iPhoneの緊急SOSが勝手に作動する主な原因は、カバンやポケットの中でのボタンの誤操作や、「衝突事故検出」機能の誤作動です。
特に、寝てる間に無意識にiPhoneを圧迫したり、スキーやジェットコースターの衝撃を事故と誤検知したりするケースが多発しています。
この記事では、緊急SOSが勝手に作動してしまう仕組みから、今すぐ機能をオフにする具体的な設定方法までを解説します。
もし間違えて警察に発信してしまった場合の正しい対処法もわかります。
もう慌てずに済むよう、正しい知識を身につけて、便利なiPhoneの機能を安心して使いましょう。
iPhoneの緊急SOSが勝手に作動してしまう原因と対処法
- そもそも緊急SOSとはどんな仕組み?
- 勝手に作動する主な原因はこれ
- 寝てる間に意図せず作動してしまうケース
- 「衝突事故検出」で誤作動することも
- スキー場で誤作動が多発する理由
- Apple Watchが原因のパターン
- 間違えて警察に発信してしまった時の正しい対処法
- 緊急通報の履歴はどこで確認できる?
そもそも緊急SOSとはどんな仕組み?
iPhoneの緊急SOSは、もしもの時に、簡単な操作で素早く助けを呼ぶための機能です。
この仕組みは、ユーザーが危険な状況や緊急事態に陥った際、警察や消防へ自動で電話をかけ、同時にあらかじめ登録しておいた家族や友人へ現在地を知らせるというものです。
具体的には、以下の流れで機能します。
- 特定のボタン操作で起動
iPhoneのボタンを長押ししたり、すばやく5回押したりすることで、緊急SOSモードが起動します。 - カウントダウンの開始
大きな警告音とともに、画面にカウントダウンが表示され、緊急通報が始まるまでの秒読みがスタートします。 - 緊急機関への自動発信
カウントダウンが終わると、自動的にその地域の緊急通報用電話番号(日本では110番、119番、118番のいずれか)に電話をかけます。 - 緊急連絡先への通知
通話が終わると、あなたが事前に設定した緊急連絡先に対して、現在地情報を含んだテキストメッセージが自動で送信されます。
この機能は、事故で身動きが取れない時や、急な体調不良で声が出せない時など、一刻を争う場面で命を救う可能性のある、とても大切なセーフティネットです。
ただ、その手軽さから、意図しない時に作動してしまうこともあるんですね。
勝手に作動する主な原因はこれ
iPhoneの緊急SOSが勝手に作動してしまう主な原因は、ユーザーが意図していない、物理的なボタン操作によるものです。
カバンの中やポケットの中で、知らないうちにボタンが押されてしまうことがほとんどなんですね。
具体的な原因としては、以下のようなケースが挙げられます。
原因のパターン | 具体的な状況 |
---|---|
カバンやポケットでの圧迫 | 他の持ち物(鍵や財布など)に圧迫されて、サイドボタンや音量ボタンが偶然長押しされてしまう。 |
スマホケースとの相性 | ケースが硬すぎたり、ボタン部分の作りがタイトだったりすると、少しの力でボタンが押された状態になりやすい。 |
就寝中の無意識な操作 | 寝返りをうった際に、iPhoneを体の下敷きにしてしまい、ボタンを長時間押してしまう。 |
「衝突事故検出」の誤作動 | 激しい動き(ジェットコースターやスキーなど)を自動車事故だとiPhoneが誤って検知してしまう。 |
緊急SOSは、万が一の時でも確実に使えるように、比較的簡単な操作で起動するようにつくられています。
iPhone 8以降のモデルでは、「サイドボタンとどちらかの音量ボタンを同時に長押しする」か、「サイドボタンをすばやく5回連続で押す」ことで作動します。
この操作が、本人が全く意図しない形で偶然行われてしまうことが、勝手に作動するほとんどの理由です。
寝てる間に意図せず作動してしまうケース
夜中にiPhoneから突然大きな音が鳴り響いて飛び起きた、という経験があるなら、それは寝ている間に緊急SOSが作動してしまったのかもしれません。
この現象は、就寝中の無意識な体の動きによって、iPhoneのボタンが長時間圧迫されてしまうことが原因です。
特に、以下のような状況で起こりやすくなります。
- iPhoneをベッドの上に置いている
寝返りをうった拍子に、体や枕の下にiPhoneが潜り込んでしまい、サイドボタンと音量ボタンが同時に押された状態になってしまう。 - iPhoneを体に密着させている
アームバンドで腕に固定したまま寝たり、パジャマのポケットに入れていたりすると、体の向きを変えた時などにボタンが圧迫されることがあります。
こうした誤作動を防ぐためには、物理的にiPhoneと体を離すのが一番です。
就寝時は、ベッドサイドのテーブルなど、体が直接触れることのない場所にiPhoneを置くようにしましょう。
目覚ましのアラームとして使っている場合でも、手が届く範囲の少し離れた場所に置くだけで、誤作動のリスクはぐっと減らすことができます。
一番確実なのは、寝る前に電源を切ってしまうことです。
まずは、寝る時のiPhoneの置き場所を見直してみてください。
「衝突事故検出」で誤作動することも
iPhone 14以降のモデルをお使いの場合、「衝突事故検出」という機能が、勝手に緊急SOSを作動させる原因になることがあります。
