BlueStacksが重い、カクつくという動作の遅さは、適切な設定を行うことでほとんど解決できます。
一番の高速化の鍵は、パソコン側の「仮想化技術(VT)」を有効にすることです。
VTを有効にすれば、BlueStacks本来の性能を引き出すことができます。
この記事では、VTの有効化から、重いWindows 10/11でもサクサク動かすための最適化設定を順番に解説します。
メモリやCPUの割り当て、グラフィック設定を見直して、快適なゲーム環境を手に入れましょう。
BlueStacksが重い原因を特定し快適に動かすための基礎知識
推奨スペックと必要な動作環境の確認
BlueStacksが重いと感じたら、まずは使っているパソコンが公式の推奨スペックを満たしているかを確認することがスタート地点になります。
実は、アプリをただ起動できるだけの「最低環境」と、快適にゲームができる「推奨環境」には大きな差があるんです。
もしパソコンの性能がギリギリだと、どんなに設定をいじっても動作を軽くするのは難しくなってしまいます。
公式サイトで公開されている情報を、わかりやすく表にまとめてみました。
| 項目 | 最低環境(動くだけ) | 推奨環境(快適に遊べる) |
|---|---|---|
| OS | Windows 7以上 | Windows 10 / 11 |
| CPU | Intel または AMD | Intel または AMDの複数コア |
| メモリ | 4GB以上 | 8GB以上 |
| ディスク | 5GB以上の空き | SSD推奨 |
この表を見て、自分のパソコンが「推奨環境」に近いかどうかチェックしてみてください。
特に重要なのがメモリとディスクの種類です。
メモリが4GBだと、Windowsを動かすだけで精一杯になってしまい、ゲームに回す余裕がなくなってしまいます。
最低でも8GB、できれば16GBあると安心ですね。
また、HDD(ハードディスク)ではなくSSDを使っているかどうかも、読み込み速度に大きく影響します。
もし推奨環境を満たしていない場合は、残念ながらパソコンの買い替えやパーツの増設を検討する必要があるかもしれません。
でも、十分に性能があるはずなのに重いという場合は、パソコン側の設定やBlueStacksの設定に問題がある可能性が高いです。
諦める前に、これから紹介する設定を一つずつ試してみましょう。
画面がカクつく主な原因とチェック項目
パソコンの性能は十分なはずなのに、画面がカクカクしたり動作が遅かったりするのは、いくつかの原因が重なっていることが多いです。
BlueStacksはスマホの動きをパソコン上で再現するソフトなので、意外と複雑な処理を行っています。
そのため、ちょっとした設定のズレや、他のソフトとの相性が悪さをしていることがあるんです。
まずは、自分の環境に当てはまるものがないか、以下のチェックリストで確認してみてください。
動作が重くなる主な原因リスト
- 仮想化機能(VT)が無効になっている
これが一番多い原因です。これをしていないと本来の力の10分の1も出せません。 - 他のアプリを開きすぎている
Chromeのタブをたくさん開いていたり、動画編集ソフトなどを裏で動かしていませんか。 - セキュリティソフトが邪魔をしている
ウイルス対策ソフトがBlueStacksの通信や動作を厳しく監視しすぎている場合があります。 - Windowsの設定が省エネモードになっている
ノートパソコンの場合、電池を長持ちさせるために性能を抑える設定になっていることがあります。 - グラフィックドライバーが古い
映像を映すためのプログラムが古いと、最新のゲームがうまく動かないことがあります。
これらの中に「あ、これかも」と思うものはありましたか。
特に一番上の「VT(バーチャルテクノロジー)」については、設定しているつもりでも実はできていなかった、というパターンがとても多いんです。
原因さえわかれば、あとは正しい設定になおすだけで、嘘のようにサクサク動くようになることも珍しくありません。
ここからは、それぞれの詳しい設定方法について順番に見ていきましょう。
仮想化技術VTの有効化手順
BlueStacksを快適に動かすために最も重要で、絶対にやっておかなければならないのが「VT(バーチャルテクノロジー)」の有効化です。
これは簡単に言うと、パソコンの中に「仮想的な別のスマホ」を作るための専用スイッチのようなものです。
このスイッチがOFFのままだと、BlueStacksは無理やり力技で動くことになり、動作が極端に重くなってしまいます。
