LINEの送信取り消し機能は、送信から24時間を1分でも過ぎるとメニューが表示されなくなり、利用することはできません。
端末の時間設定を変更するといった裏ワザも、現在はサーバー側で厳密に管理されているため効果がないのが現実です。
しかし、相手の画面から消せない場合でも、自分の履歴を整理する「削除」機能の活用や、誠実な対応でトラブルを防ぐことは可能です。
多くのユーザーが混同しやすい「送信取消」と「削除」の違いや、相手の通知に残るリスクについても正しく理解しておく必要があります。
本記事では、時間が経過してしまったメッセージへの具体的な対応策と、既読やブロック時における仕様について詳しく解説します。
LINEの送信取り消しは24時間後でも可能なのか
送信取り消しと削除の機能的な違い
LINEのメッセージを消したい時、選ぶべき機能は「誰の画面から消したいか」によって決まります。
もし、相手の画面からもメッセージをなかったことにしたいなら「送信取消」を選びましょう。
一方で、自分の画面だけ整理できればいい場合は「削除」を使います。
この2つは似ているようで全く別の機能なので、間違って使うと大変なことになりますよ。
それぞれの違いを表にまとめてみたので、まずはここを確認してみてください。
| 機能名 | 自分の画面 | 相手の画面 | 相手の画面 |
|---|---|---|---|
| 送信取消 | 消える | 消える(通知が残る場合あり) | 送信から24時間以内 |
| 削除 | 消える | 残ったまま | いつでも可能 |
相手のトークルームから消すなら「送信取消」
誤送信をしてしまって、相手に見られたくない時は迷わずこちらです。
成功すると、相手のトークルームには「メッセージの送信を取り消しました」と表示されます。
ただし、これには「送信から24時間以内」という厳しい時間制限があるのを覚えておいてくださいね。
自分の整理整頓用なのが「削除」
こちらは完全に自分専用の機能です。
どれだけ削除しても、相手のLINEには何の影響もありません。
「別れた恋人とのトークを見たくない」とか「容量を空けたい」といった時に使うのがメインになります。
こちらは時間制限がないので、数年前のメッセージでも自由に消すことができますよ。
一番怖いのは、相手から消したいのに間違って「削除」を押してしまうこと。
一度「削除」して自分の画面から消えてしまうと、もうそのメッセージを長押しして「送信取消」を選ぶことができなくなります。
焦っている時こそ、どちらのボタンを押そうとしているか、しっかり確認するようにしましょうね。
機能が利用できない主な原因
送信取り消しができない一番の原因は、やはり「24時間の経過」です。
LINEのサーバー側で厳密に管理されているため、1分でも過ぎてしまうとメニューから「送信取消」のボタンが消えてしまいます。
でも、時間が過ぎていないはずなのに取り消せない、というケースも意外と多いんですよね。
そんな時に考えられる理由をいくつか挙げてみます。
LINEのバージョンが古い
お互いのLINEアプリが、送信取り消し機能に対応しているバージョンである必要があります。
最近は自動更新の人が多いですが、もし相手がずっとアップデートをしていない古い端末を使っている場合、こちらで取り消しても反映されないことがあるんです。
そもそも取り消せない種類のメッセージ
実は、すべてのメッセージが取り消せるわけではありません。
例えば、投票機能やイベント機能などの一部のシステムメッセージは、対象外になることがあります。
また、相手のLINEバージョンによっては、通常のメッセージ以外(スタンプや画像など)の取り消しに対応していないことも稀にありますよ。
自分の操作ミス
先ほどもお話ししましたが、先に「削除」をしてしまっていませんか。
自分の画面から消してしまったメッセージは、もうどうやっても再操作できません。
これは本当によくあるトラブルなので、日頃から「削除」と「送信取消」の場所を指で覚えておくのがおすすめです。
焦って操作すると、どうしても指が迷ってしまうものですからね。
もしボタンが表示されない時は、まずは「いつ送信したか」の時間を確認してみてください。
1時間などの制限時間の誤解
現在は「24時間以内」が正しいルールですが、ネット上には「1時間以内」という古い情報が残っていることがあります。
これは間違いなので、安心してくださいね。
以前は確かに制限時間がもっと短かったり、他のチャットアプリでは数分しか猶予がなかったりするので、情報が混ざってしまっているのかもしれません。
現在のLINEの仕様では、丸一日、つまり24時間の猶予があります。
なぜ1時間だと言われるのか
実はLINE以外のメッセージアプリや、メールの送信取り消し機能の中には、非常に短い時間制限を設けているものがあります。