この機能は、深刻な自動車事故をiPhoneが検知すると、自動で緊急通報を行ってくれるという、命を救うためのものです。
iPhoneに内蔵された、非常に高性能なセンサーたちが連携して機能します。
センサーの種類 | 検知する内容 |
---|---|
高重力加速度センサー | 衝突時の急激な速度変化(Gフォース) |
ジャイロスコープ | 車の向きの急な変化 |
マイク | 衝突音のような大きな音 |
気圧計 | エアバッグ作動時の車内の気圧変化 |
GPS | 高速移動からの急停止 |
これらの情報をiPhoneが総合的に分析し、「これは大変な事故だ!」と判断すると、自動で緊急SOSを発信する仕組みになっています。
しかし、この優れた機能が、時に自動車事故以外の激しい動きを誤って検知してしまうことがあるのです。
例えば、ジェットコースターに乗っている時や、スキーで激しく転んだ時などが、その典型的な例です。
本人は楽しく遊んでいるだけなのに、iPhoneが「事故発生!」と勘違いして、勝手に通報してしまうんですね。
スキー場で誤作動が多発する理由
冬にスキーやスノーボードを楽しんでいたら、iPhoneが勝手に119番に電話してしまった、という事例が全国のスキー場で多発しています。
これは、スキーやスノボでの転倒が、iPhone 14以降に搭載された「衝突事故検出」機能によって、自動車事故だと誤って認識されてしまうことが原因です。
なぜスキーでの転倒が事故と間違われるかというと、その動きが事故のパターンとよく似ているからです。
- 急な停止
滑走しているスピードから、転ぶことによって一瞬で動きが止まります。これが、事故による急ブレーキや衝突と似た動きだと判断されやすいのです。 - 強い衝撃
転んだ時に、体や硬い雪面にiPhoneを強く打ち付けます。この衝撃を、車が何かにぶつかった時のGフォースとしてセンサーが検知してしまいます。 - 不規則な動き
転倒する際には、体が回転したり、予期せぬ方向に投げ出されたりします。こうした動きも、事故の際の車の挙動として認識される要因となります。
この誤作動によって、本人はケガもなく無事なのに、救急隊が出動してしまうというケースが後を絶ちません。
これは、本当に助けを必要としている人への対応を遅らせることにも繋がりかねない、深刻な問題となっています。
スキーなどを楽しむ際は、iPhoneの設定を一時的に見直すなどの対策を考える必要があります。
Apple Watchが原因のパターン
iPhoneはカバンの中に入れたままなのに、勝手に緊急SOSが作動してしまった、という場合は、腕につけているApple Watchが原因かもしれません。
Apple Watchにも、ユーザーの安全を守るための優れた機能が搭載されており、それが意図せず作動することがあるのです。
Apple Watchには、主に2つの安全機能があります。
- 転倒検出(Series 4以降)
ユーザーが激しく転んだことを検知します。転倒後、ユーザーが1分間動かないと、自動的に緊急通報を開始する仕組みです。 - 衝突事故検出(Series 8, SE第2世代, Ultra以降)
iPhone 14シリーズと同じように、深刻な自動車事故を検知して自動で通報します。
これらの機能が、日常生活やスポーツ中の動きを「転倒」や「事故」と誤って認識してしまうことがあります。
例えば、テニスで強くラケットを振った時の衝撃や、ちょっとつまずいて手を強くついた時などでも、機能が作動する可能性があります。
そして、Apple Watchが緊急事態を検知すると、近くにあるあなたのiPhoneを使って緊急通報を行うのです。
そのため、iPhoneに一切触れていなくても、Apple Watchをきっかけにして、勝手に電話がかかってしまうという現象が起こります。
間違えて警察に発信してしまった時の正しい対処法
もし間違えて緊急SOSを発信してしまったら、一番大切なのは「無言で電話を切らない」ことです。
慌てずに電話に出て、「間違えました」と正直に伝えることが、最も正しい対処法になります。
具体的な手順は以下の通りです。
- 電話を切らないでください
発信が始まってしまっても、焦って通話終了ボタンを押したり、電源を切ったりするのは絶対にやめましょう。 - オペレーターに正直に伝える
電話が繋がると、警察官や消防隊員が応答します。そこで、「すみません、iPhoneの操作を間違えてしまいました。事件でも事故でもありません」と、はっきり、落ち着いて伝えてください。 - 質問には正直に答える
相手から、あなたの名前や状況についていくつか質問される場合があります。これも、安全確認のために必要なことなので、正直に答えてください。
なぜ無言で切ってはいけないかというと、緊急機関の人は「声を出せないほど危険な状況なのかもしれない」と判断してしまうからです。
そうなると、あなたの命を守るために、発信された位置情報をもとに警察官や救急隊を向かわせることになってしまいます。
間違いは誰にでもあります。恥ずかしがらずにひと言「間違えました」と伝える勇気が、本当に助けを必要としている人のために、緊急機関のリソースを温存することに繋がるのです。
緊急通報の履歴はどこで確認できる?
