料の高機能動画編集アプリ「CapCut(キャップカット)」がとても役立ちます。
多くのインフルエンサーも利用している人気のアプリで、操作も直感的でわかりやすいのが特徴です。
CapCutを使えば、左右反転も上下反転も、ほんの数タップで完了しますよ。
左右反転させる場合の基本的な手順はこちらです。
- まず、App Storeから「CapCut」をインストールし、アプリを開きます。
- 「新しいプロジェクト」をタップして、編集したい動画をカメラロールから選び、「追加」を押します。
- 動画がタイムライン(画面下の編集スペース)に読み込まれたら、その動画のクリップ部分を一度タップして選択状態にします(白い枠で囲まれます)。
- 画面下に表示されるメニューの中から、「編集」というアイコンを探してタップします。
- さらに表示されるメニューの中から、「ミラーリング」という項目をタップしてください。
これだけで、動画の左右が瞬時に反転します。
上下を反転させたい場合は、「ミラーリング」の隣にある「回転」を2回タップすれば、180度ひっくり返せます。
CapCutは無料で使える機能が非常に多く、画質の劣化も少ないため、クオリティにこだわりたい方にもおすすめです。
Apple純正の「iMovie」での反転のやり方
iPhoneユーザーにはおなじみの、Apple純正の無料動画編集アプリ「iMovie」。
これを使って動画を反転させたいと考える方もいるかもしれません。
しかし結論から言うと、iMovieには動画の左右をワンタップで反転させるような、直接的な「反転(ミラーリング)」機能は搭載されていません。
そのため、左右を反転させたいという目的であれば、標準の「写真」アプリや、他の無料編集アプリを使った方がはるかに簡単でスピーディです。
ただし、iMovieでも工夫次第で「180度回転」させることはできます。
その方法は少し独特で、プレビュー画面の動画を直接指で操作します。
- iMovieで動画を読み込み、タイムラインでクリップを選択します。
- プレビュー画面に表示されている動画の上に、指を2本置いて、ひねるような動作をします(ピンチイン・アウトの要領です)。
- すると、動画の上に白い回転矢印が表示されます。
- この矢印をタップするたびに、動画が90度ずつ回転していきます。2回タップすれば、上下が逆さまの180度回転した状態になります。
このように、iMovieでの反転操作は少し手間がかかるのが正直なところです。
手軽に左右反転をしたい場合は、やはり「写真」アプリか「CapCut」の利用をおすすめします。
動画内の文字も一緒に反転させる際の注意点
動画を左右に反転させると、当然ながら映像の中に映っている文字もすべて一緒に反転してしまいます。
インカメラで撮った動画の「鏡文字」を直すのが目的なら問題ありませんが、もともと正しい向きで撮られた動画を反転させる場合は注意が必要です。
例えば、以下のようなものが読めなくなってしまいます。
- 背景に映り込んだお店の看板や標識
- 着ているTシャツやパーカーのロゴ
- 手に持っている本のタイトルや雑誌の表紙
演出として意図的に反転させるなら面白い効果を生みますが、そうでない場合は、映像の中に重要な文字情報が含まれていないか事前に確認することが大切です。
「この文字だけは正しい向きのままにしたい」といった高度な編集は、残念ながらiPhoneのアプリだけで行うのは非常に困難です。
そういった処理には、パソコンの本格的な動画編集ソフトが必要になります。
iPhoneで動画を反転させる際は、「映像全体が鏡のように入れ替わる」ということを念頭に置いておきましょう。
反転させることで、意図しない部分まで変わってしまわないか、一度チェックする癖をつけると失敗がなくなりますよ。
インスタのストーリーやリール用に動画を反転させるテクニック
Instagram(インスタグラム)のストーリーやリールに、反転させた動画を投稿したい時がありますよね。
特にダンス動画などは、見た人が振り付けを覚えやすいように、鏡の状態(ミラー)で投稿するのが親切です。
しかし、現在のところインスタのアプリ内には、アップロードする動画を反転させる機能は用意されていません。
そのため、インスタに投稿する前に、あらかじめiPhone側で動画を反転させておく必要があります。
一番簡単で手軽な方法は、以下の通りです。
- まず、iPhone標準の「写真」アプリ、または「CapCut」などの編集アプリを使って、投稿したい動画を左右反転させます。詳しい手順は、この記事の前半で解説した通りです。
- 反転させた動画を、カメラロールに保存します。
- インスタのアプリを開き、ストーリーまたはリールの作成画面に進みます。
- カメラロールから、先ほど保存した反転済みの動画を選択してアップロードします。
この手順を踏めば、簡単に見やすい反転動画を投稿できます。