まずは、自分のパソコンでVTが有効になっているかを確認してみましょう。
VTが有効か確認する方法
- キーボードの「Ctrl」と「Shift」と「Esc」を同時に押して、タスクマネージャーを開きます。
- 上のタブから「パフォーマンス」を選びます。
- 「CPU」を選択し、右下の情報を見ます。
- 「仮想化:有効」となっていればOKです。
もしここが「無効」になっていたら、パソコンのBIOS(バイオス)という画面に入って設定を変える必要があります。
BIOSでの設定手順
BIOSに入る方法はメーカーによって違いますが、一般的な流れは以下の通りです。
- パソコンを再起動します。
- メーカーのロゴが出ている間に、キーボードの「F2」や「Delete」キーを連打します。
- 英語の青い画面や設定画面が出たら成功です。
- メニューの中から「Virtualization Technology」や「Intel VT-x」といった項目を探します。
- その項目を「Enabled(有効)」に変更します。
- 「Save & Exit(保存して終了)」を選んで再起動します。
少し難しそうに見えるかもしれませんが、これをやるだけで動作スピードが劇的に変わります。
もし設定画面への入り方がわからなければ、「(使っているパソコンの型番) BIOS」で検索してみると、詳しい手順が出てきますよ。
Hyper-Vの無効化と競合回避
Windowsには「Hyper-V(ハイパーブイ)」という機能がありますが、これがBlueStacksの動作を邪魔してしまうことがあります。
Hyper-Vも仮想化技術の一つなのですが、BlueStacksが使いたい機能と場所を取り合ってしまい、ケンカをしてしまうんです。
その結果、起動しなくなったり、動作がすごく重くなったりしてしまいます。
基本的には、BlueStacksを使うならこの機能はOFFにしておくのがおすすめです。
ここでは、Windowsの設定から簡単に無効化する方法をお伝えします。
Hyper-Vを無効にする手順
- デスクトップ画面左下の検索バーに「Windowsの機能」と入力します。
- 「Windowsの機能の有効化または無効化」という項目が出てくるのでクリックします。
- 小さなウィンドウが開いて、リストが表示されます。
- リストの中から「Hyper-V」を探し、チェックを外します。
- 他にも以下の項目があれば、チェックを外してください。
- Windows ハイパーバイザー プラットフォーム
- 仮想マシンプラットフォーム
- Windows サンドボックス
- 「OK」を押して、パソコンを再起動します。
これで、BlueStacksと競合する機能が停止されました。
ただし、最近のBlueStacksのバージョンによっては、Hyper-Vが有効のままでも動くタイプのものもあります。
もし無効化して逆に動かなくなってしまった場合は、BlueStacksの公式サイトから「Hyper-V対応版」をダウンロードして使ってみてください。
基本的には「Hyper-Vは無効にする」というのが、トラブルを避けて軽くするためのセオリーだと覚えておくと良いでしょう。
最新バージョンへのアップデート効果
「設定はいろいろ試したけどまだ重い」という場合、使っているBlueStacksのバージョンが古いことが原因かもしれません。
BlueStacksは頻繁にアップデートが行われていて、新しいバージョンほど動作が軽く、バグも少なくなっている傾向があります。
特に、古い「BlueStacks 4」を使っている人は、最新の「BlueStacks 5」に乗り換えるだけで世界が変わるほど快適になるはずです。
BlueStacks 4と5の違い
BlueStacks 5は、4に比べて以下のような改善がされています。
- メモリ使用量:約50%カット。少ないメモリでもサクサク動きます。
- 起動速度:アプリが立ち上がるまでの時間が大幅に短縮されました。
- CPU負荷:パソコンへの負担が減り、長時間遊んでも熱くなりにくくなっています。
まさに「軽さ」に特化した進化をしているんですね。
アップデートの手順
- BlueStacksを開き、右上のメニュー(三本線)をクリックします。
- 「設定」を開き、「製品情報」タブを選びます。
- 「アップデートを確認」ボタンを押します。
もし「最新バージョンです」と表示されても、それはあくまで「そのシリーズの中での最新」という意味かもしれません。
もしBlueStacks 4を使っているなら、公式サイトから新しくBlueStacks 5をダウンロードしてインストールすることをおすすめします。