「夜中に音が鳴った気がするけど、本当に電話しちゃったのかな?」と不安になった時は、iPhoneの「電話アプリ」で発信履歴を確認することができます。
確認方法はとても簡単です。
- 「電話」アプリを開く
ホーム画面にある、緑色の受話器のアイコンが目印の「電話」アプリをタップします。 - 「履歴」タブをタップ
画面の一番下にあるメニューの中から、時計のマークの「履歴」を選びます。 - 履歴の一覧を確認する
これまでに電話をかけたり、受けたりしたすべての一覧が表示されます。緊急SOSで発信した場合は、相手の名前が「110」や「119」といった番号で記録されているはずです。発信した日時も正確にわかります。
履歴に表示される内容 | 詳細 |
---|---|
発信先 | 警察(110)、消防・救急(119)、海上保安庁(118)など |
種別 | 「発信通話」と赤い文字で表示されます |
日時 | 発信した日付と時刻 |
もし、カウントダウンの途中で正しくキャンセルできていれば、この履歴には残りません。
ここに履歴が残っていたら、それは実際に電話が繋がってしまったということです。
もし履歴があって、電話に出ていない場合は、緊急機関側であなたの安否を確認しようとしている可能性があります。
まずはこの履歴を確認して、本当に発信してしまったかどうかを正確に把握することが大切です。
iPhoneの緊急SOSが勝手に鳴らないようにするための設定
- 今すぐ機能をオフにするやり方
- 「5回プッシュで通報」の設定を見直す
- 長押しでの起動を無効化する設定
- カウントダウンの音を鳴らないようにする方法
- 緊急連絡先への通知を止めるには
- 設定を元に戻したい時の解除手順
- 発信される条件をもう一度確認
今すぐ機能をオフにするやり方
iPhoneの緊急SOS機能による誤作動を防ぎたい場合、「設定」アプリから関連する機能を個別にオフにすることができます。
ただし、緊急SOSの機能そのものを完全に「無効」にするスイッチは存在しません。
その代わり、誤作動の原因となる「起動方法」をオフにすることで、意図しない発信をほぼ防ぐことが可能です。
具体的な手順は以下の通りです。
- 「設定」アプリを開く
ホーム画面にある歯車のアイコンの「設定」をタップします。 - 「緊急SOS」を選択
画面を下にスクロールして、「緊急SOS」という項目を見つけてタップしてください。 - 起動方法をオフにする
「緊急SOS」の画面に、いくつかのスイッチが表示されます。ここで、誤作動の原因となる以下の2つの機能をオフにします。- 「長押しして通報」または「サイドボタンと音量ボタンで通報」
- 「5回押して通報」
これらのスイッチを両方ともオフ(緑色から白色へ)にすることで、ボタン操作による緊急SOSの起動が無効になります。
機能の名称 | 設定の効果 |
---|---|
長押しして通報 | サイドボタンと音量ボタンの長押しでの起動を無効化します。 |
5回押して通報 | サイドボタンの5回連続プッシュでの起動を無効化します。 |
また、iPhone 14以降のモデルをお使いの場合は、「衝突事故検出」もオフにすることが可能です。
これは「緊急SOS」の画面ではなく、一つ前の「設定」画面のリストにある「衝突事故検出」という項目から設定します。
これらの設定を見直すことで、日常生活での誤作動の心配はほとんどなくなりますよ。
「5回プッシュで通報」の設定を見直す
緊急SOSが勝手に作動する原因の一つに、「サイドボタンをすばやく5回押す」操作があります。
この機能は、片手しか使えないような状況でも素早く通報できる便利なものですが、意図せず作動させてしまうことも少なくありません。
この「5回プッシュ」による起動だけをオフにしたい場合は、以下の手順で設定を変更します。
- 「設定」アプリを開く
ホーム画面から歯車のアイコンの「設定」をタップします。 - 「緊急SOS」をタップ
設定項目の中から「緊急SOS」を探して選択してください。 - 「5回押して通報」のスイッチをオフにする
画面の中ほどにある「5回押して通報」という項目の右側にあるスイッチをタップして、オフ(白色)にします。
この設定をオフにしても、「サイドボタンと音量ボタンの長押し」による起動方法は有効なままです。