例えばGmailの送信取り消しは送信直後の数秒から数十秒しか選べません。
また、過去にLINE関連のデマや、アップデート前の噂レベルの話として「1時間説」が流れたことも影響しているのでしょう。
こういった古い情報を見て「もう1時間経ったから無理だ」と諦めてしまうのはすごくもったいないですよね。
正しい仕様を把握しておこう
今のLINEは、朝の誤送信を夜に気づいても消せるくらい、余裕のある設定になっています。
「送信取消」ボタンが表示されている限りは、機能が使える合図です。
ネット検索で古い記事にヒットしてしまうと不安になりますが、アプリの挙動が正解だと思ってください。
ただし、24時間というのも意外とあっという間です。
「まだ大丈夫」と思っているうちに期限が来てしまうこともあるので、気づいた時点ですぐに対処するのがベストですよ。
既読がついた状態での消去
相手に「既読」がついてしまった後でも、送信取り消し機能は問題なく使えます。
「読まれてしまったらもう消せない」と勘違いしている方も多いのですが、機能的には制限されません。
既読がついているということは、相手がトーク画面を開いたということですよね。
それでも、こちらが操作を行えば、相手の目の前でメッセージがフッと消えて「送信を取り消しました」という表示に変わります。
読まれた事実は消せない
ここで大切なのは、メッセージ自体は消せても「読んだ記憶」までは消せないということです。
相手が内容を目視した後であれば、当然ながら「あ、何か書いてあったな」とは気づかれます。
特に、通知で内容を読んだ後にアプリを開いて既読がついたパターンだと、内容はバッチリ伝わっている可能性が高いですね。
それでも消す意味はあるのか
「もう読まれたなら意味がない」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
トークルームに文字として残り続けるのと、消えているのとでは、後から見返した時の印象が全然違います。
例えば、感情的になって送ってしまった長い文章などは、そのまま残しておくと読み返すたびに相手に嫌な思いをさせてしまいますよね。
たとえ一瞬読まれたとしても、証拠として残さないために消すという判断は賢い選択です。
既読がついているからといって諦めず、今後そのトークルームをどういう雰囲気にしたいかで判断してみてください。
通知センターに残る可能性
アプリ上のメッセージを消すことはできても、相手のスマホの通知画面(ロック画面)から消えるかどうかは、相手の設定や機種に左右されます。
これが「送信取り消し」の最大の落とし穴かもしれません。
基本的には、送信を取り消すと通知の内容も「送信を取り消しました」という文言に上書きされる仕組みになっています。
しかし、これはリアルタイムで通信ができている場合の話です。
通知が残ってしまうケース
例えば、相手のスマホが機内モードだったり、電波の悪い場所にいたりすると、上書きの信号が届きません。
そうすると、相手の通知センターには元のメッセージが表示されたまま残ってしまうんです。
また、Androidの一部の機種や、通知を保存する特殊なアプリを入れている場合も、ログが残ることがあります。
iPhoneとAndroidの違い
iPhoneの場合、比較的スムーズに通知も書き換わることが多いですが、システムの状態によってはタイムラグが発生します。
Androidは機種ごとのカスタマイズが幅広いため、通知の挙動もバラバラです。
「LINEを開かなければ、通知画面で内容を全部読める」という使い方をしている人もいますよね。
そういう相手に対しては、いくら素早く取り消しても、通知で内容を見られている可能性が高いと考えたほうがいいでしょう。
「消したからバレていないはず」と思い込むのは少し危険です。
通知で見えていたかもしれない、という前提でその後のやり取りを考えたほうが、トラブルを避けられますよ。
写真や動画データの消滅範囲
テキストだけでなく、写真や動画も「送信取消」を使えば相手のトークルームから消すことができます。
見せたくない写真を間違って送ってしまった時など、本当に冷や汗ものですよね。
基本的には文字と同じで、24時間以内なら相手の画面からも画像は消滅します。
ただし、これには「相手がまだ保存していない場合」という重要な条件があるんです。
相手が端末に保存していた場合
もし、あなたが取り消す前に、相手が写真をタップして「保存」や「ダウンロード」を済ませていたらどうなるでしょうか。
残念ながら、相手のスマホのカメラロール(写真フォルダ)に入ってしまったデータまでは消すことができません。
LINEアプリの中にあるデータは消せても、相手の端末自体にコピーされたものには手出しができないのです。
Keepやアルバムへの保存
LINEの機能である「Keep(キープ)」に保存された場合も同様に、相手のKeep内には残ってしまうことがあります。