新しいバージョンを入れることで、今まで悩んでいたカクつきがあっさり解消されることも多いので、ぜひ試してみてくださいね。
BlueStacksが重い動作を劇的に軽くするおすすめの設定と対処法
- CPUコア数とメモリ割り当ての最適化
- グラフィックエンジンとレンダラーの変更
- 低スペックPC向けの解像度と画質調整
- エコモード機能を使った負荷の軽減
- タスクマネージャーによるプロセス優先度の変更
- グラフィックドライバーの更新と設定
- PCの電源プランを高パフォーマンスにする方法
- 64bit版インスタンスの作成と使い分け
- セキュリティソフトの除外設定による高速化
- ディスククリーンアップツールの活用
- BlueStacksが重いまとめ
CPUコア数とメモリ割り当ての最適化
BlueStacksの動作を軽くするために最も効果的なのが、CPUとメモリの割り当てを見直すことです。
パソコンの持っているパワーのうち、「どれくらいをBlueStacksに使わせるか」を決める設定になります。
これを適切に設定するだけで、カクカクしていた画面が嘘のように滑らかになることが多いですよ。
設定画面の「パフォーマンス」タブから変更できるので、まずは自分の設定を確認してみましょう。
おすすめの設定バランス
基本的には「高」に設定するのが一番性能が出ますが、パソコンのスペックによっては逆に重くなってしまうこともあります。
以下の基準を参考に、自分のパソコンに合った設定を選んでみてください。
- CPU設定:パソコンの搭載コア数の半分を目安にします。例えば4コアなら「2コア」、8コアなら「4コア」が理想です。
- メモリ設定:これも搭載メモリの半分くらいが安全です。8GB積んでいるなら「4GB」を割り当てましょう。
よくある失敗が、「全部の力を注ぎ込めば速くなるはず!」と思って、最大値にしてしまうことです。
Windows自体を動かすためのパワーが残っていないと、パソコン全体の動作が不安定になり、結果的にゲームも重くなってしまいます。
あくまで「Windowsの分を残しつつ、できるだけ多く割り当てる」のがコツですね。
もし自分のパソコンのコア数がわからない場合は、とりあえず「中(2コア / 2GB)」から試してみるのがおすすめです。
これで様子を見て、まだ重いようなら設定を下げたり、余裕がありそうなら上げたりして、ベストなバランスを探ってみてください。
グラフィックエンジンとレンダラーの変更
ゲーム画面の表示がおかしい時や動作が重い時は、グラフィック関連の設定を変更することで改善する場合があります。
BlueStacksには、映像を処理するための翻訳機のような機能がいくつか用意されていて、ゲームとの相性によって最適なものが違うんです。
デフォルトの設定でうまく動かない時は、ここのモードを切り替えてみるのが鉄則になります。
設定画面の「グラフィックス」タブを開いて、以下の項目をチェックしてみましょう。
変更すべき2つのポイント
- グラフィックエンジンモード
- パフォーマンス:基本はこちらを選びます。動作の軽さを優先するモードです。
- 互換性:画面が真っ黒になるなどの不具合がある時に使います。重くなることがありますが、安定性は高くなります。
- グラフィックレンダラー
- OpenGL:多くの場合で安定して速い設定です。まずはこれを選んでみましょう。
- DirectX:特定のゲームではこちらの方が軽いことがあります。OpenGLで重い時に試してみてください。
「どれを選べばいいかわからない」という人は、まずは「パフォーマンス」と「OpenGL」の組み合わせに設定してみてください。
これでゲームを起動してみて、まだ重かったり画面が乱れたりする場合は、「DirectX」に変えてみるなど、パズルのように組み合わせて試します。
ゲームタイトルによっては、公式の攻略サイトなどで「このゲームはDirectX推奨」と書かれていることもありますよ。
相性の良い設定が見つかると、今までが嘘のようにサクサク動くようになるので、諦めずにいくつかパターンを試してみることが大切です。
低スペックPC向けの解像度と画質調整
使っているパソコンのスペックがあまり高くない場合は、思い切って画質や解像度を下げるのが一番の特効薬になります。
綺麗な大画面で遊びたい気持ちはわかりますが、その分だけパソコンには大きな負担がかかっているんです。
解像度を少し下げるだけでも、処理しなければならないドットの数が激減し、動作が驚くほど軽くなりますよ。
設定画面の「ディスプレイ」タブから、以下の調整を行ってみましょう。