そのため、「5回プッシュの誤作動は困るけど、いざという時のために長押しでの起動は残しておきたい」という方に適した設定と言えるでしょう。
設定の組み合わせ例 | こんな人におすすめ |
---|---|
5回プッシュ:オフ 長押し:オン | ボタンをカチカチと触る癖がある人や、ポケットの中で誤作動しやすい人 |
5回プッシュ:オン 長押し:オフ | ボタンをぎゅっと握ってしまうことが多い人 |
両方ともオフ | とにかく誤作動を完全に防ぎたい人 |
どちらの起動方法がご自身のライフスタイルにとって誤作動しやすいかを考えて、設定を見直してみてください。
長押しでの起動を無効化する設定
カバンの中にiPhoneを入れている時や、寝ている間に緊急SOSが作動してしまうケースでは、「長押し」が原因であることが多いです。
この「サイドボタンと音量ボタンの同時長押し」による起動を無効にするには、以下の設定を行ってください。
手順はとてもシンプルです。
- 「設定」アプリを開く
ホーム画面から「設定」アプリを起動します。 - 「緊急SOS」を選択
設定の一覧から「緊急SOS」の項目をタップします。 - 「長押しして通報」のスイッチをオフにする
「長押しして通報」(またはお使いのiOSのバージョンによっては「サイドボタンと音量ボタンで通報」)という項目のスイッチをオフ(白色)にします。
この設定を行うことで、サイドボタンと音量ボタンを同時にどれだけ長く押し続けても、緊急SOSは起動しなくなります。
これにより、カバンやポケットの中、あるいは就寝中の圧迫による誤作動のほとんどを防ぐことができます。
「5回プッシュで通報」の設定はオンのままにしておけば、万が一の際にはサイドボタンを5回押すことで、引き続き緊急SOSを利用することが可能です。
誤作動の多くは、この「長押し」が原因で発生しています。
もし勝手な作動に悩んでいるなら、まずはこの設定をオフにしてみることを強くおすすめします。
カウントダウンの音を鳴らないようにする方法
緊急SOSが作動する時の「ピロピロピロ!」という大きなカウントダウンの警告音は、周りの注目を集めてしまい、とても焦りますよね。
このカウントダウンの音だけを消して、サイレントにすることは可能です。
ただし、音を消してもカウントダウン自体は行われ、それが終わると通報されることに変わりはないので注意してください。
音を消す設定方法は以下の通りです。
- 「設定」アプリを開く
ホーム画面の「設定」をタップします。 - 「緊急SOS」を選択
設定の一覧から「緊急SOS」をタップしてください。 - 「カウントダウンで音を出す」をオフにする
画面の下の方にある「カウントダウンで音を出す」という項目のスイッチをオフ(白色)にします。
この設定をしておけば、もし誤って緊急SOSを起動してしまっても、大きな警告音は鳴り響きません。
こっそりと「キャンセル」ボタンを押せば、誰にも気づかれずに済みます。
音を消すメリット・デメリット |
メリット |
デメリット |
音を消すことで、誤作動に気づくのが遅れてしまうというリスクもあります。
例えば、iPhoneがカバンの中で作動してしまった場合、音が鳴らなければ発信されてしまうまで気づかないかもしれません。
この設定を変更する際は、メリットとデメリットの両方を理解した上で判断することが大切です。
緊急連絡先への通知を止めるには
緊急SOSの機能には、警察などへの通報後に、あらかじめ登録しておいた家族や友人へ助けを求めるメッセージを自動で送る機能も含まれています。
誤作動のたびに、家族を心配させてしまうのは心苦しいですよね。
この緊急連絡先への通知は、「ヘルスケア」アプリから設定を削除することで止めることができます。
緊急SOSの設定画面からは変更できないので、注意してくださいね。
- 「ヘルスケア」アプリを開く
iPhoneに標準で入っている、ハートのアイコンの「ヘルスケア」アプリを起動します。 - 自分のプロフィール画像をタップ
画面の右上にある、自分の名前や写真が表示されている丸いアイコンをタップします。 - 「メディカルID」を選択
プロフィール画面の中から「メディカルID」という項目を選びます。 - 「編集」をタップ
画面の右上にある「編集」をタップして、登録内容を変更できる状態にします。 - 緊急連絡先を削除する