また、トークルームの「アルバム」機能に投稿した写真は、そもそも「送信取消」の機能ではなく「削除」で消す仕組みになっています。
アルバムの場合は、自分が消せば相手の画面からも消えるので、こちらは24時間などの制限はありません。
ただ、通常のトークで送った画像を相手がどう扱ったかは、こちらからは確認しようがないのが辛いところですね。
画像や動画はテキストよりもインパクトが強いので、誤送信には特段の注意が必要です。
LINEで送信取り消しを24時間後にできない時の対処法
- 端末設定を変更する裏ワザの真偽
- 自分側の履歴を整理する方法
- ブロックしても相手に残る仕様
- アカウント削除時のトークルームの扱い
- 誤送信後の誠実な謝罪文例
- LINEの送信取り消しは24時間後に可能かまとめ
端末設定を変更する裏ワザの真偽
「スマホの時計を過去に戻せば、24時間過ぎていても取り消せるんじゃない?」
そう考える人はとても多いのですが、残念ながらその方法は通用しません。
ネットで検索すると、古い情報として「機内モードにして時間を戻す」といった裏ワザが出てくることがあります。
でも、現在のLINEの仕組みでは、そういった抜け道はすべて塞がれているのが現実です。
LINEのメッセージ管理は、私たちのスマホ本体ではなく、LINE社のサーバー(インターネット上の本部)で行われています。
つまり、手元のスマホの時計をいくらいじっても、サーバー上の正確な時間は誤魔化せないのです。
無理に試すとリスクがある
むしろ、スマホの時間設定を変更することにはデメリットのほうが大きいです。
他のアプリやスマホの機能に不具合が出る可能性があるからですね。
例えば、以下のようなトラブルが起きることがあります。
- アラームやカレンダーの通知がおかしくなる
- ゲームアプリのログインボーナスやイベント進行にエラーが出る
- OSのアップデートやバックアップに支障が出る
「なんとかして消したい」という気持ちは痛いほどわかります。
でも、効果のない裏ワザに頼って、スマホ全体がおかしくなってしまったら泣きっ面に蜂ですよね。
諦める勇気も必要
送信取り消しに関しては「24時間を過ぎたら絶対に無理」という仕様が鉄壁です。
システム的な抜け穴を探すよりも、送ってしまった事実をどうフォローするかを考えたほうが建設的かもしれません。
時間を戻す魔法はないと割り切って、次の対策へ進みましょう。
自分側の履歴を整理する方法
相手の画面から消せないとしても、自分の画面に残っている誤送信を見るのは辛いですよね。
見るたびに「あちゃー」と落ち込んでしまうなら、自分の履歴だけでもきれいに整理してしまいましょう。
「削除」機能を使えば、自分のトークルームから特定のメッセージだけを消すことができます。
これは相手には一切通知されませんし、影響もありません。
いわば、自分のための精神安定剤のような機能ですね。
具体的な削除の手順
操作はとても簡単ですが、間違えて他の大切なメッセージを消さないように注意してください。
手順を整理しましたので、落ち着いてやってみてくださいね。
- 消したいメッセージを長押しする
- メニューが出てくるので「削除」を選ぶ
- 削除したいメッセージにチェックが入っているか確認する
- 画面下の「削除」ボタンを押す
- 確認画面で再度「削除」をタップする
これで、あなたの画面からはきれいさっぱり消滅します。
トークルームごと消すという手も
もし、その相手とのやり取り自体を見るのが辛い場合は、トークルームごと削除することも可能です。
トーク一覧の画面で、相手の名前を左にスワイプ(iPhoneの場合)したり長押し(Androidの場合)したりすると「削除」が選べます。
ただし、これをすると今までの思い出や大事なやり取りも全て消えてしまいます。
バックアップをとっていない限り復元はできないので、そこだけは慎重に判断してくださいね。
自分の視界から消すだけでも、気持ちはずいぶん楽になるはずですよ。
ブロックしても相手に残る仕様
「もういっそブロックしてしまえば、メッセージも消えるのでは?」
そう思う方もいるかもしれませんが、ブロックは過去を消すための機能ではありません。
ブロックというのは、あくまで「これから先のコンタクトを遮断する」ためのものです。
つまり、ブロックする前に送ってしまったメッセージは、相手の画面にそのまま残り続けます。
ここを勘違いしてブロックしてしまうと、相手からは「変なメッセージを送ってきた上に、急に連絡が取れなくなった」と思われてしまいます。
これでは余計に不信感を与えてしまいそうですよね。
ブロックで起きる変化と起きない変化
状況を整理するために、ブロックをした時にどうなるかを表にまとめてみました。
| 項目 | あなたの画面 | 相手の画面 |
|---|---|---|