動作を軽くするための推奨設定
- 画面解像度:数字が小さいほど軽くなります。「1920×1080」で重いなら、「1600×900」や「1280×720」に下げてみてください。
- 画素密度(DPI):基本的には「240 DPI(中)」で十分です。見た目にそこまでこだわりがなければ「160 DPI(低)」にするとさらに軽くなります。
解像度を「1280×720」にすると、フルハイビジョンに比べて処理する量が半分以下になります。
スマホの画面サイズで考えれば、この解像度でも十分に綺麗に見えますし、文字が読めなくなるようなこともありません。
特にアクションゲームやRPGなど、動きの激しいゲームをする時は、画質の綺麗さよりも動きの滑らかさを優先した方が快適に遊べますよね。
「なんだか動きが重たいな」と感じたら、まずは欲張らずに解像度を一段階下げてみることから始めてみましょう。
見た目の変化は意外と気にならないレベルですが、操作のレスポンスは劇的に良くなるはずです。
エコモード機能を使った負荷の軽減
BlueStacksには、動作を軽くするための便利な機能として「エコモード」が搭載されています。
これは、ゲームをオートで周回させている時や、放置している時に、パソコンへの負担を最小限に抑えてくれる機能です。
特に、複数のゲームを同時に起動する「マルチインスタンス」を使っている人には、必須の機能と言えるでしょう。
使い方はとても簡単で、右側のサイドバーにあるメーターのようなアイコンをクリックして、スイッチをオンにするだけです。
エコモードで何が変わるのか
エコモードをオンにすると、ゲームのフレームレート(FPS)を意図的に下げることができます。
- CPU使用率の低下:画面の更新回数を減らすことで、CPUの計算量を大幅にカットします。
- GPU負荷の軽減:グラフィックボードへの負担も減り、パソコンの発熱やファンの音も静かになります。
- ながら作業に最適:ゲームを裏で動かしながら、Youtubeを見たり仕事をしたりしても、パソコンが重くなりません。
例えば、FPSを「5」や「10」に設定しておけば、画面はカクカクになりますが、ゲーム内の処理はちゃんと進んでいます。
オートバトルで素材集めをしている時など、画面をじっと見ている必要がない場面では、このモードを使わない手はありません。
また、音声をオフにする設定も同時にできるので、仕事中や夜中にこっそり周回させたい時にも便利ですね。
必要な時だけ画質を戻して、放置する時はエコモードにする。この使い分けができるようになれば、BlueStacks上級者の仲間入りです。
タスクマネージャーによるプロセス優先度の変更
Windows側の設定で、「このソフトを最優先で動かしてね」と命令することで、BlueStacksの動作を改善する裏技があります。
パソコンはいろいろな作業を同時にこなしていますが、通常はすべてのソフトを平等に扱おうとします。
そこで、タスクマネージャーを使って「BlueStacksは特別だよ」と教えてあげることで、CPUのパワーを優先的に回してもらうことができるんです。
ちょっとだけ手順が複雑ですが、効果は大きいのでぜひ試してみてください。
優先度を変更する手順
- BlueStacksを起動した状態で、キーボードの「Ctrl」+「Shift」+「Esc」を押してタスクマネージャーを開きます。
- 「詳細」タブをクリックして、動いているプログラムの一覧を表示させます。
- リストの中から「HD-Player.exe」という名前を探します(これがBlueStacksの本体です)。
- 見つけたら右クリックして、「優先度の設定」にマウスを合わせます。
- メニューが出てくるので、「通常」から「高」に変更します。
- 確認画面が出たら「優先度の変更」をクリックします。
これを設定すると、Windowsが「お、これは大事な作業だな」と判断して、他の裏で動いているソフトよりも優先して処理をしてくれるようになります。
ただし、「リアルタイム」という一番上の設定にするのは避けてください。
そこまで上げると、マウスやキーボードの入力など、Windowsの基本的な動作まで後回しにされてしまい、逆にパソコン全体がフリーズする原因になってしまいます。
あくまで「高」くらいにしておくのが、安全かつ効果的なラインです。
この設定はパソコンを再起動すると元に戻ってしまうことが多いので、どうしても重い時の緊急手段として覚えておくと便利ですよ。
グラフィックドライバーの更新と設定