インカメラで撮影して鏡文字になってしまった動画を直したい場合も、この方法で解決できますよ。
ひと手間加えるだけで、よりクオリティの高い投稿になるので、ぜひ試してみてくださいね。
TikTokに投稿する動画を反転させるには
人気の動画共有アプリ「TikTok」では、他のアプリを使わなくても、TikTokのアプリ内で簡単に動画を左右反転させることができます。
撮影後やアップロード後に編集できるので、非常に便利です。
特にダンス動画を投稿する際には、見た人が真似しやすいように反転(ミラー)機能を使うのが定番になっています。
その手順は、以下の通りです。
- TikTokのアプリを開き、画面下の「+」ボタンから動画を撮影するか、右下の「アップロード」からカメラロールの動画を選択します。
- 動画を選んだら、編集画面に進みます。
- 画面の右側に表示される編集ツールのアイコン一覧の中から、「編集」アイコン(ハサミのマークなど)を探してタップします。
- 画面下に新しい編集ツールが表示されるので、その中から「回転」という項目を選んでください。
- すると、「ミラーリング」というボタンが出てくるので、これをタップします。
これで動画の左右が入れ替わります。
編集が完了したら、あとは通常通りにキャプションをつけたりして投稿するだけです。
TikTok内で全ての作業が完結するので、外部のアプリを行き来する必要がなく、とてもスムーズに編集できます。
スローモーション動画を反転させる場合のポイント
iPhoneの面白い機能の一つである「スローモーション撮影」。
このスローモーションで撮影した動画も、通常の動画と同じように左右を反転させることが可能です。
一番安全で確実な方法は、やはりiPhoneに標準で入っている「写真」アプリの編集機能を使うことです。
基本的な手順は普通の動画と全く同じです。
- 「写真」アプリで、反転させたいスローモーション動画を選びます。
- 右上の「編集」をタップし、下のメニューから「切り取り」アイコンを選びます。
- 画面左上に出てくる「左右反転」ボタンを押せば完了です。
この方法なら、スローモーションの効果を保ったまま、きれいに左右だけを入れ替えることができます。
一つ注意したいのが、外部の動画編集アプリを使う場合です。
アプリによっては、スローモーション動画を読み込むと、その特殊な効果がリセットされてしまい、ただの通常速度の動画として扱われてしまうことがあります。
もし「CapCut」などのアプリでスローモーション動画を編集したい場合は、念のため、そのアプリがスローモーションに対応しているか確認するか、短い動画で一度テストしてから本番の編集に入ることをおすすめします。
動画の一部分だけを反転させる編集は可能?
動画全体ではなく、「この部分からこの部分まで」というように、特定の区間だけを反転させたい、という高度な編集をしたい時もありますよね。
残念ながら、iPhone標準の「写真」アプリでは、動画の一部分だけを選択して反転させることはできません。編集は動画全体に適用されます。
しかし、無料の高機能アプリ「CapCut」を使えば、この編集も簡単に実現できます。
「分割」という機能を使って、動画を切り分けるのがポイントです。
具体的な手順は、以下のようになります。
- CapCutで動画を読み込み、タイムラインに表示させます。
- 反転させたい場面の「開始地点」に再生ヘッド(白い縦線)を合わせます。そして、タイムラインの動画クリップをタップし、下のメニューから「分割」を選びます。
- 次に、反転させたい場面の「終了地点」に再生ヘッドを合わせ、再び「分割」をタップします。
- これで、動画が3つのクリップに分かれます。真ん中にある、反転させたい部分のクリップをタップして選択してください。
- 下のメニューから「編集」→「ミラーリング」をタップします。
これで、指定した一部分だけが左右反転した、面白い効果の動画が完成します。
映像にアクセントを加えたい時などに使えるテクニックなので、ぜひ挑戦してみてください。
動画を反転させる方法 iPhoneまとめ
- iPhone標準の「写真」アプリを使えば、特別なアプリなしで動画を左右反転できます。
- インカメラ撮影時の鏡文字は、カメラ設定で「前面カメラを左右反転」をオンにすれば自動で直せます。
- 動画の上下反転や一部分だけを反転させたい場合は、無料アプリ「CapCut」が便利です。
- インスタのストーリーやリール用に動画を反転させるには、投稿前にiPhone側で編集しておく必要があります。
- TikTokに投稿する動画は、アプリ内の編集機能で簡単に反転させることが可能です。
- 標準機能で編集すれば、スローモーション動画も画質を落とすことなく反転できます。
- iMovieには直接的な左右反転(ミラーリング)機能はないため、他の方法をおすすめします。