| 過去のメッセージ | 残る(削除可能) | 残る |
| 新規メッセージ | 送れない | 送れるが届かない(既読がつかない) |
| 通話 | できない | かけても応答なしになる |
逃げるよりも向き合う方が得策
表を見てもわかる通り、過去のメッセージに関しては、ブロックは何の効力も持ちません。
相手の画面にある誤送信メッセージを消すためにブロックをするのは、無意味どころか逆効果になることが多いです。
もし関係を断ちたい相手だとしても、誤送信が恥ずかしいからという理由だけでブロックするのは避けたほうがいいでしょう。
変に逃げ隠れするような行動をとると、相手によってはスクショを撮って拡散したり、共通の友人に相談したりと、トラブルが広がる原因にもなりかねません。
アカウント削除時のトークルームの扱い
「アカウントを作り直せば、さすがにチャットも消えるはず」
これは究極の手段のように思えますが、実はこれでもメッセージ自体は消えません。
LINEのアカウントを削除(退会)すると、あなたのデータはすべて消えます。
しかし、それは「あなたのスマホから」と「LINEのサーバーから」の話であって、「相手のスマホにダウンロードされたトーク履歴」までは消せないのです。
相手にはどう見えるのか
あなたがアカウントを削除した後、相手がトークルームを開くとどうなっているのでしょうか。
一般的には以下のような表示になります。
- あなたの名前だった部分が「メンバーがいません」や「Unknown」に変わる
- プロフィール画像が初期設定(人型のアイコン)になる
- トークルームの下部に「〇〇が退出しました」と表示される
そして肝心のメッセージ内容は、そのまま残ります。
「誰か」が送ったメッセージとして、文字もスタンプも画像も、相手の画面には表示され続けるのです。
再登録しても別人扱い
さらに厄介なのが、同じ電話番号ですぐに新しいアカウントを作った場合です。
新しく作り直しても、以前のアカウントとは「別人」として認識されます。
つまり、過去の誤送信を取り消す権限は、新しいアカウントにはありません。
これまでの友だちリストもスタンプも全部失った上に、消したいメッセージだけは相手の手元に残る。
これでは、あまりにも失うものが多すぎますよね。
アカウント削除は、人生をリセットしたい時くらいの覚悟がない限り、誤送信対策として使うべきではありません。
誤送信後の誠実な謝罪文例
システム的に消せないとわかったら、最後に頼れるのはあなたの「誠意」です。
間違って送ってしまったものは仕方ありません。
変に言い訳をしたり、無言でやり過ごそうとしたりするよりも、素直に「間違えました!」と伝えてしまったほうが、相手もスッキリするものです。
むしろ、その後の対応次第で「丁寧な人だな」と好印象を持ってもらえるチャンスに変えることもできますよ。
相手との関係性別に、使いやすい謝罪フレーズをいくつか紹介しますね。
仕事関係・目上の人へ
ビジネスや先輩相手なら、言い訳をせずに簡潔に詫びるのが鉄則です。
- 「大変失礼いたしました。送信先を間違えてしまいました。お手数ですが、削除をお願いできますでしょうか。」
- 「先ほどのメッセージは誤送信です。混乱させてしまい申し訳ありません。無視していただければ幸いです。」
友人・家族へ
親しい間柄なら、重くなりすぎず、でもちゃんと訂正するのがポイントです。
- 「ごめん!違う人に送るやつ間違えちゃった💦 忘れてー!」
- 「あ、今のなしで!恥ずかしいから見なかったことにして😭笑」
恋人・パートナーへ
変に隠すと浮気を疑われることもあるので、正直に言うのが一番です。
- 「ごめんね、友達に送るのと間違えちゃった。変な文章でびっくりしたよね💦」
- 「今の誤送信!慌てて打ってたら間違えちゃった。気にしないでね。」
ポイントは「気づいたらすぐ」
謝罪はスピードが命です。
24時間が経過して消せないことに気づいたら、その場ですぐにフォローのメッセージを入れましょう。
「消せないからどうしよう」と悩んで何日も放置するほうが、相手に不信感を与えてしまいます。
人間だもの、間違いは誰にでもあります。
素直に謝って、気持ちよくコミュニケーションを続けられるように切り替えていきましょうね。
LINEの送信取り消しは24時間後に可能かまとめ
- LINEの送信取り消しは送信から24時間以内という厳格な制限がある
- 24時間後にはメニューが消え、時間変更などの裏ワザも通用しない
- 自分の画面から消す「削除」を使っても相手の画面には残り続ける
- 既読がついても時間内であれば送信取り消し自体は可能である
- 相手をブロックしたりアカウント削除をしたりしても送信済みメッセージは消えない
- 相手が端末に保存した写真や動画データまでは消去できない
- 取り消せない場合は言い訳せず素直に謝罪するのが最善の対処法である