ゲーム画面の描画が遅かったり、テクスチャがおかしくなったりする場合は、GPU(グラフィックボード)のドライバーが古い可能性があります。
GPUドライバーとは、映像を映し出す装置を動かすための命令書のようなものです。
これが古いままになっていると、BlueStacksが最新の技術を使って映像を出そうとしても、うまく伝わらずに処理落ちしてしまうんです。
特にPCゲームをよくやる人以外は、この更新を忘れがちなので注意しましょう。
ドライバーの更新方法
使っているGPUのメーカーによって方法は違いますが、基本的には公式サイトから専用のソフトをダウンロードして行います。
- NVIDIA(GeForceなど):「GeForce Experience」というソフトから更新できます。
- AMD(Radeonなど):「AMD Software」から更新を確認できます。
- Intel(内蔵グラフィック):Intelのサポートページからドライバーを探せます。
「自分のGPUが何かわからない」という人は、タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブにある「GPU」の項目を見ると、右上に名前が書いてありますよ。
また、NVIDIAのGPUを使っている場合は、BlueStacksの設定で「専用のGPUを使用する」という項目をオンにするのも忘れないでください。
設定画面の「グラフィックス」タブの中にスイッチがあります。
これをオンにすると、パソコンに内蔵されている弱いGPUではなく、高性能なGeForceの方を強制的に使わせることができるので、パフォーマンスが大幅に向上します。
ドライバーを最新にするだけで、今まで起動しなかったゲームが動くようになったり、カクつきがピタッと止まったりすることも珍しくありません。
PCの電源プランを高パフォーマンスにする方法
意外と見落としがちなのが、Windows自体の「電源プラン」の設定です。
特にノートパソコンを使っている人に多いのですが、初期設定が「省電力」や「バランス」になっていることがあります。
これだと、パソコンが「電気代を節約しなきゃ」と気を利かせてしまい、本気を出してくれていない状態なんです。
BlueStacksのような重いソフトを動かす時は、遠慮せずにフルパワーを出してもらうように設定を変えましょう。
電源プランの変更手順
- キーボードの「Windowsキー」を押して、「電源プランの編集」と入力し、出てきた項目をクリックします。
- 上のアドレスバーにある「電源オプション」をクリックして戻ります。
- 「プラン設定の変更」などの画面が出たら、「高パフォーマンス」という項目を選びます。
もし「高パフォーマンス」が見当たらない場合は、「追加のプランを表示」という小さな文字をクリックすると出てくることがありますよ。
この設定にすると、CPUが常に高いクロック数(処理速度)で動くようになり、ゲームのロード時間や反応速度が良くなります。
ただし、その分だけ電気を多く使うので、ノートパソコンの場合はバッテリーの減りが早くなります。
ACアダプターに繋いで遊ぶのが基本になりますね。
デスクトップパソコンの人も、知らぬ間に「バランス」設定になっていることが多いので、一度確認してみる価値はあります。
車で例えるなら、エコ運転モードからスポーツモードに切り替えるようなものです。
これだけでBlueStacksの動きがキビキビと軽快になることも多いので、ぜひ試してみてください。
64bit版インスタンスの作成と使い分け
BlueStacksには、実はAndroidのバージョン違いでいくつかの種類(インスタンス)が用意されています。
今使っているBlueStacksが重い場合、遊ぼうとしているゲームとそのAndroidバージョンの相性が悪いだけかもしれません。
最近のスマホゲームは高性能化していて、「64bit版」のAndroidでないと本来の性能が出せないものが増えているんです。
もし初期設定の「Nougat 32bit」を使っているなら、別のバージョンを作って試してみましょう。
インスタンスの作り方
- BlueStacksの横にある「マルチインスタンスマネージャー」のアイコンをクリックします。
- 右下の「インスタンス」ボタンを押し、「新規インスタンス」を選びます。
- バージョンの選択肢が出るので、以下の中から選びます。
- Pie 64-bit:最近の多くのゲームで推奨される、バランスの良いバージョンです。
- Android 11:最新のゲームに対応していますが、少し重くなることもあります。
- Nougat 64-bit:32bitで動かない古いゲームなどに使います。