「緊急連絡先」の項目までスクロールし、削除したい連絡先の左側にある赤いマイナスボタン「⊖」をタップし、続いて右側に表示される「削除」をタップします。 - 「完了」をタップ
最後に右上の「完了」をタップすれば、設定は保存されます。
これで、次に緊急SOSが作動しても、その人に通知が飛ぶことはなくなります。
設定を元に戻したい時の解除手順
一度はオフにしたけれど、「やっぱり、いざという時のために緊急SOSの機能を元に戻しておきたい」と思うこともあるかもしれません。
設定を元に戻す(再有効化する)手順も、オフにした時と全く同じ操作で簡単に行えます。
解除の手順は以下の通りです。
- 「設定」アプリを開く
ホーム画面から「設定」を起動します。 - 「緊急SOS」を選択
設定項目をスクロールし、「緊急SOS」をタップしてください。 - 元に戻したい機能のスイッチをオンにする
オフにした時とは逆に、無効になっている機能のスイッチをタップしてオン(緑色)にします。- 「長押しして通報」
- 「5回押して通報」
- 「カウントダウンで音を出す」など
これで、緊急SOSの各機能が再び有効な状態に戻ります。
もし「衝突事故検出」をオフにしていた場合は、そちらも同様に「設定」→「衝突事故検出」と進み、スイッチをオンに戻してください。
主な機能と設定場所 |
ボタン操作での起動 |
衝突事故検出 |
緊急連絡先 |
転倒検出(Watch) |
一度設定方法を覚えてしまえば、いつでも自分の状況に合わせて、機能をオンにしたりオフにしたりと、柔軟に切り替えることができます。
ご自身のライフスタイルに合わせて、最適な設定を見つけてくださいね。
発信される条件をもう一度確認
意図しない誤作動を防ぐためには、どんな時に緊急SOSが発信されるのか、その条件を正しく理解しておくことがとても大切です。
お使いのiPhoneのモデルによって、少し条件が異なりますので、ご自身の機種に合わせて確認してみてください。
iPhone 8 以降のモデル
以下のいずれかの操作で起動します。
- 長押しで起動
サイドボタン(電源ボタン)と、音量ボタン(上げる・下げるのどちらか)を同時に長押しし続ける。 - 5回プッシュで起動
サイドボタンをすばやく5回連続で押す。
iPhone 7 以前のモデル
サイドボタン(またはトップボタン)をすばやく5回連続で押すことで起動します。長押しでの起動には対応していません。
カウントダウン後の発信
上記の操作を行うと、大きな警告音とともに画面にスライダが表示され、カウントダウンが始まります。このカウントダウンが「0」になると、自動的に緊急通報が発信される仕組みです。
操作方法 | 対応モデル |
---|---|
サイドボタンと音量ボタン長押し | iPhone 8 以降 |
サイドボタン5回プッシュ | 全モデル(配置は異なる) |
衝突事故検出 | iPhone 14 シリーズ以降 |
転倒検出 | Apple Watch Series 4 以降 |
これらの起動条件を知っておくだけでも、日常生活で「あ、今の操作は危なかったかも」と意識することができます。
例えば、iPhoneを手に持ってぎゅっと握りしめる癖がある人は、長押しでの起動に注意が必要ですね。
自分の癖や使い方を思い返しながら、どの条件で誤作動しやすいかを知っておくことが、予防の第一歩となります。
iPhoneの緊急SOSが勝手に作動する件まとめ
- iPhoneの緊急SOSが勝手に作動する主な原因は、ボタンの物理的な誤操作や「衝突事故検出」の誤検知です。
- 特にスキー場での転倒や、寝てる間にiPhoneを圧迫することで誤作動が多発する傾向にあります。
- 「設定」→「緊急SOS」から「長押しして通報」や「5回押して通報」の機能をオフにすることで大半は防げます。
- もし間違えて警察などに発信してしまったら、無言で切らず「間違えました」と正直に伝えることが最も重要です。
- Apple Watchの「転倒検出」機能が原因で、iPhoneから勝手に発信されるパターンもあります。
- 本当に発信したか不安な時は、標準の「電話」アプリの「履歴」タブから確認できます。
- 機能をオフにしても、いつでも同じ手順で設定を元に戻すことが可能です。