おすすめは「Pie 64-bit」を作成してみることです。
32bit版では重くてカクカクしていたゲームが、64bit版に変えた途端にヌルヌル動くようになるケースは非常によくあります。
新しく作ったインスタンスは、別のスマホをもう一台持ったような感覚で使えます。
もちろん、Googleアカウントでログインすればセーブデータの連携もできるので安心してください。
「このゲームなんか重いな」と思ったら、画質設定を下げる前に、まずはこのインスタンスを変えてみるのが解決への近道だったりしますよ。
セキュリティソフトの除外設定による高速化
パソコンを守ってくれるウイルス対策ソフトですが、時にはその真面目さが裏目に出て、BlueStacksの動作を重くしてしまうことがあります。
セキュリティソフトは、動いているプログラムが怪しい動きをしていないか常に監視しています。
BlueStacksは仮想化という特殊な動きをするため、ソフトによっては「怪しいぞ!」と過剰にチェックを入れてしまい、その分処理が遅れてしまうんです。
これを防ぐためには、セキュリティソフトの設定でBlueStacksを「監視しなくていいよ」というリスト(除外設定)に追加してあげる必要があります。
除外設定のやり方
使っているソフト(ウイルスバスター、ノートン、マカフィーなど)によって手順は違いますが、大まかな流れは以下の通りです。
- セキュリティソフトの設定画面を開きます。
- 「例外設定」「除外リスト」「スキャン対象外」といった項目を探します。
- 「フォルダを追加」を選び、BlueStacksがインストールされているフォルダを指定します。
- 通常は C:\Program Files\BlueStacks_nxt などにあります。
この設定をしても、BlueStacksの中で動くアプリまで監視されなくなるわけではないので、セキュリティ的に極端に危険になることはありません。
あくまで「BlueStacksというソフト自体の動作」をスムーズにするための設定です。
特に、ゲームの起動が異常に遅かったり、プレイ中にプチフリーズ(一瞬止まる)が起きたりする場合は、このセキュリティソフトの干渉が原因のことが多いです。
一度監視対象から外してみて、動作が軽くなるか試してみる価値は大いにありますよ。
ディスククリーンアップツールの活用
長くBlueStacksを使っていると、アンインストールしたゲームのデータや一時ファイルがゴミとして溜まっていき、動作が重くなる原因になります。
スマホでも、写真やアプリがいっぱいになると動きが鈍くなりますよね。それと同じことがBlueStacksの中でも起きているんです。
そんな時は、BlueStacksに標準搭載されている「ディスククリーンアップ」機能を使って、パソコンの中の大掃除をしましょう。
クリーンアップの手順
- BlueStacksの設定画面を開きます。
- 「ユーザーデータ」というタブをクリックします。
- 「ディスクスペースの解放」という項目にある「スペース解放」ボタンを押します。
- 確認画面が出るので「続行」を押すと、クリーンアップが始まります。
この作業には少し時間がかかりますが、終わるとハードディスクの空き容量が増え、BlueStacksの読み込み速度も改善されます。
注意点として、この作業中はBlueStacksを使えなくなるので、寝る前や出かける前など、しばらくPCを触らないタイミングで行うのがおすすめです。
特に、いろいろなゲームをインストールしては消して、を繰り返している人は、かなりのゴミファイルが溜まっているはずです。
定期的にこのメンテナンスをしてあげることで、いつでも新品のような軽い動作を保つことができますよ。
パソコンのストレージ(容量)が圧迫されると、PC全体の速度低下にも繋がるので、一石二鳥の効果がありますね。
BlueStacksが重いまとめ
- 動作が重い時はまずVT(仮想化技術)が有効になっているかタスクマネージャーで確認する
- 最新バージョンBlueStacks 5へのアップデートはメモリやCPU負荷軽減に非常に有効
- Hyper-VやWindowsの仮想化関連機能は無効にして競合を回避する
- CPUコア数とメモリ割り当ては、PCの搭載スペックの半分程度に最適化する
- グラフィックエンジンは「パフォーマンス」、レンダラーは「OpenGL」を基本設定にする
- 低スペックPCやWindows 10/11の場合は、解像度を下げて画質を調整する
- セキュリティソフトの除外設定やディスククリーンアップで安定性を向上させる